作=羽鳥止愁
【11】
「朱美君、ゆかり君に頼んだらどうだ。早く服を脱いでくれって、ゆかり君が裸にならない限り、君はトイレにつれていってもらえない」
「ウウ……、ククッ――」
たったひとつの拠り所であるアヌス栓を締め付けて、朱美は全身にあぶら汗を光らせ始めた。キリキリと、締め付けるような鈍痛は、下腹全体を激しく上下している。
「ああ、く、くるしい……、たすけて――」
「羽田君、裸になってやってくれないか。高津君はなかなか負けん気が強いから、君に頼むことができないんだ。でも、このまま放っておくわけにもいかん。君が裸になってくれたら、すぐにトイレにつれていってやるから」
理不尽な要求をなじり、口答えする余裕もなく、ゆかりは観念した。理不尽を知って応じた話ではないか……。
ゆかりはブレザーに手をかけた。
「こっちへ来て脱ぎたまえ。私の前で」
真鍋はゆかりをカメラの前に立たせた。朱美の恥ずかしい苦悶の姿を背に、ゆかりは真鍋と対した。
ブレザーを脱ぎ、セーターを脱ぎ、スカートを落とした。スリップを床に舞わせると、ブラジャーとパンティ、パンティ・ストッキング……。
「高津君は素っ裸になって三十点稼いだ。そして首輪を付けて、牝犬になって一十点、そしてくれはなかなか見ものだったよ。牝大のオナニーをやって二十点。この頃の学生は何でもするんだね。感心したよ。あと十点で朱美君は合格だ。もう卒業できたようなものだ。もっとも、君の場合は卒業は問題ないのだから点数なんて要らないな。ぼくを信用してくれるかどうかだが、君がその気になれば必ず就職は責任を持つよ、安心していたまえ」
ゆかりはストッキングを脱いだ。
真鍋は、モニタート交互にゆかりの様子を見ていた。
朱美の苦悶の呻きを後ろで聞きながら、ゆかりはブラジャーを外した。朱美はもう何もかも見せて真鍋に翻弄されているのだ。異常と思える行為だが、自分の最後の布切れを取り払ってしまうのに、その朱美の羞態は、わずかな救いとなってくれた。
真鍋の命令で、ゆかりは両手を頭の上に組んで全裸像を晒した。天井を見詰めるようにして唇を噛んでいる。わななく膝頭がカタカタと鳴った。
真鍋は満足であった。朱美が真っ赤なバラの花ならばゆかりは可隣な白百合の花を思わせる。二つの美しい花を、これから存分にいたぶれるのだ。
ゆかりに後ろを向かせた。美しいヒップの豊かなラインが、胴のくびれをさらに細く見せていた。深く切れ込む蟲惑の臀裂も悩ましい。
ゆかりは苦悶に呻く朱美の姿をかすむ瞳のなかで見ていた。「よしよし、ゆかり君、綺麗な肌だ。感心したよ。さ、それじゃ、約束だ。その苦しそうにしているお嬢さんをトイレにつれていってやってくれるかね」
デスクに近寄らせて、手錠の鍵を渡した。
モニターに、近寄ってくるゆかりの股間がアップになって、ぼやけていた。
(続く)
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