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▼ ベージュ色の襞の欲望 第7回【2】

ベージュ色の襞の欲望 第7回【2】


文=法野巌
イラスト=笹沼傑嗣

ベージュ色の襞の欲望 第7回【2】

成男は些細な事で激情し、冷酷非情の行動をとった。

●死刑宣告

2番めの事件もやはり私がやりました。

あれは、1晩つきあってくれるということでホステスと一緒に旅館に行ったのですが、酒を飲み過ぎたらしく、私のものが立たないのです。せっかくここまで来たのに性交出来ないと思うとものすごく腹が立ったのです。

そう思っているところに、ホステスが、「何よ駄目なの」

と言ったので、頭の中の血がゴーッという感じで動き出して、何が何だかわからなくなり、女をなぐりつけ、持っていたナイフを取り出して彼女の体を切ったのです。

腹にナイフを刺しましたら、彼女はギャーという悲鳴をあげるので、聞こえたらまずいと思い、あとは夢中でナイフを切りつけました。

腸はどうしたのかということですが、あれは、彼女が気を失ったあと、腹を思いきり切って、手を入れて出したのです。

腹を切ったり、乳房を切っている時、私は非常に快感というか、背すじがぞくぞくとしてくるのです。何故そうなるのか自分にもわかりません。

夢中になってナイフを刺していましたが、彼女がぐったりと畳の上に横たわり、ピクリとも動かなくなりましたので、私も落ち着きました。が、血があたり一面に飛び散っていましたので、こわくなりいそいで逃げ出しました。


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