第27講 コルポイリンテルの侵略【1】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第一課 侵略者コルポ
私の直腸の奥では、先生の手で巧妙に押し込まれたコルポイリンテルが、初めは静かに、やがて段々と雄弁に、最大の自己主張を始めました。
切めは何だかズルンと押し込まれたなあと思っていたのに、おやっ、それがムクムクと積乱雲のように起きあがり始め、看護婦さんがいうように段々膨らんできて、股間を覗くと先生の手は、太い牛乳瓶よりまた太い500ccの浣腸器を構えて押しています。
その浣腸器の先には、アメ色のゴム管がつながれ、そのゴム管の先が私の股間に入っているのです。
先生がシリンダーのピストンを押すと、ググウッと確実な圧迫が直腸を押し広げ、それが熱いのです。
「ああっ、お尻の中が熱い。先生、熱いです!」
と私が叫ぶと、先生は、
「あははは、大丈夫よ、火傷するようなことは無いから、お風呂のお湯かお茶くらいの熱さだけど。
皮膚にだったら温かく感じるところが、腸にかぎらず粘膜部は皮膚より熱に敏感だから熱く思うだけよ。
本当はね、浣腸にしても洗滌にしても、このようなコルポの挿入にしても、使うお湯は人肌程度、つまり体温かそれよりやや低いくらいにすると刺戟が少ないので、患者さんに抵抗が少なく注入できるので、それが常識的な処置なんだけど、君の場合刺戟されたがっている節が見えているから、一番刺戟がきついように態としてやったのよ。
どう、お尻の中温かくなるって変な気持ちでしょう、妙な気持ちになってきた……?」
と笑い、診療台に固定された私の股間がさざ波のように戦くのをさも気色よげに見下して笑っています。
ついに直腸は内側からパンパンに張りつめさせられてしまいましたが、それは今まで経験したどんな感覚とも違ったものです。
一所懸命排便するのを我慢して、段々と便が直腸に貯まって秘結する時の感じは、鈍重な圧迫で、同時にともすればお尻の穴の紐が開きそうになって立ってもいられない落ち着きの無い気持ちですが、コルポは全く違います。
熱いお湯が上からではなく、下から逆に攻め上がってくるのです。
鈍重さは大便程は有りませんが、お湯の圧迫は格別で、一秒一秒確実に膨らんで直腸が一杯になると、前の方は膀胱の裏のあたりが、そして後ろは尾てい骨の上のあたり、そう、仙骨と呼ばれるあの骨盤の真ん中の内側のあたりに、温かいというより熱い圧迫が伝わり、さらに、温かいというより熱い圧迫が伝わり、入って来る湯が行き場所を求めるので、今度はコルポイリンテルの本体である風船の部分と、それに連なるゴムホースの部分の境目がつまりお尻の穴に触れている境界の首根っ子の部分が、薩摩芋の尻尾のように段々と膨らんできて、その分確実にお尻の穴は押し拡げられ始めたのです。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
08.02.03更新 |
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