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フェティシストが愛する名匠を訪ねて 第6回
貞操帯・ボディアクセサリー 工房はな
【2】代表・鼻直美氏&製作・島村喜作氏インタビュー前編
文・インタビュー=安田理央

写真=冨成鉄
モデル=もも
SMマニアであればまだしも“貞操帯”という言葉を聞いたことがあっても、実際に私たちの生活と結びつく実感を持つことは難しいかもしれません。私たちの性の営みとその周辺に存在する様々なモノやヒトを紹介する連載の第6回はそんな妖しげな魅力を放つ“貞操帯”とボディ・アクセサリーを手がける「工房はな」さんをご紹介いたします。代表・鼻直美氏&製作・島村喜作氏のインタビュー、前編です。
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身につけた時は冷たくてゾクゾクするんです
人肌くらいの温度になると、つけているだけで感じて来ちゃうんです
貞操帯とは、性交やオナニーを出来なくするための特殊な下着のこと。そのルーツは十字軍に従軍する兵士が、妻の貞操を守るために付けさせたのが始まりとも、15世紀のイタリアの残虐な君主フランチェスコ2世が考案したとも言われている。

下半身を覆い隠し、貞操を管理するというこの特殊な拘束具は多分にSM的な嗜好をくすぐる。日本では、それほどメジャーなSMアイテムではないが、アタッカーズから発売されている「貞操帯の女」というAVがシリーズを重ねているところから見ると、少なからずのファンもいるようである。またアロマ企画からも男性に貞操帯を付ける「射精管理」という作品が出ている。




日本で、この貞操帯を製作しているのが、工房はなだ。しかも革ではなく、加工の困難な鉄製という本格的なもの。多摩市の聖跡桜ケ丘にある工房はなのスタジオにて、代表の鼻直美さんと製作担当の島村喜作さんに話を聞いた。

「販売はまだ始めたばかりなんですよ。ここのスタジオを開いたのも今年の10月ですから」

そう話す鼻さんは、小柄で温和な女性で、とても鉄製の貞操帯を販売しているようには見えない。しかし実はサディストであり、実際に自分がプレイする上で、貞操帯が欲しいと思ったのだという。

「私の個人的な趣味としては相手を束縛していたいという気持ちがあるんですね。例えば鞭とか蝋燭とかを、四六時中やっているわけにはいかない。でも身につけているものなら、ずっと私のことを感じてもらえると思ったんです。それで貞操帯に行き着きました」

市販の物は革製が多かった。しかし、もっと強靱なもので相手を拘束したいという気持ちになる。

「自分の中のイメージでは鎖だったんです。相手を縛るなら、鎖でグルグル巻にして、逃げられないぞという感じ」

ないならば自分で作ってしまおう。そう考えている時に、島村さんの存在があった。

島村さんは、70年代に暗黒舞踏の創始者・土方巽の門下生を経て、金粉ショーのダンサーなどで全国を回っていた異色の経歴を持つ人物だ。しかし、もともとは工芸の世界を目指していたという。鼻さんと島村さんは、貞操帯の工房を作るという共通の目的を持って活動を開始する。

「でも最初は全く手探りでしたね。どこにもマニュアルがない。材質も最初は銀で作ろうかと思ったけど、コストがかかりすぎる。ステンレスならどうか、アルミはどうかと考えているうちに鉄に行き着いたんです。実際に鉄で作ってみたら、その質感にすごく惹かれました。自分で付けてみたりすると、見た目もいいし、感触もいい。普段の自分よりも綺麗に見えたんです。鉄の持つオーラで、輝いて見えた。これが売れるのかどうかはわからないけれど、欲しい人は欲しいだろうな。そういう人に向けて発信していけばいいと思って、工房はなを始めたんです」

工房はなの貞操帯を手にしてみると、その重量感と質感は確かに素晴らしい。ずっしりとした重みと、体温を吸い取っていく金属の冷たい感触。心の奥のフェティッシュな感覚を激しく刺激する。

「身につけた時は冷たくてゾクゾクするんです。それがだんだん体温が移って来て温かくなります。人肌くらいの温度になると、皮膚と同じような一体感が出てきて、しばらく外したくなくなります。もうつけているだけで感じて来ちゃうんです」

島村さんも鉄の魅力の虜となった。

(続く)


↑まずは型紙的にかたどられた鉄板を使って、切り出す形を書き写します。


↑ちなみに型紙はこのようなもの。ただこれでは鉄板に形を書き写しにくいため、型紙ならぬ型鉄板を使うのだとか。


↑鉄板の切断はニブラという工具を使います。


↑切断というよりは穴を空けていく感じでしょうか。


↑はい、この通り無事切断できました。


↑パーツをジョイントするための穴を開けます。使う工具は電動ドリル。


↑足で踏んで押さえながらの作業。スニーカーにはドリルの傷が見えますね。


↑穴を開けたらサンダを使って切り出した鉄板のバリをを落とします。


↑あらかたバリが取れたらグラインダを使って、仕上げ直前まで形を整えます。

※製作工程も明日の更新に続きます!




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貞操帯・ボディアクセサリー 工房はな


yasuda_face.jpg 安田理央 エロ系ライター、アダルトメディア研究家、パンク歌手、ほか色々。この夏、ついに四十代に突入ですよ。もう人生の折り返し地点かと思うと感慨深い。主な著作に「エロの敵」「日本縦断フーゾクの旅」「デジハメ娘。」など。趣味は物産展めぐり。でも旅行は苦手。

安田理央の恥ずかしいblog

「エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること」(翔泳社)

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08.12.30更新 | WEBスナイパー  >  フェティシストが愛する名匠を訪ねて