闇の中の魑魅魍魎【19】
闇の中の魑魅魍魎【19】
身を挺して子供を守るべき両親は意外な行動をとった。
●質草
男は、誠子の顔を、胸を、腰を、ゆっくりと時間をかけて見つめた。
それは、野獣が、獲物を追いつめ、とどめの一撃を加えんとして生きている最後の姿を舌なめずりしながら眺めているような見つめ方だった。
「お前は、なかなかいいたまだよ。俺がじっくりと磨きをかけてやる。いいか、この家を飛び出したところで、S組は全国に目を光らせているからな。すぐに見つけるのは訳はない。変な気はおこさない方が身のためだ」
男は素人を脅す際のおきまりの文句を並べた。
だが誠子の気持ちを萎えさすには十分な効果があった。
抵抗したって無理だわ。
相手は恐ろしいやくざなんだもの。
目を閉じるとひとりでに涙があふれてきた。
男の手が誠子のセーラー服の胸のボタンを外し、はだけ、十七歳にしては豊かな盛りあがりを見せている透きとおったような乳房をわしづかみにした。
男の手のひんやりとした冷たい感触が乳頭や乳房から伝わってきた。
その感触が、今、男に弄ばされているという現実を一層生々しいものにしていた。
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