告白=氏家さと子(33歳)
【8】新たなる犠牲者
私はできたら書道一途で生涯を燃焼させたいのです。日本人であれば誰もが、美しい文字を書きたいという願望があり、それはまた精神修養にもつながるものです。私はセックスや、SM幻覚を忘れて書道にだけ没頭したい。
書道の極める世界は無限といえます。いまから千六百年余り前に、中国の正儀之という字の神様がひろめた隷書から、現在の草書、行書、偕書とその奥行きはひろく、私はもっともっと勉強していきたい……そう真面目に思うのです。
だのにそのすぐあと私はセックスも無限な奥行きとひろがりがあると思ってしまいます。強姦、緊縛、浣腸、同性愛など、私はあらゆるセックスを体験し、女として生まれたこの世を精一杯エンジョイしたい……そんなあらぬ欲望に女体を責め苛まれているような気にさえなります。
きのう私の塾にAくんという小学五年の少年が、母親につれられて入ってきました。あのYくんやKくんに劣らぬ、可愛い美少年です。京人形みたいな捷毛の長い瞳と、透った鼻筋、凛々しい唇をしています。
きっと性器も肛門も可愛く美しいのはないでしょうか。
「よろしくお願いします」
三十前後の気品のある母親に従ってAくんは、ぺこりと私の前に頭を下げました。
「がんばってね」
私はやさしく微笑みを返しましたが、そのときの私はこの新しい小さな獲物をどう処理しようかという企みに、熱い血が全身に滾っていました。私はとうていその欲情を制御できないでしょう。
あすにでも私はAくんを残して、タテ褌の片方を引っぱらせてみようと思います。小柄なAくんはきっとセックスへの関心も少ないはずですから、なんの疑いもなく私の自慰プレイに協力してくれるでしょう。
私はAくんだけは失わずにつなぎ止めたく思っています。だからYくんやKくんみたいな、極端な行動は避ける覚悟でいますが自信はありません。私はどこかが狂っているのです。
私はAくんを裸にして、縄できつく縛り、浣腸責めにするかも知れません。ああ、こう空想するだけで私の股間はきりきりと疼きはじめました。どうやらタテ縄の結び目が会陰部から肛門に食いこんだようです。もうこれ以上、告白はつづけられませんので失礼します……。
文=氏家さと子
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