満月の夜の吊り責め【6】
後編 夜明け前-1
私のこのような吊り責めは、一年ぐらい前から始めたのでした。
吊りの初めは、ただ後手の背がけの縄を木の枝にかけて、つま先立ちからほんの少しだけ地面を離れているだけでしたし、時間もほんの数分間ぐらいのものでした。やがてだんだんと高く吊り上げ、より強烈な苦しみも充分に与えるはげしい吊り責めとなり、そうして逆さ吊りへとなってゆき、野外での吊り責めへと発展していったのです。
今夜の責めなどは、吊り上げておいて鞭打ちを与えるという、最も恐ろしいものになってきているのです。逆さ吊りでも足首だけで吊る本格的な責めと、髪の毛だけで吊る髪の毛吊り責めなど、そのすべてが厳重な、後手高小手緯りのうえで行なうのです。しかも息すらも自由にできないような、ゴムとかビニール布製の猿轡や緘口具などをかけてのものなのです。それは失神するまで、責め上げてゆくほどになってきているのです。
今夜の責めも、はや夜半をすでにまわった時間になっていますから、吊り責めがはじまってから、もう三時間以上も経過しているのです。玲子ははやくも失神したような様子なので、私は滑車の止め縄をゆるめて枝から降ろしてやり、地面にころがしてやがて正座をさせてやりました。
(続く)
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