毎週土曜日更新!
onanistic pacifism by “maestro”Endo Yusa.
プロフィール欄でも高らかに宣言しているように、肉とビールと甘いものがあればおおむねご機嫌なわたくし。
先日も、肉のことを考えたらムラムラしてたまらなくなったので、友人を誘って生肉が美味しいというホルモン屋に行ってきました。
生ビールを飲み、レバテキやらブレンズ刺(牛の脳みそ)やらをズルズルすすってご満悦。
うふふふ、あたしのこと肉食系女子って呼んでくれてもよくってよ! オナニーマエストロ遠藤です。
脳みその刺身がいきなり出てくるっていうのももちろんスゴイんですけど、メニューをずーっと見ていくと“ギャラ"だの“ツラミ"だの“マルチョウ"だのっていう聞き覚えのある内蔵系に混じって、“さお"とか“ぱい"なんてモノが。
“さお"と“ぱい"って言ったら、私はアレな人間なんで、そりゃもうあっちのほうしか思いつかないんですけど……。
――あの、お兄さん。これってやっぱり“チンポ"と“オッパイ"ですよね。
「はぁい、そうですよおっ!」(←ちょう元気)
――うわー、どんな味なんだろ。どれか一つ頼んでみようかなあ。すみませーん。
(清潔感のあるカワイイ女の店員さん登場)
えーと、どれにしようかな。あ、こっちの“ほうでん"っていうのはどの部位になりますか?
お姉さん「……はい、あの、メニューの裏のほうに書いてあります」(赤面)
それを聞いた途端、厨房にいた男性店員から沸き起こる「なんですかぁ~ッ?」「声に出して言ってください~っ!」の大合唱。
え、何? 何が起こったの!?
焦ってメニューの裏を見ると、「ほうでん(キ××マ)」の文字が……。
し、集団淫語責め! ひどい、体のいいセクハラじゃないか!!
とりあえず私も「え、どこですかあ?」「それ、美味しいですかあ?」と便乗して、見事な連携プレイを見せつけておきました。俺、グッジョブ!
これだからホルモン屋はやめられませんな。むはははは!
とまあ、それはさておき。
初めて催眠オナニーにチャレンジしてから早2週間。「やるときゃやるぜ!」と宣言したとおり毎晩地道に催眠音源を聞き続けているわけですが、正直なところ今一つ目に見える結果が出せておりません。
いや、自慢するわけじゃないですが今回の催眠オナニー、私にしてはほんとに真面目にやってるんですよ。
というのも、一度聞いた後、編集部のI氏に「聞いてても眠くなるばかりで全然かかりません!」と弱音を吐いたところ、
「こういうのは実践あるのみ。催眠状態に慣れるためにも、一度ならず2回3回と続けるべきです!」
「だいたい、遠藤さんは新しいオナニーにチャレンジしても、うまくいかないまま終わるパターンが多いですからねえ……」
と暗に釘を刺されたから。
ええ、確かに私は手応えがないと思ったら一回ですぐ諦めるタイプです。ぬるま湯が大好きで、新しいこと始めるのとか超苦手です。
さすがIさん、よく知ってるなあ。だから四十路手前になっても実家暮らしのフリーターなの。わかってるの。わかってるんだけどさ……(泣)。
しかし私もオナニーマエストロを名乗る者。そう言われてしまったら簡単に「かからないからやーめた!」とは言えません。
ここはひとつ頑張って催眠オナニーを克服し、マンネリ気味のオナニーライフに風穴を開けてやろうじゃないですか。そして、あわよくば新しい人生の一歩を……ああ、まんまと術中にはまっている気が。
まあ、とにもかくにも、これまでになく毎日真面目に続けてるんです。ここまで真面目にオナニーに取り組んだのは20代の頃、毎日Gスポットバイブ片手に中イキトレーニングをしたとき以来。ほんと、自分を褒めてあげたい。
でも、「努力=結果」というふうに簡単にいかないのがオナニーやらセックスやらの難しいところなんですよね。
毎晩寝る前の30分程度を“催眠オナニータイム"に充て、iPodから流れる「ボクの可愛い子猫ちゃん……」って声を超真剣に聞いているんですが、どうしても20分くらい聞いたところで眠くなって、そのまま寝てしまう。
マニュアル本には「最初はリラックスして寝落ちしてしまいましたが、翌日の寝覚めは驚くほど爽快。もう一度やってみようと思って再チャレンジしたら、めくるめくような快感が……!」なんていう体験談が載ってたりもするんだけど、マエストロの場合は寝起きはいつもどおりにドンヨリ。そして何度チャレンジしてもやっぱり寝落ち。
こういうのは個人差があって当たり前とはいえ、こうも同じことの繰り返しばかりが続くと正直モチベーションが下がります。
マニュアル本に「意気込みすぎは逆効果」って書いてあったので「さーて、暇だし催眠オナニーでもやってみるかな!」と白々しくつぶやいてから始めてみたり、「日常生活にストレスがあるとかかりにくい」と聞いて一日仕事をさぽってみたり、いろいろやってはみたんですが……うーむ。
ちなみに、マニュアル本には現役催眠術師師・へっぽこ術師さん(なんだその名前……)による“催眠オナニーにかかりやすい人・かかりにくい人"のインタビューが載っていて、それによるとかかりにくいのは“批判的な人、集中力に欠ける人"(グサッ)。
そして、かかりやすいのは“企業のトップや役者さんなど、集中力が強くて、イメージ力があって、感受性が豊かな人"(ダメじゃん!)。
でも、まあ基本的には「普通に社会生活を送れる人ならかかる」らしいです。普通に社会生活を送れる人か……39歳独身エロライターはどうなんだろう……ああ、さらに微妙……。
とはいえ、ぐずぐずへこんでいても話は前に進みません。
千里の道も一歩から。まずは「寝落ちせずに最後まで催眠音源を聞く」ことをクリアしなくちゃ始まらん! と自分を奮い立たせた健気なマエストロ。
睡魔が襲ってくる深夜の催眠をやめ、あえて日中、バイトに出かける前にチャレンジすることにしました。
いつ老母が「羊羹食べない~?」と部屋に入ってくるかわからない昼間。万が一寝落ちしたらバイトに行けなくなってしまう時間帯。これはある意味危険な賭けです。でもこのままじゃ、普通の社会生活を送れない人になってしまう!
iPodのイヤホンを耳に突っ込み、下半身裸になってベッドの中に潜り込んで……よし、準備完了。居間のテレビから聞こえてくるミヤネさんの軽快なトークがちょっと切ないけど、気にしない気にしない。
この状況こそまさに“普通の社会生活を送れない人"のような気がしないでもないけど、それも気にしない。余計なことは考えないで、リラックスよ、遊佐!
大きく深呼吸して、催眠開始。
「おかえり、僕のかわいい子猫ちゃん……
……
僕は、キミのこと、全て知ってる
だから、恥ずかしいことは、何もない
ここには、他に誰も、いません
だから、声を聴かれることは、ありません
誰にも、邪魔されません
僕の声を、聴いている。それだけで、なんだか、気持ちがいい
とっても、しあわせ……
声を聴いている。それだけで、どんどん、全身が気持ちよくなります
とっても、しあわせ……」
おっ、いいぞ。いつもだったらこのへんでグッと眠くなるのに、今日はなんともない。
昼間にやるってのはアリかも……。
「ネコのメスは、普段は普通に生活してる
……けど、発情すると突然、エッチになるの
オス猫を引きつけようと、フェロモンを、放出させるの
みんなに、エッチな、フェロモンを、ふりまくの。
そう、今のあなたのように……
ほら!
急になんだかいやらしい気持ちが、こみ上げてきましたね
あなたもオスを引き付けるために、エッチな気分になる。
でも、今あなたの、まわりには、オスが寄ってきませんね?」
まあ、そりゃオナニーだからオスは寄ってこないよなあ。
……いや、いかんいかん。そういう批判的なことを考えるからかからないのか。平常心平常心。
「キミは、自分自身が、気持ちよくなる、そのために
いっぱいいっぱい、エッチな気持ちに、なっていく
いっぱいいっぱい、フェロモンを、匂わせるの
そのために、今何をすればいいか……わかるよね?
そうだね、服を脱げば、いっぱい、フェロモンが、放出される。そうだよね?
……気持ちよくなりたい?
じゃ、服を脱いじゃおうか
自分が感じたい部分、服を脱いで、肌をさらけ出しましょう
すこし、待っててあげる」
えー、服って最初から脱いでちゃダメだったの? おばちゃん先走りすぎ?
あ、でもよく考えたら、寝落ちせずにこの部分まで聞けたのって初めてかも。それに、なんとなく内容がエロ催眠ぽくなってきてるような……。
「いやらしい、白い液体、そう、あの液体
ぬるぬるしてる、あの白い液体
想像してたら、もっともっと真っ白で埋め尽くされるよ
さあ、壊れなさい、エッチな気持ちだけ
エッチな気持ちだけに、身をゆだね
発情しっぱなしの、メスネコになりましょう
……
発情の止まらなくなった仔猫ちゃん
気持ちが高ぶって、イクまで、絶頂するまで
キミは、自分が気持ちよくなる、そのために体をむさぼるんだよ
あ、僕がいるのはここまで」
……え?
「あとは、キミが満足するまで、いっぱい気持ちよくなって
いっぱいいっぱい、イキまくってね……」
……終わり? これで終わり?
ついに最後まで聞けたという達成感はあるものの、これじゃあ体どのタイミングでオナニーを始めればいいのかわかりません。
っていうか私、ここまできてすごい問題に気がついてしまいました。
もしかして催眠オナニーって、音源聞かなきゃならないから、AV観ながらはできないんじゃないの?
こ、この私にオカズなしでオナニーしろと?
いや、それだけならまだいいです。それより問題なのは、催眠にかかりながら電マを使うなんてどう考えたって不可能ってこと。
振動MAXにした電マは、寝た子も起こす爆音を発します。そんな爆音の中で催眠状態になるなんて想像できない。でも私にとって、電マのないオナニーはカルピスのない夏休みみたいなもの。
無理! 絶対無理!! うあぁぁぁぁ、どうすれば。
せっかく睡魔に打ち勝ったのに、一難去ってまた一難ですか。はぁ。
尻丸出しで絶望にうちひしがれながら、次回に続きます。
。
(続く)
10.05.22更新 |
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