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▼ 読者投稿弄虐小説 「撮られた双つ花」【5】
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作=羽鳥止愁


N女子大学文学部教授、真鍋隆博、51歳。毎年、彼の元には単位欲しさにふしだらな取り引きを要求してくる女子学生が複数人やってくる。秘めたサディズムを胸に燃やして危険なコレクションを増やす初老の教授の、エスカレートしていく行為とは……。『S&Mスナイパー』1981年2月号に掲載された力作投稿小説を、再編集の上で全15回に分けてお届けしています。


【5】

「まず、牝大の曲芸を見せてもらおうか。その椅子を登って、向こうへ下りて、またこっちへ戻ってくるんだ。もちろん、四つん這いでね。犬だから」

今まで座っていた肘掛け椅子が眼の前にあった。

(ええい。こうなったら、何でもやってやるよ。見たけりゃ、見ればいいさ。見せてやる。拝ませてやるよ)

朱美は椅子に手を掛けた。這い登り、四つん這いで椅子に乗った。

「肘掛けに膝を着いて、大股開いて、お尻を振って、キャンとでも鳴いてみるか」

(鳴いてやるよ、みてな)

朱美は膝を開いた。両手を背もたれの上におき、左右の肘掛けに膝を乗せた。グイッと尻を突き出してやった。

真鍋はカメラを操作していた。モニターには、画面一杯に朱美の突き出した双臀が映っている。ぱっくりと弾けた薄紅色があからさまにのぞいていた。すぐ上のセピア色も、あえかに緊縮を繰り返して、画面を彩っていた。

「キャンはどうしたキャンは」
「……キャン……」

口惜しさを飲み込んで朱美は鳴いた。

「キャン、キャン、キャン、キャアーン」

わざとしなを作って、悩ましく鳴いてやった。

「フフ、色気たっぷりな犬だな」

朱美はグイと腰を引いて、尻を突き出してやった。これみよがしに……。

「いったん、向こう側に下りて、這い登ってこい」

椅子の背から顔を出汁、朱美は真鍋の下卑た笑いを浴び、すぐにまぶたを伏せた。

乳房を晒し、うつ伏せって肘掛けに両手を掛けた。背もたれの上から両膝をいざり下ろし、肘掛けに両手両足を乗せた。

「顔を上げろ、俯いている犬などおらんぞ」

さすがに口惜しさは隠しようもない。惨めな肢体で、女の羞恥を全てあからさまに覗かせている。恥ずかしさは、顔をまともに見られているだけに、余計に口惜しさをつのらせた。

たわわに下がる乳房。開いた股間からそよぐ品のいい絹草。

自分で剃らしてみるか……。と、真鍋は思った。

(続く)


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