第27講 コルポイリンテルの侵略【3】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第三課 ダイナミック・ピストン
しかも、今までただ黙って私のチンボを握っていたあのむっつり助平のお姉さんが、先生のシリンダーさばきに合わせて、俄然活動をし始めたのです。
両掌にべっとりとワセリンを塗ったお姉さんは、その左手の栂指を私のお臍の穴に押し込み、くいくいとひねるとともに、残る四本の指で私の臍の下のお腹の皮を揉みしだき始め、左手は私のチンボを握りでいるというのではなく母指と他の四本指とで牛乳瓶を握るような輪というか筒を作り、その手をいきなり私の起立して戦慄いているチンボにズボッと覆せ、一気に恥骨までズンと下げ、今度はスッと上げて亀頭がスッパ抜けるまで掌を上げ、またその掌の筒でズボッと、つまり掌で筒を作ってズコンズコンやり始めたのです。
実にダイナミックに。
必死に耐える私もこんな壮烈な刺戟は初めてです。
白分でセンズリを掻く昨は握てスコスコやりますが、あんなに上にスッコ抜けたり、ペシャンと恥骨まで叩き付けたりはしたことありませんし、もしやっても自分の手では刺戟が少ないでしょうが、お姉さんの手は色白でなめらかでしなやかで、それがワセリンでヌルヌルしていて、あの指の輪が通る度に私の亀頭冠は、鰓が
「生命の歌を歌い上げる時はこの時ぞ!」
とばかりに張って充血の極みに達し、見下ろすと赤紫色に怖い程怒張しきっていきり立っています。
私はこの時思いました。
「ああ心地よい、このまま死んでもいい……」
と。
そうです、あの時の私はああやってお姉さんにチンボをグイグイと握って引っ張られて、包丁でスパッと切られても悔いなしと、否むしろお姉さんに切ってもらって、エクスタシーの頂点で果てることをすら願望していたのです。
「おまえのチンボ大きいね、気に入ったよ、私もらっちゃうよ、いいわね!」
と、二つの玉も共にお姉さんに抜かれて握り潰されたいと思いました。
正に恍惚の境、或いは法悦の境というのはこんなのを言うのでしょう。
男は生来、みんなこのような“永遠のお姉さん”を求めてさまよう、心の旅人なのです。
営業的S女王の女性の皆さん、うんと知性を磨くことが大切ですぞ。
そして物言わずとも内面から自ずと知性がうかかえるような、理知的なむっつり助平にならなければいけません。
本物のお尻マゾの男たちは、今お店でメニューになっているような科目を時間でいくら、というのでは満足しなくなってきています。
M男に想像を絶する責めを要求されて、毒気を抜かれてはいけません(多くのフィスト・ファッカーたちは、Sの拳で犯されるのではなく、S女性を巧妙に誘導して自らの肛門を女性に犯させているというのが実態です。
私の相手をした女性たちも、舌を巻いて私のことを“先生”と呼んでかしこまったりするくらいです)。
これはいい……。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
08.02.05更新 |
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