満月の夜の吊り責め【3】
前編 贅沢な思い-3
うす透けて見えるビニールの生地で作らせた腰巻き一枚の姿で、いま玲子は、後手、高小手に縛り上げられ、つま先立ちにさせられて次の責めを待っているのです。自由はと言えば、わずかに漏れて聞こえてくる呻き声、ただそれだけなのです。あわれにも、後へ解き流された細い長い黒髪が寒さにちぢかんだ乳房の上に垂れかかっているのです。
後手にねじり上げられた裸の女体は、青い月の光に照らし出されて、わずかに揺れていました。私が手ごろな高さの太い枝に滑車をかけて、ここに吊り下げてやるのだ、とばかり玲子の髪を掴んで上向けにして見せてやりますと、玲子は苦しそうに喘ぎ、ごくゆっくりと首を左右に振りながら、「ウムゥ……」と猿轡の下から呻いていました。
小型でも性能のいい軽金属の滑車は、軽やかきしり音をたてて、後手姿の裸女をゆっくりと吊り上げていきました。つま先が地面から離れてゆくとき、彼女は「ウムゥ……」と低く呻きました。
縛り上げられた不自由な姿の玲子は、ごくゆっくりと回りはじめました。両足にかけられた足枷の皮錠に通した縄を引き締め、吊り環にかけて引き上げていきますと、髪の毛は乳房をはなれて、はらはらと散りながら苦しそうに噛まされた猿轡の上へ、さらに喘ぎながらうごめいているその顎の上へと、流れおちてゆくのです。
(続く)
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