ハングリー国家 日本の悲劇【9】
ハングリー国家 日本の悲劇【9】
強姦未遂事件を起こした少年には母親との不倫の関係があった。
●強姦の真実
体は既に男を受け容れることが出来るだけの成熟さを誇持していた。
信子は、巨が自分の恥部に指を差し入れようとし、パンティの端まで近よらせ、そしてキスをしかけ、耐えきれず唇を重ね合わせ、指が遂にパンティの中に侵入し、その淫蕩な形をしたふくらみをなぞったことまでは覚えていた。
だがその後は、巨の気の抜けたような溜め息だけが耳の中に入ってきた。
「ああ!」
それは、彼の射精の合図だった。
一センチの挿入もなく、巨は信子のパンティの上に彼の情熱の固まりを滾らせていたのである。
以上が信子から聞いて山崎調査官が確認した事実であった。
山崎調査官は、いよいよ巨との決闘の時が到来したことを感じた。
このままでは、巨の行動を理解出来ない。
彼が、
「お母さん!」
あるいは、
「このままではダメになる!」
という解読を要し、かつ解読可能なセリフを発している以上、それらがどんな気持ちで発せられたのかを調べるためには、もはや一番事情を良く知っている本人に当たるしかない。
そして、本人がその核心を隠したがっている以上、聞き出すためには、その相手本人と対決するほかはない。
自己の全身全霊をかけて相手の精神世界に飛び込むほかはない。
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