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毎週金曜日更新! 「あぶらいふ」読者投稿連載/ インテリマニアが綴る大人のいろはカルタ 嗚呼、赤満講猟奇譚−第6回− 【火喰い鳥のダンス】 絵と文=大園喜八郎 秘密教団「赤満講」が、生け贄となった哀れな少女たちを使って荒ぶる神々を鎮める背徳と暴虐の歳時記。 ジャパニーズ・カルトの新境地! |
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【火喰い鳥のダンス】
紅うすき 少女を焙る 野焼かな次はビリから二番目のお嬢さんへの罰ゲームに入ります。ただし、このお嬢さんの名前や年齢を申し上げる訳には参りません。何故ならば、この子はある講中の娘さんだからです。皆様方も講中に加わるとき、入会金の他に保証人として数え年十三歳から十九歳の娘さんを登録して頂いておりますが、この娘さん方は、講中の皆様がもし講の掟を破った場合に、保証人として、目の前の少女と同じような性的リンチを受けることになっています。
いま中年男性の好奇な眼差しの中で、生まれたまんまのスッポンポンを晒しているお嬢さんも、実は講中であるお父さんが、掟を破って少女処刑のビデオを他人に流したために、捕らえられて四十九日間の奴隷生活を強制されているところでございます。姫手形が不渡りの場合と違って、学校には入院加療の手続きが取られ、処女のまま親元に返されるのは、まだ救われるところですが、それでも、母親や姉妹に裸を見せることさえ恥ずかしい年頃の少女にとって生け贄の勤めは死ぬほどのショックであろうと思われます。
皆様方が赤満講や青尿講の災礼をカメラに収めたり、ビデオに撮ることは一向に差し支えありませんが、絶対に外部に漏らさないようご用心下さい。誰しも最愛のお嬢さん方が残酷なロリータSMに供される姿を見ることは耐えられないことと存じます。
さて今回の舞台は、一本の鉄柱を中心にした半径四・九メートルの円形の芝生でございます。数日前から雪を取り除き、十分に乾燥させてあります。生け贄の少女は、右手と右足、左手と左足を革バンドで拘束され、首には鎖のついた首輪を嵌められて、その鎖の片端を中央の鉄柱に繋がれております。ご覧下さい。全裸のお嬢さんは、周りを取り囲む講中の皆様方に、可愛らしいお尻を突き出し、先ほどの縄渡りで散々にいたぶられた割れ目を晒して、しくしく泣きながら四つん這いで立っております。
皆様はバケツに入っているガソリンを柄杓で掬って、芝生のあちこちに適当にばらまいて下さい。続いてマッチを擦って枯れた芝生に点火をしてもらいます。よく乾燥してありますからバチバチと見事に燃え上がることでしょう。全裸の少女は炎に包まれ、足の裏を焙かれて「助けてー、止めてー、熱い熱いよー」と悲鳴を上げながら、ピンピョンと跳ね回ります。そのセクシーで滑稽な格好が火喰い鳥(オーストラリア原産の駝鳥科に属する)のダンスに似ていることから、この名前が付いているのでございます。
この少女が火炎地獄から逃れる唯一つの方法は、立ったまんまで小水を噴き出して足元の火勢を鎮めるしかありません。必死になって我慢に我慢を重ねていた、このお嬢さんも、焦熱地獄には勝てません。遂には小水を勢いよく地面に叩き付けて、「ワァーッ」と哭き崩れました。微かなアンモニア臭とともに水蒸気が舞い上がり、僅かに火勢は弱まりましたが、それだけでは面白くありません。たとえば、小枝の先端を焼いてその炎で陰毛を焼いたり、氷のかけらを肛門に押し込んで、熱さと冷たさを同時に味わわすという極限の責めを、どうかお試し下さい。
そしていちばん哀れなのは、この裸奴隷は、この処刑場の芝生が全て燃え尽きたとしても、まだ八箇所も同じ処刑場が用意されていること、しかも次からは小水を撒いて猛火を鎮める手だてのないことを知らないことでございましょう。
(続く)
大園喜八郎プロフィール 関西地方在住のマニア男性。詳細一切不明。ある日突然、「あぶらいふ」宛てに手作りのいろはカルタを送付。A4判の厚紙の表側は色鉛筆で描かれたカラーの絵、裏側にはワープロで打たれた文章が丁寧に貼り付けられている。内容は「赤満講」という架空の団体が伝える教えや珍奇な風習。ユーモアとエスプリが利いた力作である。 |
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