告白=栗栖宏二仮名)
媚薬クリーム
不意の侵入者が、一体何の目的でぼくを縛りあげ、母を辱めるのか、その時のぼくには全く知るすべもなかった。ただ、眼の前であられもない姿を見せる母に息子としての危惧の念が次第にうすれ、徐々に男の眼を持ち出した自分に、強い嫌悪をいだくばかりだった。
それにも拘わらず、股間を指弄され、乳房を吸われ、次第にある種のあえぎを見せる母に、ぼくは自分の一物がズボンの中で熱く固くなるのをどうしても避けることができないのだった。
いったん母の体から離れた男は、ポケットをまさぐり小さな壜を取り出すと、その中から指先に白いクリームをすくいあげた。
「お前のおふくろが、これからどうなるか、そこで存分に愉しんでいな」
男はぼくのズボンのふくらみに気付いたのか、ぼくをせせら笑うように見下すと、そのまま母のほうへむきなおり、すくいあげたクリームを母の鼻先へつきつけた。
「奥さん、おれは、あんたに別段恨みがあるわけじゃない。ある人に頼まれただけだよ。あんたを、存分に愉しませてやってくれってな」
母の顔が、再び険しい表情にもどった。男の指先の、得体の知れぬ薬液にある種の恐怖めいたものを感じ、同時に男の意図を問い正すべく、男の眼と白いクリームを交互に見やりながら、ようやく上ずった声をあげた。
けれども、猿轡のせいでそれは言葉にならなかった。
「そう心配することはないよ、これをあんたの、すっかり濡れてしまった部分へ塗るだけで、あんたは、天国へ行った気分になれるのさ」
言うが早いか、男の手がぐいと母の股間に差しこまれ、クリームのついた指先が谷間深く蠢きはじめた。
腰を左右に揺すり、激しい抵抗を見せた母が、不意に表情をゆがめ大きく喘ぎだした。
「どうだい、効いてきたかい」
母は切なげに鼻を鳴らした。
(続く)
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