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第3章 アイドル・さやか【9】


「なんだ、さやかちゃん。お尻の穴なんか舐められて感じちゃってるんだ。やっぱり、本当は淫乱女なんだね」

信雄がさやかの股間から顔を上げて言う。さやかは真っ赤になった顔を左右に振って否定する。

「ち、ちがいます。感じてなんかいません!」
「でも、ほら、こんなに濡れてきたよ」

信雄はさやかの肉裂を指先でそっとなぞる。そこは確かに十分な湿り気を帯びて、ヌルヌルと濡れ光っていた。先ほど信雄が己の分身を突き立てた時とは比べものにならないほどの濡れようだ。

「がっかりだなぁ。清純な女の子だと思ってた森原さやかちゃんが、お尻の穴まで感じる変態だったなんて」

信雄は言いながら、人差し指でクリトリスを、中指で肉裂を、そして薬指で菊花をそれぞれ刺激した。

「あっ、ちがうの、ちがうんです。そんなんじゃない…………。あっ、ああっ」

中指がゆっくりと肉裂の中に入りこんでいく。それと同時に薬指も窄まりの中心に沈み込んで行った。信雄の舌先での丹念な愛撫によって、ふっくらと柔らかくほぐれた菊花は、さしたる抵抗もなく指先を飲み込むのだ。ついさっき、そこに指を挿入した時とは、明らかに感触がちがった。異物の侵入を防ごうと締め付けていたはずの器官は、今や信雄の指先にからみついてくるかのようだった。

信雄は二本の指をさやかの体内で蠢かせる。膣内と腸内で擦り合わされる指の感触。

「あっ、だめ、そんなこと…………」

生まれて初めての体験に、さやかはとまどい、どうしていいのかわからない。

「あのマネージャーにも、いつもこうやって、お尻の穴までいじくりまわされてたのかい?」
「そ、そんなこと、してませんっ…………」

すでに三宅がさやかの肛門には手を触れていないことを聞いているにも関わらず、信雄は何度もねちっこく尋ねる。

「じゃあ、あいつはさやかちゃんが、こんなところまで感じる変態女だって、知らないのかぁ、ふふふ」
「いやぁ、そんなこと言わないで…………」

写真を撮られるだけで濡らしたり、菊花を嬲られて感じてしまうなど、さやかにはマゾヒストの素質があるということを、信雄は本能的に気づいていた。それに引きずられるようにして、信雄の中のサディスティックな資質もどんどん目覚めていく。

「さやかちゃんは、こうやっていじめられるのが好きなんだろ? マゾの変態女なんだよな?」
「ちがう、ちがいます!」

さやかは目に涙を浮かべながら、狂ったように頭を振った。セックスに関しての知識の少ないさやかでも、マゾというものがどんな性癖を指すのかはかろうじて知っている。それは、信雄が言うように、いやらしい変態のことのはずだ。自分が、そんな女だとは、とうてい認められない。

しかし、生理的に受け付けられないタイプである信雄に、こうしてネチネチと辱められているというのに、自分の体は激しく反応してしまっているのだ。

それは、心から惹かれていたマネージャーの三宅に抱かれた時にも味わったことのない快感だった。

三宅に初めて体を愛撫された時は、言いようのない幸福感に包まれ、ドロドロにとろけてしまいそうな快感を覚えた。破瓜の痛みすら、嬉しかった。

しかし、今、こうして信雄によって責められていると、その時以上に、体が燃え上がってしまう。恥ずかしくて、みじめでたまらないのに、体の奥から熱いものが止めどなく溢れ出してしまうのだ。

肛門という恥ずかしい部分を嬲られて、こんなに感じてしまうなど、さやかは思いもしなかった。全身をくまなく舐めて愛してくれた三宅も、その部分は触れなかった。本来、決して他人には見せてはいけない器官なのである。それを執拗に責められて、そして感じてしまっている。もうさやかは自分が信じられなくなっていた。

「ふふふ、それじゃあ、さやかちゃんがマゾの変態女だってことを自分から認めさせようかな」

信雄はようやくさやかの体内から指を抜いた。膣の中に挿入していた中指は、ふやけてしまいそうにぐっしょりと濡れていた。信雄はわざとそれをさやかに見せつける。

「こんなに濡らして、変態じゃないっていうんだね」
「いやっ」

さやかは目をそむける。

「マゾの変態女が、もっと喜ぶようなことをしてあげようね」

信雄は黒いボックスの中から奇妙な形のプラスティックの器具を取り出した。透明なチューブ状で、先端は細く伸びている。チューブの中には液体が満たされていた。

「ほら、これは何だかわかるかな?」

信雄はその器具をさやかの目の前に突きつける。さやかは、こわごわとそれを見つめた。

「これはディスポーザブルエネマ、つまり使い捨ての浣腸器だよ。浣腸って知ってるかい?」
「か、かんちょう?」
「これをさやかちゃんの肛門から注入するんだよ。するとどうなるか、わかるかな?」
「!」

さやかの顔が真っ青になる。信雄が何を考えているのかがわかったのだ。

「ど、どうしてそんなことを!」
「奴隷のしつけガイドにも、ちゃんと書いてあるんだ。聞き分けのない奴隷を大人しくさせるための有効な方法としてね」

奴隷調教のハゥトゥ本は、一通り読んだし、この奴隷しつけ道具セットの説明書も目を通した。しかし、それほどSMに強い興味があったわけではない信雄は、浣腸器は使うつもりはなかった。もともと心を通い合わせた愛情のあるセックスを求めていた信雄には、そんな道具を使うプレイは興味の外だったのだ。

しかし今、信雄は浣腸器を手に取った。さやかの体に残された処女地である肛門を責めたいと思っている信雄にとっては、自然の成り行きだ。

また、究極の羞恥に泣き叫ぶさやかの姿も見てみたいと思った。徹底的にさやかを辱めたいのだ。羞恥心の強いさやかには、最も効果的な責めとなるだろう。

「いや、いや、そんなバカなこと、やめて下さい。お願い、お願いします、ご主人様!」

うろたえるさやかを尻目に、信雄はボックスに入っていた説明書を読んでいた。そこには効果的な浣腸責めの方法が詳細に記されている。

「なるほどね、これも使うのか」

ボックスの中から、小さな黒いゴム製の器具を取り出して、信雄はニヤリと笑った。

そして剥き出しになっているさやかの愛らしい窄まりを見た。



「あ、ああ……。苦しい……」

大きく広げられて拘束された手足をばたつかせながら、さやかはうめく。しかしどんなに暴れても、ここから逃げ出すことはできない。恥ずかしい部分を極限まで晒した羞恥のポーズのまま、苦しみ悶えるしかないのだ。

両腕はバンザイするように左右に引っ張られ、さらに両脚は天井高く釣り上げられ、大きく左右に開かれている。当然のことながら、股間も天井を向き、前後の秘穴は丸出しになっているのだ。そして、その後ろの小さな窄まりを押し広げるようにして、ゴム製の器具がくわえ込まされていた。3センチほどの突起が、肛門から尻尾のように生えている。

信雄が楽しそうに、その突出した部分を指で軽く弾いた。振動がさやかの下腹部を直撃する。

「うぐぅ! や、やめて下さい…………」
「ふふふ、とってもいい表情してるよ、さやかちゃん。こんな顔、撮影会の時も見せてくれなかったね」

さやかは歯を食いしばって耐えていた。白い肌には細かい汗がびっしりと浮かび、ぶるぶると絶え間なく震えている。

ぐるぐるぐる……。不気味な音が下腹部から響いてくる。

強烈な便意がさやかを襲っていた。お腹の中が今にも爆発してしまいそうだ。

しかし、肛門は信雄が取り付けたアナルストッパーによって塞がれていた。特殊な形状をしたこのゴム製の器具は、どんなに力んだとしても、決して肛門から抜けることはない。外側からひねりを加えない限り、外せないのだ。つまり、さやかは信雄の許しがなければ、永遠にこの便意と戦わなければならない。

いくら強力な浣腸液を注入されたとはいえ、恥ずかしい排泄行為を見せるなど、さやかには出来るはずがない。こんなアナルストッパーがなかったとしても、さやかは耐えただろう。

しかし、さやかが浣腸されてからすでに1時間近く経っている。もう限界だった。ひたすら襲い続ける便意に、意識は朦朧としてきた。

「も、もう、だめです……」

さやかは汗と涙で濡れた瞳を信雄に向けた。目に力がない。

「どうしたんだい、さやかちゃん? 何がダメなの?」
「お願いします。もう許して下さい」
「許して欲しい時はどういうのか、ちゃんと教えたよね」
「は、はい……」

信雄がさやかに求めた言葉は、羞恥心の強い少女には、死んでも言えないようなものだった。しかし、さやかは、もうその言葉を口にするしかなかったのだ。

「ご、ご主人様。私、森原さやかは、ファンの前では清純を装いながら、陰では、マネージャーと性欲に溺れる淫乱な女でした。そして、本当はお、お尻の穴まで感じてしまう、へ、変態マゾ女です。これからは、素直な奴隷として、ご主人様に、尽くします。その証拠として、これからさやかの、くさい、う、うんちをお見せします。さやかは、うんちをするところを見られると、とても興奮してしまいます。こ、これからは、毎日、ご主人様の前でうんちをいたします。くさくて汚くて申し訳ありませんが、どうか御覧下さい…………」

涙がこみ上げてなんども、つまりながらも、さやかはその恥ずかしい宣言をした。言いながら、さやかは自分の中で、何かが壊れて行くのがわかった。

「へえ、そんなにさやかちゃんは、うんちをするところを見てもらいたいんだ?」
「あ、ああ……。はい、見てください……」
「おれにうんちを見てもらうには、どうすればいいのかな」

信雄は、いやらしくネチネチとさやかを嬲る。

「せ、栓を抜いて下さい」
「栓じゃないよ。アナルストッパーだよ」
「ごめんなさい。あ、アナルストッパーを外して下さい」
「これを抜いたら、さやかちゃんの臭いうんちが噴き出しちゃうよ。そんな恥ずかしい姿をおれに見られちゃっていいの?」
「は…………、はい。ご主人様に、見ていただきたいです」
「そんな姿を見られたいなんて、さやかちゃんは変態じゃないの?」
「はい、さやかは変態です。ですから、お、お願いします…………」
「そうか、変態なのか。変態じゃしょうがないね」
「ああ、もうお願いします。もう、もう我慢できないんです!」

たまりかねて、さやかが叫んだ。信雄は苦笑する。

「わかったわかった。さやかちゃんにうんちをさせてあげるよ。出す時は、ちゃんと出すって言うんだよ」

信雄はフルフルと震えるアナルストッパーに手をかけた。

「あ、ありがとうございます、ご主人様」

信雄が指でひねりを加えると、あれほど強固に肛門を塞いでいたアナルストッパーが、スルリと抜けた。

「ああっ、出ます、出ちゃいます!」

さやかの可憐な菊花は一瞬、窄まったかと思うと、せわしなく収縮を繰り返し、そして、大きく口を開いた。

「い、いやぁぁぁぁぁぁぁっ!」

さやかの悲鳴は、凄まじい破裂音にかき消された。
(続く)

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10.01.04更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |