Harmony Concepts, INC.
米国ハーモニー・コンセプツ社の魅力を探る二大インタビュー! 『隷嬢寫眞館』水村幻幽氏 『fetish stage』MIKEY氏 心に疼くボンデージがある! 【1】 文・インタビュー=編集部 |
私たちが普段見慣れているSMと本来のボンデージの間には、大きな隔たりがあるようである。まずはジョン・ウィリー、そしてアーヴィング・クロウといった基本的な事柄をもう一度再確認。
SMとボンデージ。似て非なるものである。現代では混同されて使われている傾向が強く、メディアなどでも特に意識して使い分けられてはいないだろう。日本でいうSMとは例えば縄で縛り、その後に性行為のある場合がほとんどで、肉体的な快楽を得るという要素が強い。縄で縛り身動きできないようにすること自体が件行為を前提としているのだ。これに対してボンデージは女を縛って鑑賞する、それ自体に重要な意味がある。縛られた女の形に強烈なフェティシズムを感じとる。極論すれば、SMは「行為」であり、ボンデージは「観察」である。またボンデージという言葉は他にも混同されて使われている。例えばミストレスの衣装など、SMとボンデージは切り離せないかのようなのイメーシがある。この場合のボンデージはファッション的な意味を指しており、今回触れるものとは若干異なるのである。
50年代米国でいわゆるアメリカン・レトロ・ボンデージを興した、ジョン・ウィリー、アーヴイング・クロウによってボンデージという概念は確立された。なかでもジョン・ウイリーは徹底的に自らの性志向に忠実になり、自分の妻をはじめ、数々の女性を縛り、撮影し、雑誌を創刊するなど精力的に活動。ボンデージそのものを芸術の域にまで高めた。ジョンの遺志を継いだともいえるアーヴィング・クロウは「No Nudity,No sex」を標榜。ジョンの作品を広く世に紹介し、ボンデージを商品として全米に浸透させた功績がある。
そして今回ご紹介するのは米国のハーモニー・コンセプツ社というビデオ製作会社である。同社はもとは編集プロダクションで、雑誌を発刊していたが、今ではボンデージのグッズ販売やDVD、ビデオ製作など幅広く手掛けている。また同社のホームページでもジョン・ウィリーとアーヴィング・クロウらの影響を強く受けたと思われる、独自のコンセプトが掲載してあり、彼らの商品は飽くまで芸術を鑑賞するためのものだという強い信念が見受けられる。そこにはジョンの遺志、芸術に丁寧なまでに接近し、さらに同社独自の味も付け加え、発展させていこうという意思が確かに読みとれるのだ。それは日本のいわゆるSMビデオと、一線を画す内谷である。性行為が出てこないのはもちろんのこと、それを匂わす行為も皆無である。主眼は女が縛られ、それを鑑賞すること。ある程度ボンデージを理解し、興味を持って見れば今までとは違った精神の昂りが得られるだろう。やはりモデルがスタイルのいい外国人なのでロープで縛るとよく映える。そのあたりもジャンルとして根づいた原因なのではないかと考えられる。是非実際にDVDを観たり、同社のホームページにも訪れていただきたいと思う。
以上を踏まえた上で、ボンデージに造詣が深い水村幻幽、MIKEY両氏に話を伺った。まずは本場米国でボンデージビデオの製作に関わっていたこともあるM\x87TKEY氏に、アメリカにおけるボンデージの状況についてお聞きする。
(続く)
S&Mスナイパー9月号特別付録DVDに
米国ハーモニー・コンセプツ社の作品を収録!
1990年代前半、大洋図書が発売していたハーモニー社のボンデージビデオ、その復刻DVD化シリーズ第2弾として選ばれたのが「DARLA CRANE'S TIED IN TIME : A PLAY ON HISTORY」です。収録時間の関係で抜粋になりしましたが、この作品はハーモニー社のサイトにも載っていないため全世界初DVD化となります。しかも未公開部分を追加した拡大版です。
LOVE BONDAGE FANTASY
DARLA CRANE'S TIED IN TIME
A PLAY ON HISTORY
PN-4 BY HARMONY VIDEO
SM界の衝撃ベストセラー誌SNIPER9月号
7月28日(土)発売!
07.07.20更新 |
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