闇の中の魑魅魍魎【21】
闇の中の魑魅魍魎【21】
身を挺して子供を守るべき両親は意外な行動をとった。
●不思議な感覚
そう思うと、男に対して精一杯肉体的には無理にしても、心で闘おうとしていた誠子の気持ちに緩みが生じた。
親がそういう気持ちなら、私も落ちるところまで落ちてやる。
だがまだ本心からそんな気持ちになったのではなかった。
十七歳の娘の持つ潔癖さが彼女の心を応援していた。
こんな男に簡単に身を任せてはいけない。
相手はやくざではないか。
誠子の心は散々に乱れていた。
それは男の加える執拗な肉体への攻撃のためではなかった。
両親への疑惑、誇り、潔癖さなどが渦巻いていたのだった。
男は、誠子の上半身を舐めまわした後、彼女のスカートを下ろし、ストッキング、パンティを取り、生まれた時の姿にした。
そして、顔を誠子の豊かな下半身の翳りに近づけ、鼻をその亀裂に押しあててきた。
男の吐く息が彼女の白い太股と、複雑な構造の部分にあたり、誠子は、自分の秘密の部分が、男の目の前にあますところなくさらけ出されているのを知った。
誰にも見せたことのない部分、自分でさえもまだ見たことのない箇所が、今、こんな男によっていとも簡単に見られていると思うと、誠子は無性に悔しかった。
小高い丘の端の方にある彼女の小さな固まりに男の舌が不遠慮に押しあてられ、そして、ぶちゅっというような湿った音をたてて、男の唇が被ってきた。
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