ハングリー国家 日本の悲劇【8】
ハングリー国家 日本の悲劇【8】
強姦未遂事件を起こした少年には母親との不倫の関係があった。
●強姦の真実
巨は、その少し前から信子の話に相槌を打つばかりだった。
そんな時が二〜三分も続いたころだろうか、いきなり炬燵から立ち上がり信子の方に体を寄せて、タックルするような姿勢で、信子の腰に両腕で抱きつき、頭を右胸部付近に押しあてて、彼女を炬燵に倒しつけたのたった。
「いや、何をするの、巨君、いやよ!」
「うるさい! 俺はこのままではダメだ!」
「何がダメなのよ! いやよ、手を離して!」
「うるさい!畜生! お母さんの馬鹿野郎!」
「何よ! お母さんなんて関係ないじゃないの! やめて! いやよ! いや!」
信子は、どうして、こんな時に、巨の口から、
「お母さん」
などという言葉が出てくるのかさっぱりわからなかった。
だが、今、現実に彼女は巨の暴力に踵刺されようとしているのだ。
どの位二人は、横に左右に縺れていたのだろうか、信子は、それはとても永い時間に思えた。
男の力というものはこんなにも強いものだろうか。
そう思って彼女は必死で、下腹部への巨の腕の侵入を拒んだ。
巨の指は、それこそ狂ったように、彼女の一箇所を中心とした部分への攻撃を加えていた。
彼女がまだ誰にも触れさせたことのない花園、柔らかな膨らみを持ったピンク色の切裂面。
優しいウエーブを浮き上がらせている髪の毛よりもやや濃色の恥毛の群れ。
それらを形ばかりにおおい隠しているレース模様のパンティ。
信子にも、男と女の交わり、その具体的な姿勢、そういった知識はあった。
無いのは体験だけ。
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