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第6章 外交奴隷・アイリ【8】

22の美しい裸身が一列に並んだ。全員、赤い首輪の他に何もつけていない生まれたままの姿だ。スラリとしたスレンダーな美女もいれば、グラマラスな豊満な美女もいる。妖しい色気を漂わせる熟女もいれば、アイリのように痛々しいまでに幼い少女もいる。そのいずれもが美しい黒髪の東洋人だった。

女たちは、揃って両腕を頭の後ろで組み、体をまっすぐにして立っている。肉体をご主人様によく見てもらう服従のポーズだ。

会場に集まったご主人様たちは、ニヤニヤしながら並んだ奴隷たちの裸身を眺め、口々に批評した。

「おお、あの乳房はすごいな。あれだけ大きくて全く垂れていない」
「東洋人の肌はまったく美しい。見ろよ、あんなに白くスベスベしている」
「ふふふ、こう並べてみると、ワレメの形も色々だってことがわかるな」

全ての女たちの股間には一切の陰りがなく、その下腹部には肉の亀裂がくっきりと浮かび上がっていた。綺麗な一文字の亀裂となっているもの。肉唇がはみ出して淫らな佇まいを見せているもの。切れ込みの浅いもの、深いもの。その形状は様々であった。

「それにしても、あの幼い子のワレメはずいぶん可憐で愛らしいな」

隣でワイングラスを傾けながら白髪頭の男がつぶやくのを聞いて、イサクは複雑な気持ちになった。その男にも見覚えがあった。確か国内最大のボランティア団体の代表だ。

「あんな可愛いマンコをぶっといバイブで引き裂いて、ヒイヒイ泣かせてみたいもんだな」

ると、その横の男も言う。教育省の事務次官だ。

「おれなら腹が破裂しそうになるほどの浣腸をぶち込んだ上にアナルプラグをかまして、一時間くらい放置してみるかな」
「ははは、あんたは浣腸責めが好きだからな」
「ああ、今日は後でうちのリリに2リットルぶち込むところをお見せするよ。ふふふ」
「ほう、あのリリちゃんが、そこまで出来るようになったのか。そりゃあ、楽しみだ」

普段、もっともらしいことを国民に説いている男たちの残酷な話に、イサクは眉を顰(ひそ)めて、そっと場を離れた。
「ひっ、ひぃっ!」

突然、女の悲鳴が上がった。イサクがそちらを振り返ると、女が床にうつ伏せになっていた。高く突き上げられた尻には、真っ赤な筋が走っていた。

ピシッ! 

鋭い音と共に、尻肉に鞭が炸裂し、再び悲鳴が上がり、赤い筋が増えた。女の後ろで、鞭を構えているのは、オリンピックにも出場した水泳選手だった。男は満面の笑みを浮かべて、見事な鞭さばきを披露し、喝采を浴びていた。
会場のあちこちで奴隷が責められていた。たくさんの悲鳴と喘ぎ声が重なりあって聞こえる。

イサクはアイリの姿を探した。アイリが他の男たちの手にかけられているのではないか。そう思うと気が気ではない。

「アイリ!」
「あ、ご主人様」

アイリの声がした。見ると、数人の男がアイリを取り囲むようにしていた。アイリはすがるような目でイサクを見ていた。イサクはかけつけ、アイリの手を握った。

「なんだ、イサクのドールかい。可愛い子じゃないか」

取り囲んでいた男の一人が言った。何度か会食をしたことのある自動車メーカーの社長だった。

「は、はい。僕のアイリです」

イサクは男たちの視線から隠すように、アイリの前に立った。

「ああ、まだイサクたちは今回が初めてなので、慣れてないんですよ。今日はプレイは勘弁してやって下さい」

ダニエルが現われた。男たちは残念そうな顔をした。

「そうか。ちょっと彼女と遊んでみたかったんだがな。どうだい、イサク。おれのサナと交換で楽しんでみないか?」

自動車メーカーの社長は自分が連れていた奴隷をイサクに指し示した。八頭身の素晴らしいスタイルの美人だった。女は、イサクにセクシーなウインクをしてみせた。

「いや、僕たちは、ちょっと、今日は」

イサクはドギマギしながらも、アイリを背中で守り続ける。ダニエルが助け舟を出した。

「まぁまぁ、社長。それは今度のお楽しみということで。それより僕のアスカを見てやってくれませんか? こいつ、この前、みんなの前でオナニーをしたのが、よっぽど気持ちよかったみたいで……。ほら」

ダニエルが、アスカを男たちの前へと突き出した。

「どうして欲しいんだい、アスカ?」
「は、はい。どうか、みなさんで、私の恥ずかしいところを、見て下さい……」

アスカは顔を真っ赤にしながら、震える声でそういった。羞恥のためというよりも、興奮で震えているようだった。

「失礼します」

アスカはその場で、脚を左右に広げ体を前に倒した。自分で自分の足首をつかむ。すると当然のことながら、尻が高く突き上げられる姿勢になり、女として隠しておきたい恥ずかしい部分が何もかも丸出しになってしまう。

形よくむっちりした尻肉が開き、谷間の奥の菊花や、その下の肉の裂け目がさらけ出される。

「あ、ああ……。みなさん、見えましたでしょうか」

驚くべきは、すでにその部分がキラキラと濡れ光ってたことだ。蜜は裂け目から溢れ出し、谷間の窄まりのほうまでも濡らしていた。

「まだよく見えないよ、アスカ」
「は、はい。申し訳ありません」

アスカは手を足首から離して、自分の尻肉をつかんだ。左右に大きく割り開く。菊花の窄まりが広げられ、そして肉の扉の奥の真っ赤に充血した粘膜までが顔をのぞかせる。透明な蜜が大量に零れ落ちた。凄まじいばかりの濡れっぷりだった。

「ふふふ、よく見えるよ、アスカ。君のお尻の穴も、おまんこの奥までもね」
「見られるだけでこんなに濡らしてしまったのかい、アスカ。本当にいやらしい奴隷だな、君は」
「全くだ。見られるだけでこんなに濡らすなんて、露出狂そのものだな」

取り囲んだ男たちは、口々にいやらしい言葉でアスカを犯していく。その言葉のひとつひとつにアスカは体を震わせて反応し、そしてさらに蜜を吐き出すのだ。

「アスカ、みんなにお前の体の奥までも、見られているぞ。嬉しいかい?」

ダニエルの言葉に、アスカは答えるが、半分は喘ぎ声になり、途切れ途切れだ。

「は、はい……。アスカは、みなさんに、お、おま……んこの、奥まで、見ていただいて、嬉しいです……」
「見られているだけじゃ我慢できないだろ。おまんこが、もうジンジンに痺れているはずだ。触りたくなってきたんじゃないか」
「はい、触り、たいです」
「よし、触ってもいいけど、クリトリスを触るのと、肛門を触るの、それと膣の中に指を入れるのは禁止だ」
「ええ……、そんな、ご主人様……」
「ほら、触ってご覧」

ダニエルは、アスカの右手を取って指先を膣と肛門の間の、いわゆる蟻の戸渡りの部分に当てさせた。

「ああんっ」

その部分への刺激でも、アスカは体をビクンと反応させた。そして憑かれたようにそこを擦る。さらにダニエルはアスカの左手を、乳房へと誘導した。

「こっちの手は、ここだ」
「あうっ」

自分の十分に勃起した乳首に指を触れさせて、アスカは痺れるような快感を味わった。無意識に指で乳首をクリクリと摘む。

「はあああん、気持ち、いいです……」

男たちの目の前で、全裸の体を二つ折りにして腰を突き出し、自分で乳房と股間を刺激しオナニーに耽るアスカ。それはたまらなく卑猥な光景だった。

アスカは顔を真っ赤にして自分の体を責め立てる。股間から床へと透明な液がツーッと糸を引いて零れ落ちる。

男たちはニヤニヤと笑いながらグラスを傾けて、その光景を眺めている。
そしてイサクとアイリもまた、息を飲んでアスカの痴態を見つめていた。目が離せなくなってしまったのだ。

「あう、あああ……」

アスカの指の動きは激しくなる。千切れんばかりに乳首をきつくつまみ、そして指は肉唇のあたりをこねくり回す。しかし、ダニエルの命令通りに、最も敏感な部分へは指を触れさせることはない。そのもどかしさに、アスカの興奮はさらに高まりを見せる。

いつのまにか、アスカの周りにはたくさんの男たちが集まり、取り囲んで淫らな視線を浴びせていた。いや、男だけではない。連れられた奴隷たちも、熱いまなざしでアスカの痴態を見つめていた。

アスカを中心に淫らな空気が渦巻いていた。奴隷たちは、自分のご主人様に寄り添って体をくっつけていた。アスカの興奮が伝染してしまったかのように、腰をモジモジさせている。それは男のほうも同じことだ。傍らの自分の奴隷を抱きしめ、キスを始めた者も出てきた。その中には、お互いの了承のもと、奴隷を交換して、抱き合っている者もいる。

そしてアイリもまたその淫らな空気に伝染していた。イサクの背中に抱きつき、息を荒らげていた。イサクが振り向くと、トロンとした目で見つめてくる。

「ご主人様ぁ……」

イサクも抱きしめてキスをしたい欲望にかられたが、理性がそれを押しとどめる。人前でそういったことが出来るほど、イサクは大胆にはなれない。

ふと周りを見回すと、会場は乱れに乱れていた。下半身を露出し、奴隷にフェラチオさせている者や、セックスしている者もいた。何人もの男と奴隷が複雑につながりあっている者たちまでいる。同時に縛ったり、叩いたり、器具を使ったりというSMプレイに興じている者もいる。

「ご主人様、アイリも、愛して下さい」

アイリが濡れた目で訴えてくる。イサクの中で理性と欲望が戦っていた。

その時、イサクの肩を叩く者がいた。振り向くと、さっきこのパーティの開会を宣言した男だった。確かダニエルは彼のことをドール輸入の元締めだと言っていた。

「イサク様、もしよろしければ個室もございますよ。そちらのほうで、ドールとお楽しみ下さい」

名前を呼ばれて一瞬ドキリともしたが、参加者の身上を調べておかないようでは、こうしたパーティなど開くことは出来ないのだろう。

「あ、ああ。ありがとう」

男に案内されて、イサクとアイリはこの豪邸のゲストルームであろう寝室へと通された。薄暗い照明の中にキングサイズのベッドがドンと置かれていた。

イサクとアイリはそこへ抱き合ったまま倒れこんだ。むさぼるように唇を奪い合う。性欲が沸点にまで高まっている状態だったのだ。イサクがアイリの股間に手をやると、そこはあのアスカに負けないほどの濡れっぷりだった。いや、そういうイサクの股間も、ブリーフを突き破らんばかりに熱く膨れ上がっていた。アイリがズボンの上から触ってきた時には、それだけで爆ぜてしまいそうだった。

「ご主人様、ご主人様」

アイリは半分泣いているような表情で、何度もキスをせがんできた。イサクは抱きしめ、その情熱的なキスに答える。

アイリはおれだけのものだ。とてもみんなのように、他の人間の目の前で晒し者にするようなことは出来ないな……。

そんなことを考えながら、イサクはもどかしげにスーツを脱いでいった。早く、裸になってアイリと抱き合いたかった。

(続く)

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10.07.26更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |