web sniper's special AV review. WEB スナイパーAVレビュー 『男根少女 Penis Venus (ドグマ)』 文=安田理央 男根少女ふたなり女子高生の花梨が、甘酸っぱく、エロく、虐待でトランスする! |
二村ヒトシは真面目だ。一般のAVの枠をはみ出すような作品が多いため、ふざけた印象を持っている人もいるかもしれないが、それもすべて真面目にAVを考えた結果としてのはみ出し方なのだ。
例えば、二村がここ数年間、こだわっている「ふたなり」というテーマ。女の子が人工ペニスをつけて演技する。この点だけで、ふざけたAVだと思う人もいるだろうが、二村はAVを論理的に追求して、ふたなりという表現にたどりついたのである。
現在、AVでは男優の存在を排除するという傾向がある。出来るだけ男優を画面に出さないようにして、その存在感を消すように心懸けた演出が主流となっている。男優に求められるのはペニスだけ。
なぜならば、ユーザーにとっては、男優が羨ましい存在であることは許せないからだ。こちらは金を払って見ているお客さんなのに、なぜ男優だけが可愛い女の子と気持ちいいことをしているのか。男優はあくまでもユーザーの興奮を手伝うための奴隷でなくてはならない。それが現在のユーザーの意識なのだ。
こうして男優は単なるマシーンとして女優とユーザーに奉仕する存在となった。機械を使ったイカセ物が流行っているのも同様の理由が根底にある。男優のペニスよりも、使おうと思えば誰でも使える電動マッサージ機の方が威力があるということは、ユーザーにとっても希望が持てるわけだ。
それを推し進めたところに、ふたなりもある。男優のペニスではなく、女優のペニスなら羨ましくない。単なるレズでは感情移入がしにくいが、ふたなりならば女優のペニスに自分のペニスを重ね合わせることができる。
そう、ふたなりの意味は、ここにもある。
話は変わるが、最近AVでジワジワと人気を集めているのがシーメール物だ。すなわち男性がペニスを残したまま女性となった存在。以前に比べて美しいシーメールが増えたことも大きな理由だろうが、実際にシーメールAVを見てみると、その不思議な魅力に気づかされる。
ポイントはシーメールがその屹立したペニスを愛撫されるシーンだ。見ていると自分のペニスもムズムズしてくる。シーメールのペニスと自分のペニスが同一化してくるのだ。普通のAVでは男女の感覚差があるため、どんなに女性が感じていても、その快感をリアルに想像することは難しい。しかし、シーメールの場合は、それがしやすいのだ。画面で快感に打ち震えている彼女たちの感覚が仮想体験できるのだ。
ぞれに気がついた時、筆者は初めてシーメール物の魅力がわかった。
そしてふたなりも同じである。ふたなり少女のペニスは、見ているユーザーのペニスそのものなのだ。
二村ヒトシのふたなり物最新作にあたる本作は、本上花梨がペニスを持つ少女を演じている。やや丸顔のあどけない美少女である本上花梨は文句なしに可愛らしい。スレンダーな体型も、ふたなり少女を演じるにはぴったりだ。そんな彼女が、蝦川真里や男優たちに責められる。
まずは女子高生レズ。「噂で聞いたんだけど本上さん、おちんちん生えてるって本当?」と真里に迫られる花梨。股間のペニスを発見した真里は嬉しそうにそれを弄び、口に含み、そして自ら腰の上に跨る。
続いては、おさな妻となった花梨の新婚ファック。「おれ、朝勃ちしちゃった。花梨ちゃんも朝勃ちしてる?」と朝からキッチンで夫婦の営み。膣に挿入されながら、自分でペニスをしごくシーンはふたなりだけに許されたエロスだ。
ラストはイスに拘束されたボーイッシュな格好の花梨が真里と男優、二人がかりで責められるSMチックなパート。上から下から嬲られて花梨はマゾヒスティックな快感を覚えているようだ。
AVにおけるふたなり物の最大の弱点は、当然のことながら女優のペニスが作り物、本物ではないという点だ。フェラチオされてどんなに気持ちよさそうな表情をしたとしても、それは演技でしかない。つまり、いかにユーザーにそのことを気づかせないようにできるかが、ふたなり物を作る上でのポイントだと言える。
この作品では人造ペニスにもモザイクをかけることと、花梨の演技力(おそらく二村から細かい演技指導があったのだろう)で、その点を見事にクリアしている。ペニスを愛撫されて、思わず腰が逃げてしまうといった花梨の演技は素晴らしい。
ペニスの生えている少女のAVと聞くとディープなアブノーマルなジャンルではないかと食わず嫌いしてしまう人も多いとは思うが、一度だまされたと思って二村ヒトシのふたなりAVを見て欲しい。画面の中の女の子の快感を仮想体験できる魅力に一度気づけば、あなたはもう、ふたなりの虜だ。
文=安田理央
『男根少女 Penis Venus (ドグマ)』
発売日:6月19日
監督:二村ヒトシ
出演:本上花梨
品番:DDN-176
収録時間:136分
税込価格:3,990円
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安田理央 エロ系ライター、アダルトメディア研究家、パンク歌手、ほか色々。この夏、ついに四十代に突入ですよ。もう人生の折り返し地点かと思うと感慨深い。主な著作に「エロの敵」「日本縦断フーゾクの旅」「デジハメ娘。」など。趣味は物産展めぐり。でも旅行は苦手。 |
08.06.01更新 |
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