★Mみどりさんプロフィール
「おばかな写真を公開しておりますが、すべてセルフで撮ったものです。キャミと猿轡と拘束が大好きですので、趣味が合うという方がおられましたら、一声掛けてください。『奇譚クラブ』に体験小説(カットは、室井亜砂路さん)を発表したのが、私の出発点、いえ、プチ自慢です。昔の話ですけどね」(「スナイパーSNS」Mみどり自己紹介欄より抜粋)
★NAOさんプロフィール
「女装するのが好きです。写メを撮ったり散歩したり……。女装での露出散歩も好きです。最近のお気に入りは自作の貞操帯を着けての女装散歩です。「チキン」なんで夜だけですが……。SでもMでもない……多分ただの変態です」(「スナイパーSNS」NAO自己紹介欄より抜粋)
家の中でも外でも女装姿でいるのがごく普通のこと(Mみどり)
ワンピース着て立ってる時におっさんがジロジロ見てきたりすると、面白い(NAO)
ワンピース着て立ってる時におっさんがジロジロ見てきたりすると、面白い(NAO)
↑向かって左がMみどりさん、右がNAOさん。撮影用に会社の応接室で着替えていただき、女装ライフのあれこれを楽しく語らっているところ。NAOさんは「肌触りが好き」というシルクのワンピース。Mこみどりさんは「ショートストッキングがポイント」という少女的な普段着姿。
――今日はお集まり下さってありがとうございます。女装特集ということで、スナイパーSNSでおなじみのMみどりさんとNAOさんに女装の魅力や現実についてお話していただきたくてお呼びだてしました。どうぞよろしくお願い致します。ただ、女装の愉しみ方と言っても人それぞれなんですよね。まずスタンスの確認からしていきたいんですけど、お二人の間にも、もちろん違いがあるわけですよね。
Mみどり(以下「み」) 私の場合は、普通に女装して生活しているというか、家の中でも外でも特に意識することなく女装で、楽しむとかプレイするとかじゃなくて、当たり前の生活なので、逆に女装でなければというこだわりはないんですよ。
――意識としては女性なんでしょうか。
み あんまり、区別がない。ここから男性、ここから女性っていうような。なんかこう、ズルズルズルっていう感じなんですけどね。ただ、私は男があんまり好きじゃないんですよね。
NAO(以下「N」) それは僕もそう。特に毛深い男が嫌いで、胸毛見るとゾワッとする。
み うんうん。
――NAOさんの場合は、SNSの日記を読ませていただいたりすると、ストレス発散のために女装をしているというニュアンスになっていますね。
N うん、僕はね、簡単に言うと化けるのが楽しい。
――違う自分になるっていう。
N そうそう。ワンピース着て立ってる時におっさんがジロジロ見てきたりすると、面白い。ヒラヒラのスカート穿いてるとさ、「おっ」とかってさ。へっへっへ男だよって(笑)。そういうのが結構楽しいんです。
――イタズラ心みたいな(笑)。そうすると、まずNAOさんは普段は男性としてのパーソナリティや生活があって、たまに「化ける」ことで世界が変わるのを愉しむという感じなんですね。
N そうですね。
――みどりさんの場合は、普通にしていると、結果として服装が女性用のものになるという。
み それが自然っていうことですね。
――で、女性の姿になるからと言って恋愛対象が男になるわけではないんですね。
N うん、僕は完全にそう。
み 男では絶対にないよ。
――最初なのでちょっとインタビューみたいになってしまうんですけど……。
み いいですよ。
――お二人が女装を始めたきっかけを改めて教えていただけますか?
み 本当のきっかけは、よく分からないんですよ。けど、何かが弾けたというか、一皮剥けたというのは、高三の冬ですね。眼帯をして、口をマスクで覆って、頭からスカーフをかぶった女の人を見て衝撃を受けたんです。
――以前、そのことを書いて「あぶらいふ」に投稿して下さいましたね。その女性は、眼帯を恥じていたのかどうか分からないですけど、顔を隠していたんですね。
み そう、それで、見てはいけないものを見たというか、胸を衝かれて。他の人にとっては当たり前の光景だったかもしれませんけど、私には別次元の禁断の世界だったんです。
――今でもよくそういう格好をされているのは、原点がその一人の女性だったから。
↑眼帯にマスク、その上から包帯を巻き、スカーフを被ったみどりさん。高三の時に見て衝撃を受けたという女性のスタイルとは少し違うけれども、顔を隠して片目で世界を覗き見るというポイントは同じ。影響の深さがしみじみと感じられます。(写真は「スナイパーSNS」の日記より)
み そう。でも、スカートとかは高二くらいから買ってたんですよ。だから本当の原点は分からない。当時、スカートを穿いてスカーフを被ってると女性らしさが出るというか、昔はスカーフを頭にかぶせてる女性がたくさんいて、憧れてたんですね。で、高三の時にそういう女性を見てドキリとして、そこからはもう一本道に近かったです。
――身近にあった禁断の世界へ……。
み ズッと入っていきました。
――みどりさんが常に女性の格好をするようになったというのは何歳くらいの時からでしょうか。
み 高校を出て、一人暮らしを初めてすぐです。一人だから、部屋の中だけじゃなくて外でも。
――もうのびのびやろうと。
み そうです。
――以来、数十年間ずっと日常的に女装をされてきたということですね。
み はい。だから今の私を知らない古い知り合いが部屋に来るのが、一番イヤ。もう、来んな来んなって言ってます(笑) 。
――基本的には誰にも言ってないんですね。
み 言ってない。
N うん、特に身内に言うのはイヤだよねぇ。
――女装の最初の悩みはだいたいそこなのかも知れませんね。NAOさんのきっかけは何だったんでしょうか。
N 一番最初はね、中学校の、運動会。応援合戦ってあるじゃん。あの時にね、女の子が学ラン着て、男がセーラー服を着たことがあったの。友達の姉さんのかつらも借りてさ。そしたら、あ、スカート気持ちいい……って。スースーして気持ちいいぞって。それが最初かな。
――またやってみたいかなと。
N そう。願望の根っこのとこまでは分からないですけど、それがきっかけ。僕の場合、買い物は下着からでしたね。
――見えないところから。
↑NAOさんは「女装したら乳があったほうが絶対かっこいいもん」と、ブラジャーの中に詰め物をする派。確かにナイススタイルです。股間に着けているのはパンティではなく、なんと自作の貞操帯です。(写真は「スナイパーSNS」の日記より)
N うん。昔ね、エロ本の自販機ってあったでしょ。ああいうのが置いてあるところにね、たまぁに、下着も売ってるんですよ。あれが初めてだろうな、買ったの。ブラジャーとパンティのセットで。で、ブラジャーしようとしたら、ホックが後ろにあるし、初めてだから、これはつけれんぞって、四苦八苦して(笑)、前に回してつけたりしてね。
み やめなさいよ、そんな着け方。
――なんか微笑ましい(笑)。
N ふふふ。あとは、付き合ってた彼女に「くれ」とか、「お前それ忘れてけ」とか言って、集めてった。
――理解してくれる彼女がいたんですね。
N 知ってる子も、いたね。下着売り場とか結構平気で入ってくもん、一緒に。男の人でいるでしょ、カップルで来たけど下着売り場の外で手持無沙汰で待ってる人。その辺はね、平気だった。で、気に入ったのがあると小声で「これ買って!」って。
――そうすると、最初に目覚めてからはやっぱり一直線に?
み でも、だんだんエスカレートしてくるでしょ。最初は家で下着つけるだけだったのに、全身女の子の服になって、化粧して、外に出るようになる。で、最初は夜中にこそっと出てたのに、今度は昼間に出るようになる。一直線というか、いろんな段階があって、今の僕に至っているわけです(笑)。
地震で潰れた家からスリップ着たオヤジが助け出されましたなんつったら(NAO)。
それが一番怖い(Mみどり)
それが一番怖い(Mみどり)
――NAOさんもみどりさんも数十年のキャリアなんですよね。今日は具体的な体験をいろいろお聞きしたいんですけど、どこから入ればいいのか……(笑) 。
N みどりさんはね、手錠かけてどうのとか、酸欠状態での失禁を愉しむとか、女装のさらに向こう側で凄いことやっとる(笑)。
――そうですね。凄いところから伺っていきましょうか(笑)。確か、みどりさんは眠り方まで工夫されているとか。
み 寝る時はいつもスリップ着てるんですけど、夏も冬も、一応耳栓して、ガーゼのハンカチを顔にかけて、アイマスクをして、その上から包帯でグルグル巻きにする。もともとは外の工事がうるさいのと日射しが眩しいから始めたんですけど、楽しくなってきて。でもこれやるとね、何かあった時に……困るんですよね(笑) 。
――(笑)不測の事態ですね。
み そもそも、音が全然ね。まったくってこともないですけど、聞こえないし、よく怖くなるのは、地震ですよね。焦るんですよね。
N それは言えとる。地震で潰れた家からスリップ着たオヤジが助け出されましたなんつったら(笑)。
み それが一番怖い(笑) 。
N 僕もたまにスリップ着て寝る時あるけどさ、不安になる時が確かにある(笑)。
――スリップだけでも不安なのにグルグル巻き(笑)。あと、外出される時は、女装は当たり前として、おむつをされているということでしたね。
み はい。そういう時もありましたけどね、ぎっくり腰が心配になるから……。
――これも前に書いて下さいましたね。確か、腰のところを縛るからだとか。
み そう、腰を縛るんですよね。ずーっとおむつしてると、当然、お漏らししちゃうでしょ。そうするとね、だんだん下がってきちゃうんですよね。
――重みで。
み そうそう。
↑Mみどりさんの愛用おむつ。ぎっくり腰の経験を踏まえて、写真の時はウエストニッパーがおむつのずり落ちを防いでいます。コーラ好きだというMみどりさんは、たっぷりとコーラを飲んで、おもらしの背徳的快感を存分に味わうのです。
――たまに替えないといけないんですよね。
み そう、でも、外出先でそうもいかないから、落ちないように、腰のところを縄で縛るんですけど、あれが腰にはよくないみたいで、散々ぎっくり腰になったんです。
――思ったんですけど、サスペンダーみたいなのはどうなんですか?
み それも考えたんですよ。でも、結構面倒臭いというか。ロープか何かで試したんですけど、それは、やめたんですよね。で、結局ぎっくり腰を二十回くらいやってるから、最近は、おむつでどうこうはしないんですよね。
――控えてるんですね。それから、Mみどりさんと言えば、外出時にボールギャグをして、その上からマスクをしてバスに乗ったりっていうことなんですけど、それは最近も……。
み してます。一カ月くらい前に、ちっちゃい玉付きのギャグを買ったんですよ。丁度いいんですよね。口にすっぽりと入っちゃうんで。これはいいやと思って、やったんですけど、涎が出ないように、生理用品を紐で口に括りつけるんですけど、その紐がね、下顎にかかると、歯が、動くんですよね。
――どういうことですか?
み 噛み合わせが、変わるんですよね。
――矯正されちゃうんですね。
み そうそうそう。なので、頭が痛いというか。
――それはやめたほうが(笑)。自分を実験台にして遊んでるみたいなかところがありますね。そういう遊びをする時は、女性としてMプレイを一人愉しむというか、いろいろな想像を膨らませながら街を歩いている感じですか?
み そうです。
――みどりさんの場合は、女装までが日常で、そこから先の遊びが非日常になるんですね。NAOさんはいかがですか? 日記によると、拘束具を使われることもありますね。
N 僕の場合はね、SMはSMで、女装は女装っていう感じ。結構別もん。気持ちいいんだけどね、拘束具とかで自分の身体をギュッと締めつけるの。でもやりすぎると危ないよね。
み 私はいつもやってるよ。
――そして実際危ない目に(笑)。NAOさんの写真で他に印象的だったのは、お尻にいろいろ入れてるプレイですね。
N 最近やってないけどね。あれって、やってないとどんどん入らなくなる。
み そうそうそう。
N 僕ね、最近でこそ雑誌で書いてあるでしょ、アナルがどうだとか。そういうの知る前だもんな。だから、自分で考えだしてそういうことやり始めたら、後でそういうものがあるんだって知ったんだ。
――確か16歳の時って書かれてましたね。
N そう、何か入れたら気持ちいいものないかなぁって見まわしたら、自分の勃起したペニスを粘土でかたどりして石膏で作ったディルドオがあって、それで自分のアナル処女を破ったんです。
――複雑な気分になりそうですけど(笑)、気持ちがよかった。
N うん、僕はね、抜く時よりも入れてく時のほうが気持ちいい。あれはねぇ、人によってちがう。抜く時が気持ちいいっていう人もいるけど、僕からしたらウンコ出す時と一緒じゃんって。
み そんなことないんだよ。
――みどりさんもアナル系の玩具をたくさん持ってらっしゃいますよね。
み コレクションしてます。小学生の頃、隣の家に住んでた男の子が、私よりも、四、五歳くらい上だったんですよね。で、それで2人で遊んでて、ワラみたいのをお尻に入れられてたんですよ。それもあんまり、イヤじゃなかったんですよね。でもそれはそれで、終わっちゃったんですよね。そのまま、記憶には残ってたんですけど、アナルに興味はなかったんですよ。それが、おむつするようになってからですね。なんか、使わないともったいないなって(笑)。一番楽しいのは、浣腸を、ちょっとだけするんですよね。10ccくらい。で、おむつして出歩くと……
――したくなるけど、すぐにはならないですよね。
み そうなんですよ、三十分か一時間くらい我慢できるんで、お腹がグルグルグルしてくるんですけど、それがいいんですよね。
N 女装さんでね、生理の気分を味わいたくて浣腸するっていう人、聞いたことがある。浣腸して、ナプキンする。で、生理の気分を味わいたいっていう。
――ちょっとお腹も痛い。
N そうそうそう(笑) 。
――一人遊びの工夫の仕方って本当に面白いですよね。
だから、パトカーに乗ったんですよ。スカートで。スカーフで、猿轡してて。 (Mみどり)
絶対に免許証持ってくんですよ、僕。やる時は。証明書になるから。(NAO)
絶対に免許証持ってくんですよ、僕。やる時は。証明書になるから。(NAO)
――凄い話がいっぱい出てくるんですけど、一つ確認したいことがあったんです。みどりさんが以前「あぶらいふ」に送って下さった原稿で、警察に引っ張られたお話がありましたよね。あれは、小説ですか?
み あれは、ほんとです。
――警察署に連れていかれて、口に入れてるものを全部出させられてっていう。
み そうです。下のおむつは、亀甲縛りっぽく吊ってたんですよ。そしたら、さすがにおまわりさんも「もういいよ……」っていうことになって。でもね、恥ずかしいのはその後。服装は女性のものですよね。でも、いろいろ外したから、顔は普通の、スッピンのままなんですよ。それで帰れって言われて。ムチャクチャ恥ずかしくて。
N 警察って、どうして?
み 用があってロック式のマンションに入ったんですよ。出たんだけども、ちっちゃい女の子が騒いだらしくって。要するに、変な人がいるみたいな感じで。で、そこの自治会員みたいな人が、探し回ったみたいなんですよね。で、見つかって、警察を呼ぶみたいなことになって。だから、パトカーに乗ったんですよ。スカートで。スカーフで、猿轡してて。
――じゃあ、釈明もできない(笑)。怪しい者じゃないって、言えない。
N いやぁ、十分怪しいですよ(笑)。
み そう(笑) 。
N 僕は巡回中のおまわりさんに声かけられたことありますよ。
み 職務質問?
N 夜、女装して歩いてて、ああ疲れたと思って缶コーヒー買って、煙草吸って一服してたら、自転車に乗ったおまわりさんがスーッてきて、身分証明書はありますかって。絶対に身分証明書持ってくんですよ、僕。やる時は。証明書になるから。で、免許書見せたら、びっくりして、男性ですか?って。
――なんで声かけられたんですかね。
N どうもね、春を売ってるおばさんと間違えたらしい。派手派手のワンピ着てたから。で、いろいろ話してて、こうして趣味で女装して歩いて、写真撮ったりしてるんですって。そうしたらおまわりさん、この辺は時々おかしな奴が出ますんで気を付けて下さいって。僕が十分おかしな奴なんだけど(笑)。
――悪いことは何もしてませんよね。次はちょっと、これから女装を始めたいと思っている人に向けて、もう少しソフトなところと(笑)、実践的なことを伺っていきたいと思います。
(続く)
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井上文 1971年生まれ。SM雑誌編集部に勤務後、フリー編集・ライターに。猥褻物を専門に、書籍・雑誌の裏方を務める。発明団体『BENRI編集室』顧問。 |