第21講 遂に開通なる【3】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第三課 洗滌仕上げ
氷山の一角のようなわずかな手掛かりのウンコの塊の一端をヤットコで挟んで引き摺り出されるのは、まるでハラワタが引き摺り出されるような凄いエクスタシーです。
ズルズル動くあの感触は、思わす身震いがきてしまいます。
そしてお尻の穴の縁からタラリタラリと無色透明な喜悦の液が流れ落ちます。
塊が大きいと又、ピンバイスやドリルでの穿孔作業があり、そしてラジオペンチで割って掘り起こし、ヤットコでグイグイ引き摺り出すと、石みたいなのがやっと取れ、直腸内の硬いのを除去してしまうと、S字状結腸やその奥の下行結腸に貯まっていた分が看護婦さんのマッサージによって直腸へ下りて来、それらはやや軟らかくキャラメルくらいの硬さで、先生はそんなのをヤットコでしっかりと挟んでひねりながら顔を真っ紅にして引き摺り出そうとするのです。
ひねられると、まるでタオルで直腸の中をグルリと撫で廻されたような凄い刺戟があり、腰がガクガク歌い始めます。
やがてズポッと大きな音がして、太いウンコが抜き取られ、続いてボトボトと泥水がこぼれ落ちるような音がして、股間に受けられた流し台のステンレスの水槽の中にベチャベチャとそれは垂れ落ちました。
「ああら、古便は秘結しきってまるで岩みたいなのに、新しい便は軟便だわ、やっと開通のめどかついたわね」
と先生は私の内股をポンと叩きました。
思えばビールの大ビンか、今で言うペットボトルか、ヘチマ一本分くらいの秘結便がやっと掘り出され、道はついたのです。
テープを切り、クス玉を割り、鳩を飛ばせたい心境です。
便が軟らかくなると先生は器具を置き、又私の頭の位置を低く、尻を高くさせ、今度は温かい湯をホースで注入し始めました。
大量の湯が注入され、直ぐにお腹か張って、横隔膜が下、つまり胸の方に圧迫され、息が苦しくなりましたから、おそらくは三千ccくらいは入れられたのでしょう。
看護婦さんの話では洗面器一杯半を目安に入れるとのことですから……。
そうやって桜井式LL型膣鏡で大きく開口され固定された肛門一杯にまで温湯が入ると、又頭が高く直され、開ききったお尻の穴からは、先生の掌がどけられると、ドホトポと黄色い便水が湯気を立てて流し台の水槽の中に吐き出され、そうやって吐き出す水が透明になるまで十数回温湯浣腸による洗滌が繰り返され、私の腸の中はきれいに空にされたのです。
皆さん、外出先で中々便所が無くて、耐えに耐えて、やっと見つけて、入ってしゃがんでウンコする時、便がお尻の穴の縁をこすってゆく時、えも言われぬ快美感があるでしょう。
便秘治療でヤットコや鉗子で挟んで、グッとひねりながら、強制的に引き摺り出され抜かれるのは、それの何千万倍ものエクスタシーです。
極楽そのものですぞ。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
08.01.18更新 |
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