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赤い首輪 
第2章 若妻・麻美【2】

著者=
小林電人


全ての国民は2年間、国に全てを捧げて奉仕する義務がある――。日本によく似た、しかし異なる某国で「奉仕者」の立場に転落した女たちが辿る、絶対服従の日々。飼育・調教が法律によって認められた世界で繰り広げられる、 異色エロティックロマン!
 
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第2章 若妻・麻美【2】


町田は、思わず立ちすくんでいる麻美を部屋の奥へと追い立てる。

「さぁ、その壁の前に立って下さいよ、奥さん」

言われるがままに麻美は部屋の奥の壁の前に立つ。すると町田は麻美の手首をつかみ、壁へと押し付けた。

「あっ」
「大人しくしているんですよ、奥さん」

壁には鎖が打ち込まれており、その先端には皮製の腕輪と足輪がつながれている。町田は手際よく麻美の両手首、両足首をそれに固定していった。たちまち、麻美はX字型に壁に磔になってしまった。

「な、何をするんですか」

麻美は手足をばたつかせるが、鎖はびくともしない。これで麻美は何をされても抵抗ができなくなってしまった。

「ふふふ、いい格好ですよ、奥さん。まるで標本になった蝶のようだ」

白いワンピース姿のまま両手足を広げられて壁に磔にされている麻美を、町田はうっとりと眺めた。これからこの美しい若妻を、思い通りに弄ぶことができるのだと考えると痺れるような幸福を感じた。麻美を奴隷とする権利を獲得してから二年近く、町田はひたすらこの時を待ちわびて来たのだ。あんなことをしてやろう、こんなことをしてやろう。町田は毎晩のように妄想を膨らませ、そしてこの調教部屋の準備に励んできた。

町田の奴隷となることが決まってから、麻美は極力、町田屋ミートショップには足を踏み入れないようにしていた。町田と顔をあわせたくなかったのだ。それでも狭い町内だ。町田は何度も麻美を見かけ、その度に来るべき時を思い描き、激しく勃起していた。

「本当に綺麗だ、奥さん。商店街のみんなも、よく奥さんのことは話題にしていましたよ。この町内で一番美人なんじゃないかなってね。そして……」

町田は唾を飲み込んだ。

「あんな美人の奥さんを、思う存分ヒイヒイ言わせてみたら、どんな気持ちになるだろうかって、話してたんですよ。八百屋の新田さんや、酒屋の上原さんや、本屋の吉田さんなんかとね。なにしろ私たちは、ちょっと変わった趣味があってね。女を縛ったり、辱めたりすることが大好きなんですよ。奥さんには、どんな責めをしたいか、なんて飲みながら一晩中話し合ったもんですよ。ふふふ」

いつも買物をしている商店街の店主たちが自分をそんな目で見ていたなんて……。麻美はそのおぞましさにぞっとした。

「私が奥さんを奴隷に出来ることに決まってからの、あいつらの羨ましそうな顔といったら無かったですよ。でもね、あいつらはガキの頃からの仲間ですからね。楽しみはみんなで共有したいんですよ」

町田がそう言った時、調教室のドアが開いた。

「やぁ、ナイスタイミングだな。ちょうどお前らの話を奥さんにしていたんだよ」

ドヤドヤと調教室に入ってきた男たちの顔を見て、麻美は悲鳴を上げた。

「ひ、ひっ」

町田が話していた商店街の店主たちだった。八百新の新田、リカーショップうえはらの上原、光栄堂の吉田。全員、麻美もよく顔を知っている。

「おお、本当に市川の奥さんだ」
「いよいよこの日が来ましたな、町田屋さん」

店主たちはギラついた目をしながら、壁に磔になった麻美を取り囲む。

「ふふふ、まだ何もしてないですよ。どうせなら、みんなで最初から楽しもうと思ってね。ふふふ……」

自慢げに町田が言う。

「な、何をするんですか?」

思わず、麻美が声を上げる。すると4人の店主は同時に不気味な笑顔を浮かべた。

「まずは奴隷の身体検査ですよ。奥さんの体の隅々まで拝見させてもらいます。それから感度チェックもしましょうね」
「あ、ああ……」

町田に辱められることは覚悟していたが、4人がかり、それもすべて顔見知りの男たちの前でと言うのだ。麻美は絶望的な気持ちになる。そんな羞恥に自分は耐えられるだろうか。

「可愛らしいワンピースですね。清楚な奥さんにぴったりだ。でも、これから奥さんには、こんな洋服は必要ないんですよ」

そう言うと町田は大きな鋏を麻美に見せつけた。そして胸元から一気に切り裂いていく。

「あ、いやっ」

ジョキジョキと鋏は麻美のワンピースをただの布切れへと変えていく。そしてそれはハラリと床に落ちた。

「ほお……」

ブラジャーとショーツだけの姿になった麻美の肉体に、男たちは感嘆の声を漏らす。白い下着からはみ出さんばかりのむっちりとした肉付き。成熟した女の色香がムンムンと匂ってくる。特に豊満な乳房の質感に男たちは目を奪われる。大の字に引き伸ばされているのに、それは十分な高さを保っている。

「服の上から想像していた以上のナイスバディですな、奥さん」
「ううん、このおっぱいは凄いな。Fカップはありそうだ。奥さん、何カップだい?」

吉田に尋ねられても、麻美は答えられない。ただ顔を真っ赤にして頭を振るばかりだ。

「奥さん、奴隷はご主人様の命令には絶対服従なんだよ。もう一度聞くよ、奥さんのそのデカパイは何カップなんだい?」

町田がドスの効いた声で麻美に言う。麻美は自分の立場を思い知らされる。震える声で答えた。

「は、はい。Gのアンダー65です」
「Gカップか! それはすごいな」
「胸もすごいけど、このくびれた腰からヒップにかけての肉付きもたまりませんな」
「さぁ、さぁ、早く見せてもらいましょうよ。もう待ちきれませんよ」
「ふふふ……、上原さん、時間はたっぷりあるんですから、焦らないで。じゃあ、まずはその見事なGカップを見せてもらいましょうか」

町田はブラジャーの中央へと鋏を差し込み、パチンと切った。するとそれまで押さえつけられていた乳房がただの布切れとなったブラジャーを勢いよく跳ね飛ばす。大きくて形よく盛り上がった釣鐘型の乳房がまろび出た。

「おおっ!」
「ああ、いやっ!」

男たちの感激の声と、麻美の羞恥の悲鳴が同時に上がる。

「これは……想像以上だ」
「なんて綺麗なおっぱいなんだ!」

締め付けていたブラジャーから解放された麻美の乳房は、よりボリュームを増したようだった。白く柔らかそうでありながらも、張りのある見事な形状に、経産婦とは思えない桃色の可憐な乳首。男なら誰でも揉みし抱き、しゃぶりつきたいと思うような素晴らしい乳房だった。

「こんな素晴らしいおっぱいを、ご主人に独り占めさせていたなんて、もったいないですね、奥さん」
「ああ、いや、見ないで下さい……」

男たちの淫らな視線から隠したくても、両腕は大きく広げられて固定されたままだ。羞恥に喘ぎながらも、乳房を晒し続けるしかない。

「ふふふ、この見事なおっぱいの感度も調べたいですが、とりあえず下のほうも拝見しないといけませんね」

町田の鋏が麻美のショーツへと迫る。

「ああ、そこは許して……」
「何を言ってるんですか、奥さん。私たちは奥さんの体の隅々までじっくりと見せてもらうんですからね。さぁ、覚悟して下さい。御開帳ですよ」

パチン。麻美の懇願もむなしくショーツは切り裂かれ、足元へと落ちた。

「いやぁっ!」

麻美の絶叫が調教室に響き渡る。男たちは息を飲んで、露になったその部分へと熱い視線を集中させた。真っ白い下腹部に、炎のような形状で密集している濃い目の茂み。足が左右に大きく開かされているために、その中に恥ずかしい突起が見え隠れしている。

男たちは顔を寄せ合って、その部分を見つめた。

「可愛い顔に似合わず、ずいぶんモジャモジャと生えてるんですね、奥さん」
「ああ、そんなこと、おっしゃらないで……」
「さぁ、もっとよく見せてもらいましょうか」

男たちはしゃがみこんで、開ききった股間を下から覗き込んだ。

「あっ、だめっ」
「ふふふ、丸見えですよ、奥さん」
「おお、ビラビラも綺麗なピンク色じゃないですか、これで子供を産んでいるとは、とても信じられませんな」

広げられた両腿も付け根には、繊毛に縁取られた肉の花が鮮やかに咲いていた。男たちが言うように、それは淡い肌色で色素沈着は全く見られない可憐な佇まいだった。しかし、脚を大きく開かれているために、それはわずかに口を開き、桃色の肉壁を覗かせていた。

「いや、見ないで、下さい……」

麻美は身を焦がすほどの羞恥に喘いでいた。これまで、産婦人科医を除けば、夫にしか見せていない部分を、顔見知りの商店店主たち4人に覗き込まれる恥ずかしさに気が遠くなってしまいそうだった。いや、いつもセックスの時は照明を落とさせていたため夫にも性器をはっきり見せたことはないのだ。ましてや、これほど凝視させたことなどはない。目を閉じても、男たちの視線が自分のどの部分に集中しているのかは痛いほどわかった。

「もっとよく見せてもらいますよ、奥さん」

町田が両手を伸ばし、指で肉裂を一気に左右へと開花させた。

「ひいっ、いやっ!」

町田にその部分を触られたこと以上に、恥ずかしい部分を広げられてしまったショックが大きかった。男たちの視線が自分の体の内側にまで潜り込んで来る。

「ははは、見事に御開帳だ、奥さん」
「すごいや、奥までよ〜く見えちゃいましたよ」
「おや、少し濡れてるんじゃないですか? 見られて感じちゃいましたか?」

男たちは一瞬たりとも視線をずらすことなく、麻美の剥き出しになった粘膜を見つめ続けながらも、口々に淫らな言葉を投げかける。

新田の言う通りに、さらけ出された麻美の肉壁はしっとりと湿り気を帯び、キラキラと光って見えた。

「ち、ちがいます」

麻美は否定するが、今まで味わったことのない強烈な羞恥に体が燃え上がるように熱く痺れているのは事実だった。それが性的興奮につながっているのかどうかは、麻美にはわからない。しかし、自分の意思とは裏腹に、体の奥から熱いものがジワジワと溢れていく。

「だって、ほら、ここもこんなになっていますよ、奥さん」

町田が、ぺろりと麻美のクリトリスの包皮を剥きあげた。固く膨れ上がった突起が顔を覗かせた。

「普段から、こんなに大きいんですか? 奥さんは」
「ああ、いや……、やめて下さい、町田さん」
「町田ではないですよ、ご主人様と呼びなさい」
「あ……、すいません、ご主人様」
「では、ご主人様にちゃんと答えなさい。麻美はみんなにおまんこを見られて、感じてしまっているんですか?」

町田が言葉で追い詰める。麻美は、羞恥のあまり、もう何が何だかわからなくなっている。

「ああ……、わからないんです。こんな気持ちは初めてなんです。麻美、おかしくなってしまいそうです。ああ、もう、許して下さい」

その切なげで艶かしい麻美の言葉に、4人の男たちは顔を見合わせてニヤリと笑う。

「まだまだですよ。奥さんは、もっともっと恥ずかしい目にあわされるんですよ。気がおかしくなってしまうほど、恥ずかしい目にね」

(続く)


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09.09.07更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |