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▼ されど俺の日々【12】

されど俺の日々【12】


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文=法野巌
イラスト=笹沼傑嗣

されど俺の日々【12】

次々と凶悪な犯罪を繰り返す正太の犯罪者的性格は中学の頃から如実に現れていた。

●凶悪犯人

天野美代子は恋人の山田一雄の愛撫を股間に受けながら、ため息の出るようなディープキスに応じていた。
一雄の舌は美代子の口の中を蛇のように散策し、彼女の舌を絡め取り、吸い、執拗な密着による刺激を加えていた。
そして、彼の右手は彼女のスカートの下に差し込まれ、パンティストッキングとパンティをその甲に受けて、指は彼女の深奥の湿地帯をまさぐっていた。

彼女がその部分の愛撫を一雄に許したのは今日が初めてだった。
今まで何度かあったデートの時、彼女が彼に許した肉体的接触は抱き合ってのキスまでであった。
抱き合い、興奮した一雄が、片方の手を股間付近にまで伸ばしてくると、美代子は、「だめ」とか、「もっと後で」とか言いながらそこへの愛撫を断わってきたのだった。

美代子は今年の春高校を卒業し、地元の短大に進学していた。
家政科が美代子の選んだ学部であった。
大人しい、優しい性格の女性であった。
目鼻だち、外見も地方都市では上の部類であったろうが、温厚な性格のため並み外れの美人という印象はなく、男から見れば声をかけたくなるようなタイプ、近所の女の娘といった感じの娘であった。


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