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▼ 読者投稿小説「下町銭湯で結ばれた痔持ちの愛」【1】

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投稿者=匿名希望


銭湯の番台に座っていた主(あるじ)はふと、一人の女性客が痔持ちであること気づく。自分も痔持ちであることから哀れに思って彼女を観察するようになった彼は、次第にその女性に惹かれていく。痔持ち同士が運命に導かれるように出会い、たどり着いた場所とは……。『S&Mスナイパー』1979年10月号に掲載された読者投稿小説を、再編集の上で全7回に分けてお届けします。


【1】淑女が抱えた痔の悩み

職業柄、女性の裸体は見慣れている私が、このような事態な陥ったのは理由があります。

痔です。

私も文子さんも、痔だったのです。

私自身が痔でしたので、痔を患っている方は大体わかります。普段、私は番台に座ってテレビを観たりしているのですが、初めて文子さんが入ってこられた時、どうも様子がおかしいのでそれとなく注意しておりますと、お尻のあたりをしきりに気にしています。それで、私にも憶えがあるので、これは痔だなとわかったわけです。一度わかると、同病のよしみか、妙に気になって毎回注意して見るようになってしまいました。

かわいそうに、あんなに若い子が……。

初めのうち、私は文子さんのことを20歳そこそこの学生だとばかり思っていました。ところが、これは後でわかったことですが、実はもう30歳近い人妻だということで、私は自分自身の目を疑ってしまうほど驚いたものです。

文子さんの真白い肌にはキズ一つありません。しかも釣鐘型の乳房は隆々と天を仰いでいるのです。しげみは薄く、品のあるツルリとした美貌と相俟って、全体としては少女のような印象すらあったのでした。

文子さんが初めてうちを訪れてから1カ月ほどが経ったある日のこと、私たちの間に初めての接触がありました。

「ごめんなさい。お風呂、よごしちゃったわ」

帰り際、文子さんがそう言って番台にいる私に向かって舌を出したのです。その恥ずかしそうな顔に、私は居ても立ってもいられなくなり、「いいですよ、お嬢さん。気にせず早く治すことです」と、言わなくてもいいことを言ってしまいました。

「まあ、お嬢さんだなんて……。私、もうすぐ30歳になる主婦なんですのよ」

文子さんはそう言って聞き流そうとしてくれましたが、私の口は止まりませんでした。

「実は、私も同病でね。なかなか治らないもんですね。あれ」
「まあ、そうでしたの……」

急に文子さんの顔が明るくなったのがよくわかりました。
(続く)


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