2010.1.24.Sun at 渋谷club 『module』
「Ichinawakai」Presents Extreme Night
「春縛縄宴」、「秋縛縄宴」に続く一縄会主催のビッグな緊縛エンターテインメント・ショーがこの冬を極彩色に塗り上げる!! かつてない規模で繰り広げられた一夜限りの宴の模様を、SMイベント初訪問のエヴァンゲリオン研究家・四日市氏にレポートしてもらいます。果たして氏は、異端の祭りで何を目撃したのか……。
「冬縛縄宴」は渋谷のメンバーズバー「眠れる森の美女」のマスターである「一鬼のこ」氏の主催する、緊縛を愛し実践する人々の会「一縄会」による一大緊縛エンターテインメント・ショー。過去に二回、「春縛縄宴〜しゅんばくじょうえん〜」、「秋縛縄宴〜しゅうばくじょうえん〜」と開催されており、今回が三度目の開催となる。
会場では緊縛の実践披露だけでなく、トークショーや鞭のオークション、一縄研究会のメンバーによる捕縄術研究の発表、物販スペースでは「緊縛弁当」や、アダルトグッズとお菓子の詰め合わせなどが売られ緊縛初心者どころか入門以前の遥か彼方からいきなり投げ込まれた私でも十分に楽しむことができた。MCの神田つばき氏の軽妙なトークに支えられて、レポートを書く今になって「そういえばアダルトのイベントだったんだな」と思うほどにエロくないイベントだった。
世界人口の大多数がそうであるように私自身も生で緊縛を見るのはこれが初めてだ。緊縛の熟練については審美眼を持たないので述べられないが、実際の緊縛の流れが思いのほかに脳内のイメージ通りだったことに驚いた。つまり、実にスピーディに行なわれるのだ。おおよそ写真や漫画などの編集された過程はスタイリッシュに洗練されたイメージを喚起させるが、その実際は手間暇のかけられた地道な積み重ねであるものだ。もちろん緊縛に手間暇がかかっていないと述べるつもりはないが、複雑極まる雁字搦めな様子から長い時間をかけてじっくりと縛られていくものなのだろう、という先入観があったため、絡みあった縄があっという間に解け、再び女体に巻きつき支えながら吊り上げられる、その過程がほんの数分で成される様は見ていて気持ちのいい程だった(性的な意味ではない)。「すげえな!」と思いながら見ていたのだが、捕縄術の研究会の発表になり、かつて罪人を素早く捕らえるために用いられた「早縄」という伝統的な技術が披露され納得に至った。なるほど歴史に裏打ちされた技術の洗練だったわけだ。
舞台装置からライティング、緊縛師と縛られる側の女性の関係性を暗喩する台詞など演劇的な要素がふんだんに盛り込まれていて見ごたえのある世界だった。特に仮面をつけて登場した音縄氏の作り上げる江戸川乱歩のような世界観は緊縛の持つ想像力とマッチしていて、その息を飲むアクトと世界観の完成度の高さには目をひきつけられた。
あと、なにより女の子同士の緊縛が多かったのがよかった。本当によかった。
文=四日市
関連サイト
渋谷ハプニングバー『眠れる森の美女』
SM緊縛師『一鬼のこ』縄ブログ〜不思議なキノコの世界〜
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10.02.14更新 |
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