第41講 横田教授、絶体絶命【1】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第一課 息子の解放
ああびっくりした。冷や汗三斗とはこんな時のことを言うのでしょう。
抜こうと思ってもチンボの先の亀公がトマトのよつにむくれ返っていて、小母さんは夫に見付けられて動転してしまって一生一度のきつい締め付けをします。食い千切られるのではないかと思うくらいの痛みに私も我を忘れて真っ青になってやたら腰を後ろへ引くし、小母さんは這って前へ逃げようとするし、小父さんが入って来て肩や背中に手をやり、さすりながらなだめて、やっと小母さんは落ち着いて静止しましたが、ケッツの穴は閂のようにきゅっと締まったままで弛緩することを忘れています。小母さんは小刻みに震えているので歯がガチガチ鳴っています。おとなしくはなりましたがどうも精神が完全に虚脱してしまっているようです。
すると小父さんは、「一寸待ってなさい。わしにいい考えがある……」と言って廊下に出て台所の方へ行ったようで、戻って来たその手には胡椒の瓶がありました。
小父さんは自分の掌をペロリと舌で舐めると、湿ったそこへ胡椒をバラバラとかなり振り掛け、小母さんの顔の前に廻るとその掌を指先を上向けにして小母さんの鼻づらに押し付けて、激しく上下にこすりました。
吸う息と共に侵入する胡椒です。何でたまりましょう、小母さんは「ハクション、ハクション、ハクション……」と首を縦に打ち振って激しいくしゃみの連発です。
最初のくしゃみの起こる時あのきつい閂の締め付けが、飽食でベルトを弛めたときのようにやや弛んだと思ったら次の瞬間、ケッツの穴の中で私のトマトを熱く包んでいた小母さんの直腸壁が、「アカンベエ!!」をする舌のようにググッと動いて私のトマトを一気にケッツの穴の外へ押し出しました。掃き出されたといった感じです。
「ああ抜けた!!」思わず私はそう口走ると自分のチンボを自分の掌の上に乗せてよく見ました。
締め殺されそうになって断末魔に悶えていた私の大事な息子は、放り出されてビクンビクンと脈打ちながらそれでもやや軟らかくなりながらもまだ大きいままです。
小母さんのケッツの穴は……と見てみれば、「オオッ!!」と驚き叫ぶ人の唇のようにピンポン球が入るくらいにまん丸く開いてしまって、その中から明るい珊瑚色をした直腸の内壁がせり出して顔を覗かせています。
これは実に奇異な眺めです。まん丸に開いたスミレ色の肛門の中から、濡れてヌラヌラ、テラテラとつや光りした明るい珊瑚色(サーモンピンク)の粘膜が、外へはみ出そうはみ出そうとせめぎ合いへし合いしているのです。そして少し目をはなして見れば小母さんの白く幅の広いお尻の肉と厚い太股と、濃く臀裂に密生した縮れた黒い毛、何と絶景かなとしか表現の仕様がありません。
息子が解放されて喜んでいる私とは反対に、小母さんは鼻から胡椒をまとめて吸い込まされたので、まだくしゃみの連発が止まず、鼻水と涙と涎が一緒になって顔がべとべとになってのたうち廻ってます。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
08.10.22更新 |
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