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▼ SとMの狭間で揺れる我が秘悦【7】
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告白=氏家さと子(33歳)


毛羽立つ縄を秘裂に擦り付けて自慰に耽る書道教室の女性師範。その脳裏に渦巻いているのは少年生徒たちの若き肉茎を弄ぶ、変態淫女と化した己の姿だった……。被虐願望と嗜虐願望が相克するアブノーマルな性の実態を生々しく綴った告白手記。『S&Mスナイパー』1981年1月号に掲載された読者投稿を再編集の上で紹介しています。


【7】あさましい自慰プレイ

Kくんは無事でした。

しかしYくんと違って、彼はふたたび私の塾に姿を現わしませんでした。Kくんが両親に話したかどうか、私にはよくわかりません。私はいつ彼の親から抗議の電話を受けるか、ハラハラしていました。

Kくんが来なくなり、そしてYくんも来なくなりました。二人が話し合ったのかどうかさえ、私はまだ知りまぜん。しかし私はほっとしました。

まだ安心はできませんが、私は二人の両親からも、警察からも抗議を受けていないのです。私はもう止そうと思いました。しかし私はまだパンティの下に縄のタテ褌をつけ、その端を前と後で手でしごけるようにしているのです。

便所へ入ったとき、私は縄の端を両手で持って、股間をこすりつけます。そのときの私はYくんやKくんを責めたシーンが生々しく蘇り、はげしく悶えるのです。

もちろん夫はこの私の性癖を知りません。現在ベッドを別にしていますが、ときたま夫はあの醜男面をさげて私を求めにくることがあります。

「疲れてるの、またにしてほしいわ」

突っ放すと夫は、諦めたようにすごすごと引き返していきます。欲しければ暴力でも犯したらよいのに……私は歯ぎしりして自慰します。

私はS体質なのか、M体質なのかよくわかりません。こんなとき私は淫らな暴漢に縛られ、浣腸責めに悶える姿を瞼に浮かべるのです。そして強烈な肛門責め……そう、私は綜櫚縄の結び目で自分の肛門をつよくこすりつけて、悶えよがるのでした。

夜があけると私は、きょう一日は清潔な日を送ろうと決心します。しかし夫が役所へ出ると私はもう、押入れの鍵のかかっ抽斗から縄をとり出しているのです。ケバケバと毛の出た綜欄や麻の縄を見ると、私はそれをつけぬわけにはいかなくなるのです。

「ああ、いやな私……」

ときに私は三面鏡で、恥じらいもなく自分の股間を見ることがあります。大小の陰唇、膣、陰核……それらは毎度の自慰でもう原型も定かでないほど歪曲し、荒廃しています。

「いけないひとね、あなたは……」

すると私は涙ぐみます。私は自分が世界で一番不幸な、満たされない女に思えて、しみじみした気持になります。こんなとき私は夢二の描く杼情画の女のように、哀れなナルシストに変身しているのです。


(続く)


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