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onanistic pacifism by “maestro”Endo Yusa.
実家で暮らすようになって早13年。
四十路を前にした今でも家事全般は老母に任せっきり、自分のパンツすら洗わないという華麗なパラサイトっぷりを見せているわたくしですが、今年はついに「母の日」を忘れそうになってしまいました。
お母さん、ほんとうにごめんなさい……。
8歳年下の弟(2児の父、IT会社勤務)から「俺、胡蝶蘭贈ろうと思ってるんだけど、かぶらない?」ってメールが来たおかげでようやく気づいたよ。
しかし弟よ、胡蝶蘭て……母の日といったら1本100円のカーネーションだろう! 20年前は肩たたき券とか言ってたのに、差ァつけやがって。ちっ。
最近、家庭内格差をひしひしと感じてるオナニーマエストロ遠藤です。
――母の日に何が欲しい? 何でも言って。あ、思い切って温泉とか行っちゃう!?
「きゅうす……」
――え? きゅうす? お茶入れるアレ?
「うん。いつも使ってるのが欠けちゃったから、お母さん、きゅうすが欲しいわ……」(←菩薩の表情)
弟は胡蝶蘭で、私はきゅうすですか、母さん?
でも確かに考えてみたら、去年のリクエストは“マーブルコートフライパン"で、一昨年は“携帯のヒモ(ストラップのことらしい)"だったなあ。
たぶん経済状態を考えてのことなんでしょうが、複雑です。
来年は“肩たたき券"とか言われるんじゃないかしら。ああ、優しさが痛い……。
さて、そんな老母の切ない愛情に包まれつつ私が日々何を頑張っているかといえば、そう。言わずと知れた催眠オナニーでございます(母ちゃんごめん!)。
催眠オナニーの第一の敵は“睡魔"と気づき、苦節2週間目にして、ようやく眠らずに最後まで催眠CDを聞くことのできた私。
「そうか。コツは“眠くない昼間にチャレンジすること"だったのね!」
と天啓を受けたかのような気分でいたのですが、よく考えたらこれって全然根本的な解決になってない。最後まで聞けても、催眠にかからなきゃ意味がないわけです。
さらに、催眠オナニーではAV等のオカズも、電マみたいなオナニーグッズも使えないらしいことが発覚(催眠CDに集中することが絶対条件ですからね)。
ふにゃふにゃと再び深い霧の中に迷い込んでしまいました。
それからも頑張って2日ほど日中催眠オナニーを続けてはみたものの、徐々にフェイドアウト。だって毎日毎日、日の高いうちから催眠CD聞くのって結構大変なんですものー。ほら、一応パートタイムにも行かなきゃならないしー。
というわけで「うう、こりゃダメかも……もはやここまでか!」と8割方あきらめつつも、最後のあがきで寝る前のチャレンジだけは細々と続けていたある日のこと。
……ウフフ。
…………ムフフフフフ。
………………むははははははは!!!(高笑い)
そう、思いがけないことが起こったんですよ。
まあ聞いてくださいな、お客さん!!
その日は確か日曜日でした。
パート仕事もお休みだし、久々に『ばりごく麺』でも読んで麺太のハイパー湯切りに萌えようかしらと思っていたら、急にイトコどもが乳幼児を連れてやってきたため、遠藤家は空前のベビーブームに。
総勢6人(!)の子供と、老体にムチ打ってアンパンマンごっこを楽しむハメになったマエストロは、夜、ぐったり疲れきった体をベッドに横たえたのです。
風呂上りにビールを飲んでほろ酔い加減。熱のこもる冬用シーツも取り替えて、寝苦しさはゼロ。
あー気持ちいい、このまま寝ちゃおうかなー。いやいや、でも一応子守唄代わりに聞いとくか……くらいの感じで反射的にiPodをセットし、そのまま目を閉じる。
「おかえりなさい、僕のかわいい子猫ちゃん……
今日も僕が、いっぱい、気持ちよくしてあげる。
ここは、君にとって、安らぎの場所……
そうだね、よくわからないよね。
でも、すぐに、わかるよ。
だって……君の本当の心が、ここにあるんだから……」
とにかく疲れてるんで、いつもと違ってCDの内容を意識する余裕はありません。
人の声が頭に響いてくるのは気持ちいいけど、ほんとに単なるBGMって感じ。
「さあ、リラックスしてみましょう。
肩の力を抜いて……呼吸をしましょう。
ゆっくり〜、そう、深呼吸だよ。
吸ってぇ〜 はいてぇ〜
吸ってぇ〜 はいてぇ〜」
この時点でもうかなり眠かったので、もちろん深呼吸なんて無視してぼんやり聞いてるだけ。
本編(Hパート)に入る前に、すでに寝落ちしてたんじゃないでしょうか。
が、しかし。
ウトウトしながらふと気がつくと、なんともいえ〜ずエロい気分になってるんですよ。
ドキドキというかキュンキュンというかムラムラというか……。うまく言えないんだけど、いつもオナニーするときの気分じゃない。どっちかといえば、すごいエロい映画を観たときとか、すごいフェロモンむんむんな男子の半径1メートル以内に近づいたときとか、そんな感じ。頭で欲情してるっていうか……うまく言えないけど。うまく言えないけど!!
――え、これってもしかして催眠かかってる? それともただの淫夢!?
オナニーしなきゃと思ってアソコに手をやろうとしても、金縛りにあったみたいに動かない。でも、うずうずジンジンして気持ちいい感覚は大いにあるんですよね。
触ってないからイッてはないと思うんだけど、体じゅうがふわふわトロトロして切ない感じ。
で、だんだん目が覚めてきて、時計を見たらまだ20分くらいしか経っておりませんでした。
うーん、やっぱり半睡眠状態の淫夢だったのかちら。
でも、私もたまーに淫夢ってやつを見るんですが、だいたいの場合それはもうちょっとリアルで、相手もしっかり出てくるんです。シルベスター・スタローンとか「田舎のプレスリー」時代の吉幾三とか……(我ながら「なぜ?」と思う)。
だから、普通の淫夢というのともちょっと違うような気が。
え、「それだけ?」ですって?
いやいやいや、これでも大収穫でしょう、私にしてみれば!
ちなみに後で触ってみたら、まったくオナニーする気がなく服も脱いでなかったのに、股間はしっかりヌルヌルでした。
あ、そういえば昔よく“睡眠学習"ってのがありましたよね。あれと同じ原理かもしれないなあ。
眠った頭に勉強を詰め込むんじゃなく、眠った頭にエロを詰め込む。そう考えると、なんだかつじつまが合うような気がします。
はっ、もしかしてマエストロったら、催眠オナニーならぬ“睡眠オナニー"を開発してまったのかも……。
まあ結局のところ、わたしゃ催眠だろうが淫夢だろうがどっちだっていいんですよ。とにかく何かしらにはかかったんですから。(←大雑把)
重要なのは、これがかなりよかったってことです。しかもオナニーとはまた違った気持ちよさで、パンツ脱ぐ手間すら省けるってんだからもう言うことないじゃないですか。
ひゃひゃひゃひゃひゃ。催眠オナニー万歳! 淫夢万歳!!
ただ、問題は“成功"したのがまだこの一回だけだということです。
かかりたい時にかかれれば、鬼に金棒なんですけどねえ。
あれ、もしかして……偶然……?
(続く)
10.05.29更新 |
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