投稿者=良田博美(仮名)
【6】「両手を縛って……」と口にして
お風呂からあがると、豪華なダブルベッドに、Nはすでに裸で寝ていた。
「裸になって、こっちにきなさい」
厳しい命令の口調だった。それでも私は、決心してここまで来ておりながら、裸の姿を見られるのが怖かった。穴があったら入りたいくらいに恥ずかしかった。
パスタオルで乳房を隠して、脚からそっと蒲団にはいると、Nはふいに、私のバスタオルを引き毟ってしまった。恥ずかしさにふるえる私の腕を掴んで体を開かせ、乳首を左右交互に思いきり吸う。
ここまで来てもまだ叢(くさむら)を隠そうとする私の手をNは強く払いのけ、花芯をさぐり、何度も中心をなでてくる。
恥ずかしいほど濡れているのが自分でもわかった。と、思う間もなくNのものが私の中にはいってきた。
「あぁっ……」
つきぬけるような、空にすうっとのめりこんでゆくような気持のよさ。どれくらいの時間が経ったのかも分からない。私が夢の世界を浮遊している間に、Nは静かに果てていた。
私の中心から白いものが溢れていた。Nはそれを柔らかいチリ紙で丁寧にふきとってくれる。そうしておいて急に突きはなしたように天井を向くと、紫煙を無表情にふき上げているN。
少しも自分を失うといったところはない。私はNの手をとると私の胸にしっかり抱え、Nの目を見ながら「両手を縛って」と、小さな声で言った。
(続く)
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