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前講義まではげに恐ろしき尿道炎について学習いたしましたが、今月の講義は尿道の後ろ、つまりケッツの穴に薔薇の花のように咲く直腸脱について勉強したいと思います。直腸脱になる原因や、その症状などを、皆さんも本講義でしっかり学習してください。ケッツの穴に花が咲くと、俗の人は「ダッチョウ」だと笑いますが、脱腸は直腸脱とは全く違うものです。
すると「脱肛だ」という人がいますが、これも直腸脱とは違うものです。
ケッツの穴のお勉強を志す皆さんには、脱腸・脱肛・直腸脱・子宮脱については、ケッツ学の基本として、正しい認識を持ってもらわねばなりませんので、今からそれを分かりやすく説明します。
「脱腸」というのは、腸が腹孔を囲んでいる筋肉の隙間から、圧力によって、外へ向かって脱出したものです。
余り大きな力を入れて、腹圧が掛かると、その圧力で圧迫された腸は、筋肉の重なっている間の、弱い隙間から外へはみ出しますが、それは子供の場合、まだ固まっていない臍やキンタマの袋にはみ出すことが多く、これは重症の場合は、押してやっても元に戻らなくなり、脱出したままの癖がついてしまうと、腸の血行も妨げられのすし、腸内の消化物も移行せず溜まってしまうので、腸が腐ってしまい、生命が危うくなります。
幼児の脱腸は普通は怒らせたり泣かせるとプウーッと膨らんで大きくなるもので、その都度、手で揉み込んでやると元に戻るもので、キンタマの袋や出臍の中に残っていても、その部分の皮がまだ発育中で筋肉の力が弱いので、脱出して停留している腸が、きつく締め付けられることがなく、そこにも血行があるから、そのまま放置しておいてもいいのですが、小学校高学年にもなり、筋肉が発達して、袋の口がきつく締まると、脱出した腸(部分)が元に戻れなくなるのです。
大抵は年頃になると、治るのですが、そうでない場合は、キンタマの袋を手術して腸を腹腔の中へ戻し、もう下りてこないようにせねば生命にかかわります(出臍は大人になれば自然に治ります)。
筋肉や腹膜の弱い所は何も臍やキンタマの袋だけではありません。鼠蹊部と呼ばれ、太股の付け根の、グリグリ(リンパ腺)のあるところも弱いので、大人の場合、重い物を持ち上げた時など、腸がここへはみ出すことが多いのです(大人の脱腸ではこの症状が一番多い)。
鼠蹊部の他には、その少し上にあたる脇腹(左右共)です。背中を強打したり背筋や腹筋に無理な力か加わったりすると、脇腹が内側から外へ向かって槍で突かれるような激痛が走り、脇腹に、テニスボールを半分に切って付けたくらいの丸いコブが出来ます。
そうなると身体を動かすとき、力の入れ方で凄く痛い思いをします(手でそのコブを押さえていると少しは動いても楽です)。
治療は腹筋を使わず、なるべく無理せず静かにして元に戻るのを待つことで、力仕事をすると、ひどくなって外科手術をしなければならなくなります。
背中の強打とは、背骨の両脇の神経網に打撃を受けて損傷すると、打ちどころによっては、打ったところではなく、離れた脇腹に脱腸が起こる例があることをいうのです。
背中が固いからといって、他人に背中を足で踏んでもらったり、膝で乗ってもらうとよく損傷を受けますので、そのようなことはしないにこしたことはありません。
脱腸とはそのようなものです。「脱肛」とは、肛門つまり括約筋でキュッと締まっているケッツの穴のドーナツ環が、そのまま脱出することで、これは穴が閉じたまま脱出するので、外見はケツツの穴の位置に、二つ切りにした無花果の、先(末)のほう、つまり首と反対のほうを貼り付けたくらいの形と大きさで、肛門部が外へ脱出して(はみ出して)見える症状です。ケッツの穴は閉じて締まっていますので、本当に無花果を付けたように見えます。
本来、健常者の肛門は、幾分ケッツの谷間の溝よりキュッと引っ込んでいますが、そこがややはみ出しているのが「脱肛気味」で、肛門だけでなく、括約筋のドーナツ部までが谷間から盛り上がっている(つまり出て来ている)のが脱肛です。お産を何度もやっていきみ癖がついた女性にこの症状が多く見られるとのことです。
(続く)
10.08.18更新 |
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