不定期連載 綿まで愛して!新世紀抱き枕系コラム! すあまにあ倶楽部 第47回 もう中学生 文=抱枕すあま |
この春、甥っ子が小学校を卒業し、ついに中学生になります。甥っ子は、私が社会人になった年に生まれたので、ちょっと感慨深いものがあります。だって、オムツをしていた赤ん坊が、学生服に身を包むようになるのですから。
甥っ子と比べて、私はどれくらい成長したのでしょうか。オナニーだって、なにも上達していません。相変わらず、手でしごいてばかりです。セルフフェラチオどころか、セルフ足コキすらマスターできていません。変わったのは、メインのおかずが石原めぐみちゃんから宮地奈々ちゃんになったことくらいですよ。とほほっ。
しかし、中学生かぁ。いいなぁ……。だって、これから高校を卒業するまでの6年間は、同世代の女性がみんなセーラー服を着ているという、人生で最も幸せな時期なのですから。それに、水泳の授業では、女子がみんなスクール水着ですよ!! 目のやり場に困ってしまいますよ。だけど、ブルマは絶命してしまったんですよね。可哀想に……。
そんな訳で、中学生になる甥っ子への入学祝いについて、うちのオカンと話をしたのです。
す「入学祝いはどうする? ワシは腕時計にしようかと思ってるんだけど」
オ「小学校の入学祝いは、ランドセルだったのよねぇ。今度は中学だから、制服にでもしようかしら」
す「それがいいんじゃない。さすがに、新しいランドセルをもらっても困るからね」
オ「だけど、制服っていくらくらいするのかねぇ。高いのかねぇ。制服の値段なんて、もう忘れちゃったわよ」
す「う〜ん、学生服はピンキリだからなぁ……。だいたい、2〜3万円くらいの商品が中心かな。1万円くらいのもあるけど、ポリエステル100%だからね。ぱっと見た感じが安っぽく見えちゃうから。デパートでつくると5万円以上になるけど、ウール100%だから手触りがいいし、見た感じも安物とは全然違うよ。だけど、手入れが大変だし、いちいちクリーニングに出さないといけないんだよね。中学生とかだと、まだ外で遊んで制服を汚したりするから、家で簡単に洗濯できる、2〜3万円のウール50%、ポリエステル50%の学生服が一番いいと思うよ」
オ「やっぱり、そうだよねぇ。それにしようかしら」
す「それがいいと思うよ。個人的には、『NIKKE』がオススメだよ」
オ「ところで、お前はなんでそんなにも制服に詳しいんだい?」
す「あっ、いや、その……」
さすがに、実の母親に向かって、「先日もネットでセーラー服を買ったから!!」だなんて、言える訳がない。言える訳が……。
そんな甥っ子は、愛知県内のとある市で暮らしています。市とはいえ、住んでいる場所はかなりの田舎です。どれくらい田舎なのかを説明するのにちょうどよい、こんなエピソードがあります。
それは、姉(つまり甥っ子の母)が買い物をした帰りのことです。踏切で電車の通過を待っていたら、反対側でも毛皮を着た子供たちが待っていました。
遮断機が上がり、歩き始めたら、向こうからやっている子供たちの歩き方が、どうも変なのです。ふざけているようで、四つん這いになってこちらに向かってきました。子供たちとすれ違った後、姉はようやく気付きました。すれ違ったのは子供たちでなく、ヌートリアの親子だと……。
【ヌートリア豆知識】
ヌートリアはネズミの一種であり、体長は40〜60cm程度と大きい。池や川などの水辺に生息している。戦時中に毛皮用として飼育されていたが、現在は一部の地域で野生化している。ちなみに、同じようなネズミにカピバラがいるが、こちらは食肉用である。
まぁ、それくらい田舎なので、中学の不良も昭和の時代の不良です。やることがひと味もふた味も違います。先日、姉と話をしていた時、こんなことを教えてくれました。
す「あの辺りの中学の修学旅行って、どこへ行くの?」
姉「東京らしいよ」
す「へぇ〜、東京なんだ。それじゃ、国会議事堂を見学したり、千葉のネズミーランドへ行ったりするんだろうね」
姉「ネズミーランドへは、たぶん行けると思うけど……」
す「ひょっとして、最近は修学旅行で遊園地へ行ったらダメなの? 確かに、社会学習じゃないからなぁ」
姉「そういう訳じゃないんだけど……。実はね、数年前の話なんだけど、市内にある別の中学がネズミーランドへ行った時、不良グループが園内で問題を起こしたみたいで、出入り禁止になっちゃったのよ」
す「なんで? 別の中学の話でしょ? 関係ないじゃん」
姉「そうなんだけど、市内にあるすべての中学校が出入り禁止になったの。それが、ネズミーランドの規則なんだって。だけど、うちの子の時は、出入り禁止の処分が解けて、おそらく行けるようになってると思うんだけど……」
す「すげえなぁ。夢の王国に出入り禁止になるだなんて。ところで、不良グループがどんな問題を起こしたの?」
姉「ネズミーランドって、世界的に有名なネズミがいるでしょ? それで、たまに園内にそのネズミが現れるじゃない? 普通なら、ネズミと握手したり、一緒に写真撮ってもらったりするでしょ?」
す「うんうん。子供たちと抱き合ったりしてるよね」
姉「それがね、そこの中学の不良グループは違ったのよ。園内でネズミに出会ったとき、いきなり池に突き落としたらしいのよ……」
す「やるねぇ!! 学校裏サイトに人の悪口を書き込んでいるような中学生よりも、こういう不良たちの方が、人間味があって私は好きだけどなぁ」
姉「だからって、池に突き落とさなくてもいいのに……。あんな被り物を身に付けているのだから、溺れてしまう可能性だってあるでしょ?」
す「きっと、必死の思いでネズミは池から這い出してきたんだろうね。ところで、その不良たちは、池から這い出してきたネズミを囓ってみたのかなぁ」
姉「なんで、そんなことしないといけないの?」
す「水辺に住む大型のネズミって、毛皮用のヌートリアか食肉用のカピバラなんだよね。だから、囓ってみて美味しい方がカピバラなんだよ」
姉「いくらなんでも、そんなことする訳ないでしょ!」
す「さすがに、そこまではしないか……」
姉「だって、ネズミがもし美味しかったらどうするの!? 子供たちに囓られちゃうじゃない! アンパンマンじゃないんだから!!」
す「そうか、アンパンマンは食用だったんだ……」
(続く)
抱枕すあま 『SM探偵団』(ガッツ)で男優兼監督としてデビュー。その後、カメラマン、照明を経てスタッフその3となる。着実に一歩ずつ大物監督へのステップを踏み外している。最近では、『SM魔女狩り審問会』(エピキュリアン)において、金属製拘束具のデザインおよび製作を担当した。抱き枕との生活を綴ったブログ『すあま日記帳』もある。 |
09.04.16更新 |
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