告白=栗栖宏二仮名)
不可解な闖入者
激しい抵抗のせいで、ブラウスのボタンが飛び、荒い息づかいの胸元が半ばはだけた。男の両手が、その残ったボタンを一気にひきちぎり、巻きついた二本のロープの間から豊かな乳房が剥き出しになった。
ロープのせいで奇妙にくびれながら、青い静脈を浮きたたせている母の乳房を、男の両手がゆっくりと揉みほぐしはじめた。母は、猿轡の下から言葉にならない呻きをあげ、必死になってぼくのいる方角から顔をそむけた。
ぼくは縛られ、床に転がったまま、ただ、ことの推移を見守るばかりだった。
男は、身もだえる母のロープをもう一度結わえなおし、立位のまま柱に縛りつけると、再び母の乳房に手を伸ばしていった。指先で乳首を揉みしだき、あるいは口に含んで舌で存分に弄んだあと、男は母の足元に跪き、スカートの上から肉付きのよい下腹の辺りを、その感触を楽しむように撫でまわした。
節くれだった男の手が微妙な部分に触れだすと、母はいっそう身もだえた。無論、そのことが男を一層燃えたたせていることは、ぼくにもはっきりと見てとれた。
男は次に、うねる腰をぴったりと包んでいるスカートを実に手際よく足首までひき下ろすと、くびれた腰に喰い込む白いパンティに手をかけ一気にひきずりおろした。
母の精根を傾けた抵抗も空しく、身を守るべき最後の一枚が、太股をつたってロープのからまる足首までおろされてしまった。
ぼくの眼前に、まだ正視したことのない、母の漆黒の部分が晒けだされた。つつましくまとまって生い茂るその部分が、ぴったりと閉じあわせた両股の間で、かろうじて母の最後の部分を覆い隠していた。その陰の部分のほかは、眩しいばかりの白い肌だった。
ほとんど陽に触れたことのない内股はもちろん、艶かしい曲線を見せる下腹、そしてぼくの眼を避けようとして捩る腰、すべてが透きとおるような白さだった。
「どうだ、息子の眼の前で裸にされた気分は」
母は激しくかぶりを振った。男の指先が、梳(けず)るように秘毛を掻きあげ、そのたびに母の下半身が大きく揺らいだ。
(続く)
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