作=羽鳥止愁
【3】
真鍋のデスクの正面の椅子に朱実は腰を下ろしている。
「さて、それじゃ、君のお望みどおり、単位をあげるテストといこうか」
「はい、先生。よろしくお願いします」
さすがに含羞に頬を染めた。
「まず、そのワンピースを脱ぎなさい。それで十点あげる」
「ここでですか?」
「そうだよ。どこでやるつもりなんだ」
「で、でも、ここじゃ……」
「ベッドででもやるつもりかい。これはテストだよ、君」
「はい……」
(フン、助平じじい、どこででもやってやるよ)
立ち上がり、朱美は背中のファスナーに手をまわした。肩を抜き、腕を抜いて、足首から抜いた。短かいスリップからブラジャーとパンティが透けて見えた。美しい均整のとれた身体だ。
「スリップ五点、ブラジャー五点。パンティはそうだな、パンストと一緒に十点あげよう。これで三十点だ。あと四十点、それは裸になってから考えよう」
「ひどいやり方だわ。侮辱だわ」
「嫌ならいいよ。帰りたまえ」
「……」
自分の考えの甘かったことに朱美は気付いた。変態教授。ただ、抱かれるだけではすまない。どうしよう……。こんな侮辱的なことをされるとは思いもしなかった。
でも、今さら、帰るのも癪だし、単位も貰わなくっちゃ。ここまで来たんだ、少しくらいの辱めは我慢しよう。フン。どんな変態振りを見せてくれるのか、とっくり拝見させてもらいましょうか、やや開き直って、朱美は真鍋を見詰めた。
「分かりました。やりますわ」
スリップを脱ぎ、ブラジャーを外した。
「見事なおっぱいだな。さすがだ」
「ありがとうございます」
皮肉っぽく言ってやった。
「これで何点だ? 二十点か。パンストとパンティで三十点」
わざと朱美のプライドを傷つけるようにからかう。
チェッ、変態じじいと、胸の中でののしりながら、朱美はパンティストッキングに手をかけた。
クルクルと丸めて足首から抜くともうパンティひとつだ。ぴっちりと肌に喰い込み、おしゃれなショーツは小さく、刺激的だった。
さすがに朱美は屈辱に震えた。両手で乳房を覆っている。
「後ろを向いて脱ぎたまえ。お尻の動きを見せてもらおう。大事なところはあとからゆっくりと観賞させて頂く」
下唇を噛み締めて、朱美は後ろを向いた。
真鍋はデスクの中の隠し扉の中のスイッチを操作した。
それはビデオ装置であった。モニターに映る朱美の全身像が、お尻の部分のアップに変わった。
腰を屈め、張り切った双臀をこちらに突き出して、足首からバンティを抜くその様子がはっきりと映し出されていた。
モニターと実物を交互に見比べながら、真鍋は舌なめずりをしていた。
(続く)
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