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すあまにあ倶楽部 第55回

みひろちゃんを両親と一緒に観た

文=
抱枕すあま


『ギリモザ 猥褻痴漢』

主演:みひろ
監督:愛染知久
価格:2980円 (税込)
品番:DVD/SOE-264
メーカー:S1

姉さん、大変です! ひょんなことから、オトンとオカンと一緒に、みひろちゃんを観ることになったのです!!

そうです、あの"みひろちゃん"です。アイドルAV女優の中でもトップに君臨している、あの"みひろちゃん"です。ひろみ郷とは違うのです。うぎゃあ〜〜〜ッ! どうしよう、どうしよう!! こっそりと一人で観ようと思っていたのに……。
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そんな訳で、オトンとオカンと一緒に、みひろちゃんを観に行ってきました。名古屋の中日劇場でやっていた、志村けんが座長を務める『志村魂4』を観に。実は、この舞台に、みひろちゃんも出演していたのです。


↑『志村魂4』のパンフレット。みひろちゃん目当てで買ってしまいました。


母「ナマで志村けんが見られるのね。楽しみねぇ。……。ねぇ! 人の話を聞いてるの?」

す「ナマみひろ、ナマみひろ、ナマみひろ……。え!? あ、はいはい、ナマ志村けんね。そうだね、楽しみだね」

母「今日は、志村けんを観に来たんじゃないの?」

す「も、も、もちろんだよ」

母「やっぱり、お約束のギャグはやるのかな? 『アイーン』とか、『変なおじさん』とか。そういえば、『志村ぁ〜、うしろ!』ってのもあったわね」

す「そりゃ、今日は舞台だから、必ずやるでしょ。子供の頃、一度でいいから会場で叫んでみたかったんだ。『志村ぁ〜、みひろ! みひろ!!』って」

母「ん!? みひろ?」

す「あっ、いや、その……」

劇場のロビーには、出演者である志村けんやダチョウ倶楽部の本やDVDが売っていました。それなのに、私のお目当てのみひろちゃんが出演しているDVDは、どこにも売っていません。もちろん、トップ画像の『猥褻痴漢』さえも。お土産の中には、志村けんの出身地である東村山の名物まで売っていたのに……。夏休みに入ったばかりで、小さなお子さん達も多かったので、ひょっとすると、人気のあるみひろちゃんのDVDは、すでに売り切れていたのかもしれません。

実は私、みひろちゃんが出演しているDVDは、1枚も観たことがないのです。なにせ、みひろちゃんのことは、TV番組の『おねがい! マスカット』(テレビ大阪制作・テレビ東京系)で初めて知ったくらいですから。だって、私には永遠のオナペットである宮地奈々ちゃんがいるのですもの。アイドルAV女優なんかには、目もくれませんぜ!!

このTV番組の中で、みひろちゃんはエロ替え歌を披露しているのですが、『電気グルーヴ』のピエール瀧も大絶賛するほど、その歌詞の内容が素晴らしいのです。気になる方は、『YouTube』で検索してみてくださいね。

そういえば、『オナニー平和主義!』でお馴染みの遠藤遊佐さんは、みひろちゃんと一緒に温泉に入ったことがあるのだとか。私なんて、一緒に温泉に入ったことがあるのは、『WEBスナイパー』編集部のI氏だけなのに。とほほっ。

みひろちゃんは、藤山寛美で有名な松竹新喜劇の『人生双六』の中で、事務員役を演じていたのですが、それがめちゃくちゃ可愛らしかったのです。OL役じゃないですよ。昔の小さな町工場の事務員役です。青色の事務員用スモックって、結構よいものですね。セーラー服にしか興味がないと思っていた私でさえ、萌えてしまったくらいですから。

うちのオトンも、みひろちゃんのことが気になったようで、劇場からの帰り際、こんな話をしました。

父「あの事務員のお嬢さん、可愛かったね」

す「ああ、みひろちゃんね」

父「あのお嬢さんは、女優さんなの? それとも、モデルさん?」

す「AV……じゃなくて、え〜と、え〜と。あっ、そうだ! セクシーアイドルだよ」

こういうとき、セクシーアイドルという言葉は、とっても便利な言葉です。

父「へぇ〜、アイドルなんだ」

す「僕の知り合い(遠藤遊佐さんのこと)はね、みひろちゃんと一緒に温泉に行ったことがあるんだよ」

父「アイドルと仲のよい知り合いがいるんだ。うらやましいなぁ。ところで、その知り合いの人は、どんな仕事をしているんだい?」

す「えっ!?」

 嗚呼、また余計なひと言を喋ってしまいました。まさか、アダルト関係の取材旅行の時、一緒に温泉に入ったなどとは、言える訳がありません。こうなったら、もうヤケです。

す「た、たしか、その人もセクシーアイドルだよ! セクシーアイドル仲間の慰安旅行で、一緒に温泉に入ったらしいよ!!」

え〜と、遠藤遊佐さんに業務連絡です。明日から、セクシーアイドルになってください!! この前のお願い(『すあクラ第51回』参照)と合わせると、セクシーアイドルでCAの観月ありさになればOKです。ねっ、簡単なことでしょ?

(閑話休題)

みひろちゃんを観に行った日の1週間前のこと。お祖母さんがパックリご開帳……じゃなく、ポックリとあの世へ逝ってしまいました。合掌……。

す「お祖母さん、とうとう逝ってしまったね」

母「ずっと病気と闘っていたからね。ようやく苦しみから解放されたんだよ」

す「そういえば、お盆の時期にお供え物をすると、ご先祖様が食べて帰るっていうよね。朝起きると、お味噌汁の量が減っているって、誰かが言っていなかった?」

母「それは、きっと亡くなったお祖母さんじゃない? お味噌汁の量が、確かに減るのよ。そんな時、お祖母さんは『ご先祖様がお味噌汁を飲んで行ったからだ』って、よく言っていたわね」

す「実はね、お祖母さんが亡くなった夜のことなんだけど、家に帰ったら、ウチのお風呂の残り湯が異常なほど減っていたんだ。だから、きっとお祖母さんがウチにやって来て、お風呂の残り湯を飲んで行ったと思うんだよ」

母「絶対に違います!!」

す「じゃあ、誰がウチの風呂の残り湯を飲んだというの?」

母「誰もそんなものは飲んでいません!!」

す「じゃあ、なんでなんだろう……。ところで、遺産相続の話し合いは終わったの?」

母「それがね、もめにもめてね……」

す「お祖母さんの遺産って、もめるほどあったの? お祖父さんと違って、それほど現金もなかったと思うんだけど」

母「それがね、タンスの奥から出てきたのよ」

す「えっ、なにが出てきたの? 現金? それとも、有価証券の類とか?」

母「違うわよ。入れ歯が4つ出てきたのよ」

す「……」

母「私たち4人兄弟でしょ? だから、一人一つずつ入れ歯を分けようっていう話になったんだけど、そんなものは欲しくないわよねぇ」

す「……好きにしとくれ。」

 オカンとそんな話をしていたら、姪っ子がやってきました。

姪「すあまおじちゃん。曾お祖母ちゃんは、お星様になったの?」

す「そうだよ、お星様になったんだよ」

姪「どのお星様かなぁ。あの一番輝いているお星さまかなぁ?」

す「違うよ」

姪「それじゃ、あっちの小さなお星さまかなぁ?」

す「それでもないよ」

姪「それじゃ、どのお星さまになったの?」

す「曾お祖母ちゃんはね、『つのだ☆ひろ』の名字と名前の間のお星様になったんだよ」

母「孫にいい加減なこと教えるな!!」

(続く)

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suama.jpg 抱枕すあま 『SM探偵団』(ガッツ)で男優兼監督としてデビュー。その後、カメラマン、照明を経てスタッフその3となる。着実に一歩ずつ大物監督へのステップを踏み外している。最近では、『SM魔女狩り審問会』(エピキュリアン)において、金属製拘束具のデザインおよび製作を担当した。抱き枕との生活を綴ったブログ『すあま日記帳』もある。
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09.08.06更新 | WEBスナイパー  >  すあまにあ倶楽部
文=抱き枕すあま |