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▼ 恭子ちゃんの淫らな散歩【7】
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告白=小泉博敏(仮名)


『S&Mスナイパー』誌に登場したグラビアモデルをヒロインにして描く「パンティプレゼント応募小説」。1983年に何度か行なわれたこの懸賞企画の当選作品とは……。本作はモデル・石田恭子嬢をイメージしてファンタジックなプレイ模様を展開させたポップで楽しいSM小説。1983年8月号に掲載された全編を再編集の上で全13回に分けて掲載しています。


【7】電車の中で

駒込駅。改札を抜けると、すぐ階段。
一段、二段、恭子は全神経を足に集中させている。

「恭子。あんまり、股、ひらくなよ。こけしがまた落ちるからな」

ボクが一声かけたら、恭子は緊張の糸を切らせてしまい、そのまま足を拡げられなくなってしまった。腰を捩るようにして、次の段に足を運ぶ。
こうなったらもう、身体障害者と同じ。傍の手すりに身をもたせかけて、体を捩って段を踏む。

階段を昇降する人たちが、好奇の目や、憐れみの目で恭子を見る。気を取り直して、しゃきっ、と、背筋を伸ばして歩き始める。

階段の下から強い風が吹き上げて来る。コートの裾が翻える。手で押さえることが出来ないので、思わず腰を低くする。そうすると、前と後ろの粘膜に強い刺激が加わる。

そればかりか、体を低くすることによって、胸元のロープが覗かれてしまう。

恭子、恨めしそうに、階段の反対側に居るボクを見る。ボクはそ知らぬ顔で、微妙な動きの彼女を楽しく見つめているのみ。

恭子はやっとホームに立ったが、なよなよとしたその腰つきは、何とも言えず艶めかしい。

人間、置かれている環境、状態によって、こうも変わるものなのか……。

大学生らしい若い男が、興味深そうに恭子を見返る。その視線を意識した恭子は、頬を紅潮させて恥ずかしげにうつむく。

ヌード撮影されている時にさえ見せたことのない、淫らがましい恥じらいである。隠そうとする意識、見られまいとする意識が、こうも、女を淫らに見せるのだろうか。

内回りの電車が来た。残念ながら空いている。ラッシュアワーにはまだ早い。

まばらに空いている座席へ恭子だけを座らせたが、恭子は次の駅で停車した時に立ち上ってしまった。

ボタン一つで止められているだけのコートの裾が開き気味で、反対側の座席の視線が気になって、落ちついて座っていられないというのだ。それに、立っている人からは胸の中を覗かれそうで、とても座っている気になれないと言う。

恭子は、通路の真ん中で危な気に立っている。勿論、吊り皮に掴まることもできないので、電車が発着したり加速減速する度に前後に傾き、ポイント通過の都度左右に揺れるのを足と腰でバランスをとっている。

チョットでもバランスを崩したら、パチンコ店の二の舞である。かと言って、あまり足を拡げて踏んばる訳にはいかない。異物を秘所に挿入したまま公衆の面前に立つ女性の本能だろうか、内股をしっかり摺り合わせるようにして、不安定な形で動揺に耐えている。

ボクは、一歩離れてそんな彼女の様子を楽しみながら、かつ、注意深く見守っているだけで、手を貸そうともしない。
(続く)


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