晒された秘部 第3回
晒された秘部 第3回
男の目の前で白い裸身が顫え、秘唇が引き裂かれる……。
●欲情の暴発
継夫は、出所しても行くべき所がなかった。故郷には年老いて涙もろくなった母親が、2人きりで寂しい生活を送っていた。継夫が帰れば、老夫婦は喜んで彼を迎え入れてくれたであろう。2人は年をとり、世間の評判を気にするだけの感覚は摩滅してしまっていた。継夫が帰って行けば、両親は、継夫のすさんだ経歴など完全に忘れており、継夫が我が子であることだけを記憶していて、したがって、単純に嬉しがってくれたことであろう。
だが、継夫は、両親の住む故郷に帰る気持ちはなかった。そこは彼にとってあまりにも惨めな場所であり、寂しい所であり、とても人間の住む地とは思えなかった。夜になれば星の光と点在する人家から漏れる電燈の光のみが目に入る光源であった。魂を揺さぶるネオンのまたたきも、人間の群れが生み出すにぎやかな雑踏の音もそこにはなかった。今まで、刑務所の灰色の壁の中で何の楽しみのない生活を強いられてきたのだ。何で今更、老人ばかりのいる田舎に帰る必要などあろう。溜めた欲望をすべて完璧なまでに発散してやる。
そのためには、出所するときに交付を受けた金銭はあまりにも少額であった。
刑務所内では、囚人達は労働に服するわけであるが、これに対して、1日に何がしかの奨励金が与えられる。この金を蓄えておいて、出所の際に交付を受けて、これを再出発のための資金として活用することになっている。だが、その額はあまりにも小さく、特急電車にでも乗って遠く離れた故郷にでも行くことになれば、それだけで消えてしまうような金額である。
継夫の持っていた金も3日も過ぎた頃にはすべて消えうせていた。
どうしたらよいだろう。何か仕事をするか、しかし、今の俺を雇ってくれるところはまずあるまい。慣れない仕事を見つけたところで苦労するだけだ。
結局、継夫が決心したことは、どこか金のありそうな家に泥棒に入るということであった。
彼の物色が始まった。市内を歩き回った彼の目に、色白で、肉感的な女が店番をしている雑貨屋か映った。「等々力商店」という屋号の店であった。
女に気づかれないように雑貨屋の周辺を偵察し、入り易い箇所を探し、家に住んでいるのはとうやら夫婦二人きりらしいことを確認した。あとは忍び込むばかりである。
まず、いざという時の用意に近くの荒物屋で出刃庖丁を買った。刃渡りが30センチメートル近い庖丁である。
夜、寝静まった頃、入ろう。またしばらく時間がある。パチンコ屋に入って、2時間ほと時間をつぶした。その後、喫茶店に入り、閉店までねばった。店を出た後、継夫は等々力商店をめざして歩き始めた。
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