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onanistic pacifism by “maestro”Endo Yusa. |
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いくら頭の中は中2でも、四十路の声を聞くと何かと体にガタがくるもの。
ここんとこ同年代の女友達と話していると婦人科系の病気にかかったという話をちょくちょく耳にするので、こりゃ私もぼんやりしてはいられないと、先日久々に子宮がん検診に行ってきました。
皆さんよく「触診って痛そうでコワイ!」とか「いくらお医者さんでも知らない男の人にマンコ見られるのは恥ずかしい!」なんてことをおっしゃいますが、独女歴39年、心臓に陰毛がモサモサ生えている私から見れば、そんなのちゃんちゃらおかしいですよ。
スケベ医者が女のマンコ見てムラムラするなんてAVの中だけだから安心して! あんなのただの肉の穴!!
夢のない自分がちょっと哀しい。オナニーマエストロ遠藤です。
だって、担当の医者(羽生名人にちょい似のクールガイ)が、触診中にカーテンの向こうでこう言うんですもの。
「んー、尿が溜まってますねえ」
わ、わかってるよ! さっきからすっごいオシッコしたいんだけど必死に我慢してるんだよ……!(赤面)
「いやあ、まんこ黒いですねえ」と言われるより10倍くらい恥ずかしかったです。
しまった、そういう責めは予想してなかった! 羽生(仮名)め、やるな……うう。
さて、そんな恥の多い毎日を送りつつも、果敢に催眠オナニーにチャレンジ中のマエストロ。
前回、市販本に付いていた催眠CDは男性用であるという非常に基本的な間違いに気づき、ネット上から女性用の催眠音源をダウンロードしたので早速聞いてみることにしました。
(※もともとこの“催眠オナニー"はインターネットで火がついたものらしく、本の中にもダウンロードできるサイトの情報がいつくか乗っております。)
ちなみに、この音源のタイトルは“仔猫ちゃん"。
う……こ、こねこちゃんかあ。なんか一瞬嫌な予感が……。
しかしまあ女性用はこれだけみたいだし、頑張って試してみますか。
今度はCDじゃないので、ipodに入れてイヤホンで聞くことに。
ちなみにこの催眠音源は“導入パート"“Hパート"“解除パート"の3つに別れていて、長さはそれぞれ20分、18分、3分といったところ。全部聞くと40分強かかるってことですね。
エロに関しては滅法せっかちなマエストロ。導入パートなんてすっとばして一気にHパートを聞きたいところではありますが(AVでも服着てるシーンはとばしたいタイプ)、そんな気持ちをグッとこらえます。こういうのはマニュアルどおりにやらないといけません。ええ、わかってますとも。
ベッドに仰向けになって、さあスイッチオン!
イヤホンから、いかにもアニメっぽいゆっくりした喋りが聞こえてきます。でも今度は間違いなく男の声。うん、これならまだ感情移入しやすいかも。
イヤホンで聞いてるっていうのも余計な雑音が入らなくてイイ感じです。脳髄に直接声が送られてくるみたい。
これはちょっと期待できそう……と思ったんですが。
『……おかえりなさい、ボクのかわいい子猫ちゃん
今日も、ボクが、いっぱい、気持ちよくしてあげる』
うわ、いきなり子猫ちゃんキター!!
まあ、タイトルが『仔猫ちゃん』だからそんな感じなんだろうとは思ってたけど、やっぱりですか。
子猫ちゃんを地で行くかわいいティーンエイジャーとか熱狂的な小沢健二ファンだったら違和感なくイケちゃうんでしょうが、哀しいかな、わたしゃオザケン好きでもウブな女子校生でもない。子猫ちゃんだなんて滅相もございません。
私が子猫ちゃんだったら、江戸屋子猫だって立派な子猫ちゃんですよ!
ああ、何言ってんだかよくわかんないけど、笑いがこみあげてきた……。
子猫ちゃん……。その言葉を聞いたマエストロの脳裏に浮かんだのは、満面の笑みを浮かべた江戸屋子猫と、ベビードールにネコミミ姿ではしゃぐ自分。
ぐはははははははは!!
やばい、ダメだ〜。これじゃエロい気分になんてなれるはずがない!
しょうがないので一旦ipodを切って、深呼吸。頭の中から江戸屋子猫を追い払います。
ハイ、あっち行って! ウグイスの真似は向こうでやって!!
うーん、どうして私はこうなんでしょう(泣)。
しばらくすると落ち着いたので再度挑戦しようかとも思ったんですが、ちょっと思い直してやっぱりマニュアル本をひと通り読んでみることにしました。
というのはですね、このコラムでも再三言ってるように、私は本来、媚薬とか催眠術とかいったものは効きにくいタイプなのです。
「そういうこと言ってる人ほどコロッとかかっちゃうんだよ〜」なんて言われそうですが、実際そうなんだからしょうがない。
あ、でもだからと言ってアンチ催眠術ってわけじゃないんですよ。むしろ興味津々。
そんなに我を忘れてイキまくれるほど素晴らしいものなら是非かかってみたい。なんならいくらか払ってもいい。
でもこればっかりはねえ……。
疑り深い性格が災いしてか、一度眉唾だと思っちゃうとダメなんですよね。自分でよく吟味して「なるほど!」と納得してからでないと、まずかからないと思っていいでしょう。
つまり、下準備が足りなかったんです。うん、きっとそうに違いない!
というわけでオナニーは一時中断し、たっぷり1時間かけてマニュアル本を熟読してみました。
それによると「催眠状態というのは一種のトランス状態であり、誰でも日常生活の中で体験しているもの」だそうで、たとえばゲームに夢中になりすぎて周りの声が聞こえなくなったり、好きなミュージシャンのコンサートに行って興奮のあまり我を忘れてしまったりというのも催眠なんだとか。
ほう、確かにそれくらいの状態なら、私もなったことがある!
催眠によって理性や知性をとりはらい、その人の潜在能力を覚醒させる。意識をエロに一点集中させ、本来持っている淫らさを爆発させることによって、かつてないほどの大きな快感を得ることができる。それが催眠オナニーなんだそうです。
うーむ、こうやって説明されるとなんとなく理解できるような……。
確かにオナニーしてても、集中できないとイケなかったりするもんなあ。いわんやセックスをや。
もんのすごーく大雑把に言うと、要は催眠術でリラックスしエロへの罪悪感を取り除くことで、よりオナニーに集中できる、ってことでしょうか。
催眠術っていうと、山口美江が大根にかぶりついてたシーンしか思い浮かばなかったんですが、そればっかりじゃないんですね!(そういう番組があったんですよ、20年くらい前に……)
その他にも、“彼女にフラれて落ち込んでた時に催眠オナニーに出会い、あまりの気持ちよさでビショビショになるくらいのカウパーが!"とか“催眠オナニーをしたことで、忘れていた女装癖が蘇った35歳の独身会社員"とか“催眠オナニーをしたら寝覚めもよくなり人生がバラ色に!"とかいった夢の体験談をあますところなく読破。
努力の甲斐あってか、次第に「たぶん私にゃかからないでしょ」が「うまくすればかかるかも」に変わってきました。
よし、これならいけるかも!
本には“気負いすぎるとかえってダメ"って書いてあったので、まあ失敗してもいいやくらいの感じで再チャレンジです。
もう一度さっきと同じようにベッドに仰向けになり、ipodのスイッチをポチッとな。
『ここは、あなたにとって安らぎの場所。
そうだね、よくわからないよね……
でも、すぐにわかるよ……
だって……あなたの本当の心が、ここにあるんだから、ね。
あ、緊張しちゃった?(笑)
ごめんね。最初はちょっとそういう雰囲気にしたいんだよ。
まぁ、要するに、気持ちよくなれるって事だよ。
僕の言うことを、ちょっと試しにやってみて……』
あー、イライラするくらいゆっくりとした喋りが、逆に気持ちいい。
なるべく抑揚をつけないように喋るのが催眠術のポイントなのかなあ。
『リラックスしてみましょう〜。
肩の力を抜いてぇ……呼吸をしましょう。
ゆっくり〜……そう、深呼吸ね。
吸って〜 はいて〜
吸って〜 はいて〜
吸って〜 はいて〜』
あはは、ラジオ体操ですか。
でもまあ、リラックスしなきゃ始まらないって話だしな。一応吸ったりはいたりしなくちゃ。
吸って〜、はいて〜。……吸って……はい……て……。
……
えーと、目覚めたらしっかり朝でした……。まさに文字通り“眠りを催しちゃった"わけですね。あははははは!(泣)
でも、マエストロは諦めません。だってマニュアル本の体験談にも「寝ちゃっても諦めず続けてたらかかった」って書いてあったもの!
最低でも一週間、いや10日は頑張って聞いてみる所存です。
やる気になったらちょいとしつこいんだよ、私は!
(続く)
10.05.08更新 |
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