毎週日曜日更新! あの日“アイツ”を追いかけた 全ての女子たちへ! 「腐った遺伝子」 第16回 文=早川舞 ←『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』 ジャンル:RPG 対応機種:ニンテンドーDS プレイ人数:1人 発売日:2007年11月22日 販売価格:5,490円(税込) (C) 2007 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/ARTEPIAZZA/SQUARE ENIX All Rights Reserved. (C) KOICHI SUGIYAMA |
私の中学校の美術室の隣にはトイレがあったのですが、なぜか私は入学当初からわけもなくそこに入りたくない、どころか近づきたくないとさえ思っていました。
美術の時間の間にトイレに行きたくなっても必ず上の階までダッシュで行っていたので、おかげで何度もうんこをもらしそうになりました。
そんなある日……中学2年生の頃だったでしょうか、夢を見ました。
詳しい内容はよく覚えていないんですが、とにかくそのイヤなトイレにいて、ああ、イヤだなぁ、早く出たいなぁと落ち着かない気分でおりました。
そこで目が覚めたのですが……ふと脇を見ると、なんと自分の中学の制服を着た女の子が正座して私を見下ろしているではありませんか。
Σ(゚∀。;)オあろあrおおとあいらkぱpろy@さぽえ、r;p!!!!!!!
私は急いで隣に寝ていた妹を起こそうとしましたが、体が固まってしまったように動かず、声すら出ません。
ああもうだめぽ……どうすることもできない私は、冷や汗を垂らしながらそのままでいるしかなかったのですが、しばらくすると体にかかっていた力がふっと抜け、同時に横の女の子もすぅっと消えていきました。
あれはいったいなんだったのでしょう。
今考えてもぞくっとくる思い出ですが、当時はドラクエIVにすっごいハマっていたので、あまり恐怖を引きずることもなく、翌日にはケロっとしてキングレオなんかと戦ってたりしてました。私バカでよかった。
↑はい、そんなわけで早くも1カ月経過してしまいましたが、私、コミケに行って参りました。今回から連続3回で、完全早川目線の極めて一方的なコミケレポをお送りします。遅ぇよ。
ちなみにこれコミケの会場ね。有明ビッグサイトね。ていうかバーチャロン(初代)のボスキャラにしか見えないんですけど。10年前からそんなこと言ってるんですけど。夜になるとぐるぐる回って、もわんもわんっていう光線みたいなの撃ってくるんだよ。ほんとだよ。
初めてコミケにワクテカしながら参戦してから早12年。
生まれた子供が射精もできるようになるお年頃に育つだけの年月なわけで、そりゃあお顔のリンクルも気になり始めますわ。
正直、最近はコミケに行く気力がなかったんです。
今まで書いてきたように、ここ数年はリア充(「リアルが充実」の意味)への道をまっしぐらだったので、だんだん行く必要性がなくなってきたんですね。
それに今住んでいるところから中野ブロードウェイに徒歩で行けるので、その気になればもう毎日がちっちゃいコミケみたいな。偉くなったもんだな私。
とはいうものの、今までの総括ということで「今の早川さんがコミケを見て何をどう感じたかということをまとめてください!」との、自己顕示欲メガ盛り気味な私にとってこれ以上はないぐらいありがたい指令を編集部Iさんから賜りましたので、コミケ線(あの新しくできた線って何ていうの? 大崎からとか乗れるやつ。コミケ線コミケ線ゆってたからいまだに正式名称知らないんだけど)に乗って行ってきました。
さて、意気揚々と出かけたものの、会場に着く前にいきなりお腹が空いてダウン。
仕方なく途中の駅にあったファーストフードに寄って遅い朝食を摂りました。
うーん、すごい成長。だってコミケに行き始めた当時は、コミケがあまりにも神がかりすぎていて、空腹とかどうでもよかったですもん。
とにかく会場へ、いや聖地へっていうことで胸がいっぱいで、ついでにお腹もいっぱいになっちゃってたぐらい。別に特にお目当てのサークルがあったわけでもないし、いや正確にはあったけどマイナーなところだったから売り切れとかありえなかったし、早く行かなければいけなかった理由は何〜にもなかったんですが……もうあれは恋だったんですよ、恋。私はコミケに恋をしていたんです。だって夢を見せてもらってたし。
そんな頃から射精上等なまでの時が流れた後の今の私は、「開場前に並ぶのやだしー」と昼前にボチボチ家を出て、途中で腹が空いたと言ってメシを喰らい、食後はコーヒーとか飲んじゃいながら取れたコートのボタンを縫い付けたりしてるありさま(←女子力をアピールしてるわけじゃないです別に。そもそもこれぐらいで女子力とかいうのもおこがましい)。
あたかも恋愛結婚した嫁が当時の恋心を忘れてブクブクと肥え太っているかのようですね。
対人間にしても、人間以外のものにしても、こういう類の関係性というのは、多かれ少なかれ相手から夢を引き出すことができなくなったときが終わりなのかもしれません。
さて、すっかり人もまばらになったコミケ線に乗って会場の最寄駅に着くと、いやぁ、さすがにいました、コミケっぽい人たちが。
いつも思うんですけど、コミケまわりの人たちってどうしてあんなにファッションセンスが特異というか……何を見てきたらあんなセンスの服装ができるようになるんですかね。
茶色の大ぶりのダッフルコートにピタっとしたPVCのパンツとか。
頭だけクマのかぶりものとか(ぼ、帽子?)。
なんて思いつつ過去に思いを馳せたら、そういえば私も18歳ぐらいのときに自分でファーでしっぽ作って、くっつけて歩いてました。西武新宿線乗ったりとかしてました。ぅ痛ってぇぇぇ!!!!!
そしてそんな私が何を見てきたかというと、何も見てませんでした。妄想ばっかでした。
あぁ、うん、そうか……うん、そうだよね……(トオイメ→脳内補完完了)。
↑会場内はこんな感じ。見事に男ばっかりですな。これが1日目とか2日目だともっと女子女子してるんだけど。最近ハマり気味の『ヴィンランド・サガ』のやおいを探してはみましたが、何しろこの日は「男性向け創作(早い話がエロ)」メインの日だったんで、やっぱり見つかりませんでした。普通に探しても見つけにくいぐらいのマイナーなジャンルだしな……。誰か買ったとか持ってるとかいう人がいたら、私の初音ミクのエロ本と交換してください。初音ミクって全然わからないけどノリで買っちゃった。同じノリで買うならハルヒよりいいかなと思って(←流行に流されやすい)。
到着するとカタログも買わずにさっさと会場の中へ。ここでも自分の成長を感じる私。
かつては通販で遅くとも1カ月ぐらい前にはカタログを買い、どのサークルに行くかせっせとチェックしていた私。
カタログには簡単な地図がついているので、それにマーカーでビーっと線を引くんです。
絶対行きたいところはピンクで、まぁまぁのところは黄色で、とか色分けして。迷わないように道順とかも矢印で書いたりして。
それが今はもう買わないのは、そこまで好きなサークルがなくなってしまったからと(そのサークル自体はあるんですが、私が興味がなくなったという意味)、どこに何のジャンルがあるか、地図やカタログがなくても大体の見当がつくようになってしまったから。
特に私が行ったのは、「男性向け創作」が会場の大多数を占める3日目だったので、勢力分布図を見るまでもなかったというか。偉くなったもんだな私。
さっそくエロ本漁りに精を出したかったのですが(この字、妙にリアル!)、何しろ冬なもんで、まずはコスプレ広場へ。
日が傾くの早いし、何より寒いから、早く行かないとコスプレイヤーの皆さん、さっさと退場されてしまうんですよ。
そもそもコスプレがメインじゃない3日目だし。自分がやっていたから生態がわかります。レイヤー上がり万歳。
↑これがくだんのコスプレ広場。皆さん12月なのに気合いが入ってます! 私はヘタレなので冬に露出度の高いコスプレをしたことはありません(たしか)。10月だか11月だかにセンチメンタルグラフティの星野明日香でいっぱいいっぱいだったぐらい。
上がりといえば私、サークル参加もしたことがあるんですが(自分のではなく友人の手伝い)、当日提出した取材申請用紙に「サークル参加をしたことありますか?」という欄があって、「はい」のほうにマルをつけたらじつにあっさりと申請が通ってしまい、やっぱり上がりは強いなと実感した次第。
何だか故郷に帰ってきたような安心感がありました。
さて、それでは次回からさっそく戦利品の紹介に入りたいと思います。
いやぁ、やっぱりエロ同人誌すごいわ。まるっきりSMの教科書じゃないですか。みんな天才だと思うよ!みんなSMやればいいのに!
とか言いつつ次回はだらだらと撮ってきたコスプレ写真を披露します。
撮っていてしょうもない思い出がいろいろよみがえってきたなぁ。死ぬときに絶対に頭の中を駆け巡ってほしくないタイプの思い出ですね。
でも読んでね。見てね。
(続く)
早川舞 世界、特にヨーロッパのフェティッシュ・カルチャー関係者との交流も深い、元SM女王様フリーライター。だが取材&執筆はエロはもとよりサブカルからお笑い、健康関係まで幅広く?こなす。SMの女王様で構成されたフェミ系女権ラウドロックバンド「SEXLESS」ではボーカルとパフォーマンスを担当。 現在、フェティッシュ・ミックス・バー「ピンク・クリスタル」に毎週木曜出勤。
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