いちマニアとしてパソコン通信のBBSに参加したところからSMに魅せられていったという神浦匠。そんな彼はマニアたちと一緒にSMを楽しみながら、そしてついには伝統緊縛にも惹かれていく。現在では自身のレーベルを持ちながら様々に活躍する彼が語る縄への想いとは。 |
古き良きものを――
緊縛師としての想い
――いちマニアから出発されたという神浦さんですが、緊縛師としての想いを改めて伺わせてください。
神:他の緊縛師の皆さんも信念があっておやりのことでしょうから、それに対してうんぬんって言える立場でもありませんし、言うつもりも毛頭ないんですけど。見てると皆さん凄いんですね(笑)。あれを見てると自分はパフォーマーじゃないなと(笑)。例えばビデオなんかもそうなんですけど人前で何かをやるという見せる形のものと、自分が築き上げていく技的なものと、パフォーマンス系と技術系と大きく二分化してるように思えるんです。ですから自分の場合、せっかく捕縄うんぬんという部分で縄に興味を持って、その縄を如何にして、という部分を面白く感じて、ずっと手を携えてきたつもりですからね。だからどちらかというと技的な部分にね、身を置いていくようなスタンスでいきたいなと思います。その中にエロを垣間見てもらう、それでももちろんいいんですよ、むしろそれが王道だと思いますから(笑)。自分の場合は……時代とともに表現って変化してきてるじゃないですか。昔の『奇譚クラブ』なんか見ていると、荒縄がグルグルっと巻かれてるだけで、左右対称で綺麗になんてのはホント見かけないですよね。ああいう形はここ最近のことのようなんです。そうやって見ていくと、昔からの流れを残しつつ、決して派手にドカーンと沸かせるようなことをするんじゃなくて、いぶし銀のようなスタイルでいけたら、それが味なんじゃないかなって。あえてそっちのほうで残るのも、自分のスタイルとしては、やりたいこととマッチしてるんじゃないかなと思いますね。古き良きものを残していくという、地味な活動をしていきたいですよね。
次回は乱田舞が登場です。
インタビュー=編集部・五十嵐彰
※この記事はS&Mスナイパー2006年1月号に掲載された記事の再掲です。
神浦匠 20代に緊縛と出会い、プライベートで独自の縛りを実践しつつ、SM系BBSにて故明智伝鬼氏と出会い、緊縛の奥深さに魅了される。氏の弟子であった女流縛師のもとで裏方を務めつつ、縛りの基本を改めて修得。現在は伝統緊縛の保存をはじめ、さまざまに活躍中である。
関連リンク
神浦匠公式サイト・緊縛堂=http://takumi.32ch.jp
関連情報
神浦匠主代・縛友会緊縛道場
開催日:原則 毎月第2土曜日16時より
会場:東京都豊島区内(巣鴨)スタジオ
参加費 男女共に15,000円 ※カップル(モデル同伴)での参加は13,000円
※緊縛道場は縛りを基本から実践し安全に且つ十分に納得するまで練習する場です。練習を通じ手腕次第で難易度の高い技法へ進む形態をとっています。 実践を重視して「縛る」にこだわった場です。縛友会の会員のみの参加とさせていただております。未入会の方は縛友会へご入会下さい。>>>緊縛道場の詳細、参加申し込み、縛友会の入会申し込み