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あの日“アイツ”を追いかけた
全ての女子たちへ!
「腐った遺伝子」 第22回
文=早川舞
私、料理は下手ではない……どころか、結構得意なほうではないかと自負しております。特に余りもので作るB級グルメ。男の料理ってやつですね。先日はじゃがいもとたまねぎが余っており、カレーを作るのも面倒だったので、たまねぎをオリーブオイルでじっくり炒めて、いりこだしと醤油で作ったスープに茹でたじゃがいもと一緒に入れたら、たまねぎの甘みが醤油スープの中に溶け出して、何とも言えないウマさでした。多分二度と作れませんけど。その場その場のパッションで分量とか決めているんで……緊縛みたいなもんですね。っていうか書いていて思ったんですけど、自慢できるようなもんじゃないすね。簡単すぎっす。でもみんなもやってみるといいよ! コンソメとは全然違う味になって、例えるならロイホのオニオンコンソメスープの和風あっさりめみたいな感じ←ロイホを引き合いに出すなんていい度胸だ。かように、私って料理結構得意なんじゃないの、と常々思っていたのですが、先日なんか面白いものを作ってしまいました。クスクスに納豆としらすと卵と醤油とだし(醤油とだしはマストアイテムなんだぜ!)を入れて混ぜ混ぜしたら、そもそもクスクスの分量を間違えて(あんなに膨らむとは!)ゲロみたいになってしまって、これはあんまりだろうと思って秋葉原で買ったおでん缶の中身を上にかけてみたら、最後のほうは未消化で出てきた酔っ払いのゲロみたいな、もっとリアルな見た目になってしまいました。しかもてんこ盛り(写真は丼です)。でも私はゲロは見慣れておりますので、気にせず食べましたが……。
B級グルメと言えばうちの妹は私をはるかにしのぐ達人で、駄菓子屋の30円カツを使ってカツ丼を作ったりしていました。「Oh!マイ・コンブ」を思い出したのは言うまでもありません。
↑食べ物の話と言えば私の大好物は、ブタの生ホルモン。激旨店が都内にあって、なんだかんだ言って2カ月に1回ぐらい食べに行ってます。ブタを、しかも内臓を生で食べて大丈夫なの!? と、思われそうですが、そのお店はその日の朝、と殺場から持って帰ってきた肉を使っているということで、超新鮮なのです。臭みも全然ないし。 ここのホルモン刺しを食べた翌日は体が熱くなって、なんか代謝がよくなっている気がします。あとここで食べていると話題が必ず乱交とか性転換セックスとか、ハードコアなエロ話になります。新鮮な生肉に宿る生命エネルギーのなせる業なのかもしれません。
まぁ食べ物の話はさて置き、せっちゃんに会いに行ったよシリーズ第3回・最終回です。 次々と出てくるコスプレ衣装に度肝を抜かれた編集部Iさんと私。私に至っては、元コスプレイヤーの矜持も忘れ(いや、んなもんは始めからないが)、あんぐりと口を開けて眺めている始末。
クローゼットの中から次々出てくるコスプレ衣装を広げて、作品の解説や衣装を作った経緯、作り方などを説明してくれるせっちゃん。中には私のペンネームの由来になった「不知火舞」の衣装もあったりして(右)、心強くなりました(←何が)。ちなみに左は「Piaキャロットへようこそ!!」の猫耳バージョンだそう。Piaキャロは知ってるけど猫耳バージョンなんてものがあったとは…… 。
しかし、こうやってコスプレ衣装を眺めていると、まったくもって浦島太郎の気持ちがわかる次第。何のキャラの衣装なのか全然わからなかったですもん。あんなにハマっていた「ポップンミュージック」なのに、今のキャラは全然わからん。他の作品にしても、「次は真鏡名ミナをやってみたいんですよ〜」とせっちゃんが言っていた、まじきな・みなというのが、確かサムスピのキャラだったよな〜、メイドさんみたいな奴だったっけ、とか、もうついていけなさすぎ。サムスピは私、閑丸の時代で止まってますから。紫ナコルルにちんこつけてキャーとか言ってた時代で止まってますから。
ペンネームの由来になった不知火さんですら、不知火さんということはかろうじてわかるものの、どのバージョンの不知火さんなのか(この手のゲームは新しいバージョンになるたびに衣装やカラーにマイナーチェンジがあるんです)、全然わからにゃー。
せっちゃん、ごめんなさい。一緒にコスプレしたいとか言っている当の本人の私がこんなていたらくで……。
真鏡名ミナ PVC白肌バージョン(サムライスピリッツ零) PVC塗装済完成品 1/4スケール 全高:本体約45cm 頭頂41cm 原型製作:唐詩郎(コブラ会) 価格23,100円(税込) (C)SNK PLAYMORE 2003 (C)2003 Yuki EnterpriseCopyright (c) 2000〜 DAIKI kougyou |
真鏡名ミナを調べてみました。あー、見たことあるなぁ〜。しかしこの人、弓でちゃんと戦えるんでしょうか(←動いている画面を見たことすらない)。引いている間に斬られたりしないんでしょうか(←余計なお世話)。サムスピと言えば初代の「覇王丸の怒ゲージが溜まったら大斬1回で相手の体力ゲージが3分の2減る」というようなすがすがしい部分しか理解できないので、今の複雑なシステムはおばちゃんもう全然ダメ。
いいんですよもう。私いまだに「Dreamweaver」だってバージョン4のままだし(関係ない)。
というわけで(唐突)、衣装を見せてもらっている一方では申し訳ないので、せっちゃんに衣装を着て記念撮影させてもらうことにしました!
こちらは「ビートマニア\x87UDX」に出てくるキャラだそうです。このままの形でウィッグを固めたまましまってあったところに、並々ならぬ気合を感じました……。
こっちは「カノン」という作品に出てくる制服の冬服バージョンだそうです。せっかくなので後ろに広がる絶景も入れてみました。ゲームっぽくなるかなぁと思って。と、思ったらちゃんと撮れてねぇでやんの。
せっちゃんの衣装は自分で制作したものと購入したもの、大体半々ぐらいだということは前回お話しましたが、「コミケやワンフェスなど大きなイベントに行くときにはやっぱり自作の衣装で行きたい」とのこと。自作の衣装こそ、人が集まるところで着てナンボ。作っているだけで楽しくなってしまって、イベント自体がどうでも良くなってしまうこともあるそうです。
こ、これぞコスプレイヤーの鏡ではないでしょうか。私、自作よりも買って済むんならそっちのほうがキレイだしいいじゃん! って思ってたし、基本的に自己顕示欲が原動力だったので、イベントがどうでもいいと思ったことはありませんでした……。せっちゃんって職人だ……、アンタ真のコスプレイヤーだよ!
でもこれって、SMの道具を自作するときにちょっと似ているかもしれない。以前縄にハマって(いや今も好きですけど、まぁ昔ほどでは)、縄をすべて自作でめちゃくちゃ丹念に作っていたときに、ぐぐーっと集中して処理していると、これで人を縛るとかどうでもよくなりましたもん。人を縛るための縄じゃなくて、縄のための縄。もったいなくて使えなかったりしたこともあったので、本末転倒もいいところですな。
あ、いや、縄作りマニアさんってそういう方が結構多いと思うんですが、それを否定するわけではなくて、私はプロとしてやっていたのにそんなありさまだったので、反省しております。いやぁ、革に手を出していなくて良かったかもしれない。でも時間があれば今からでも出してしまいそうなところが自分で怖い。
「Cure コスプレイヤーコミュニティサイト」にアップされている、今までせっちゃんがチャレンジしたコスプレの数々を見つつ、次の対策を練る我々。しかしなかなかこれといった案が出てきません。あちらを立てればコチラが立たず。コスプレの道って案外険しいんです。
で、問題の「何の衣装を作るか」ですが、私はリンクとゼルダがいちおしだったんですが(三十越えて男装するなよ)、衣装作りが素材面で難しいらしく、断念する方向に。
そこで代替案として出てきたのが、ヴァンパイアのモリガンを色違いで。
Capcom Girls Collection モリガン PVC・ABS 全高:全高約26センチ 原型:ヘビーゲージ 価格6,510円(税込) (c)CAPCOM (c) YAMATO Co., Ltd. |
うたたねひろゆきバージョンはどうでしょうということになったのですが、画像がなかったので通常バージョンで。
あー、これだったら今持ってるボンデージをちょっとイジって、タイツも適当にピンクの見つけてきて……あ、そう言えばオランダのラバーメーカーで、ちょっと違うけどこういうデザインのやつ作ってるところがあったなぁ、せっかくだから買ってもいいかなぁ、なんて思っていたんですが、せっちゃんの気合いの入り方は違った。
「コスプレはキャラの衣装を忠実に再現した上で、いかに自分なりのアレンジを加えるかどうかでレベルが決まると思うんです。このコウモリ柄のタイツも、専門店で買ってきてもいいですけど、裏技があって折り紙を使うと普通のタイツでそれっぽく見せることができるみたいですよ」
……
………………
……………………………………。
す、すいません……。私、忠実に再現なんてことはハナから頭にありませんでした。まぁそれっぽかったらいいじゃんぐらいに思ってました。今だからそう思ってるんじゃなくて、昔からそう思ってました。
私がやっていた時代って、コスプレ用に使えるアイテムが今と比べて圧倒的に少なかったと思うんですよ。それっぽい素材を買ってきて、自作で適当にアレンジしてっていう。でも今って、コスプレ専用○○みたいなのが、結構出てますよね。そういうものがあるのが良いか悪いかはさておき、そういうものに囲まれてコスプレしていると、やっぱり「忠実でなければ!」と厳しくなってしまうのでしょうか。
まぁ「昔は良かった」なんて言う気はないですし(笑)、私の時代でも、まぁこだわっていた人はちゃんとこだわっていたことだと思うので、単なる言い訳ですね(←言い切るなよ)。
エヴァンゲリオンのゴスロリヴァージョンもアイディアのひとつとして出ました。早速「M’s」のサイトでゴスロリ衣装を検索。しかし30超えてゴスロリっていうのもどうなのよ(←そんな人いっぱいいますよと編集部Iさん談)。
そんなわけで「本当にできるのか、私!?」という一抹の不安を抱きつつ、せっちゃんミーティングは終了。Iさんが運転する車で、一路東京へと戻ったのでありました(帰りもガン寝)。
(続く)
早川舞 世界、特にヨーロッパのフェティッシュ・カルチャー関係者との交流も深い、元SM女王様フリーライター。だが取材&執筆はエロはもとよりサブカルからお笑い、健康関係まで幅広く?こなす。SMの女王様で構成されたフェミ系女権ラウドロックバンド「SEXLESS」ではボーカルとパフォーマンスを担当。 現在、フェティッシュ・ミックス・バー「ピンク・クリスタル」に毎週木曜出勤。
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