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毎週金曜日更新! 「あぶらいふ」読者投稿連載/ インテリマニアが綴る大人のいろはカルタ 嗚呼、赤満講猟奇譚−第11回− 【啓膣の涙石抱き】 絵と文=大園喜八郎 秘密教団「赤満講」が、生け贄となった哀れな少女たちを使って荒ぶる神々を鎮める背徳と暴虐の歳時記。 ジャパニーズ・カルトの新境地! |
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【啓膣の涙石抱き】
塁石を 抱えて哭く娘 春の庭さて、正月以来新しく講中になられた方は、生け贄の少女たちがすべて素っ裸であることに、多分お気付きだと思います。第一の理由は、無垢の生体を神様にお供えするためでございますが、もう一つの理由は囲い女たちの逃亡を防ぐためです。
第二次世界大戦以来、世界各地で凄惨な戦いが繰り広げられていますが、第一線の兵士にとって、もっとも悩むのは敵味方の区別です。東洋人には西洋人の、西洋人には東洋人の間の人種区別がつきません。まして内戦や革命ともなれば、捕虜と市民の識別は極めて困難です。唯一の解決策として、敵側の人間を男女問わず素っ裸にして収容するという方法があります。終戦後、満州では素っ裸の日本人女学生を貨車三台に詰め込んで運んだという記録がありますし、ベトナム戦争では水浴びをしていたアジア系の米軍兵士が、べトコンと間違われて射殺されるという事件がありました。明らかに全裸収容が行なわれている事実を物語っています。
一、 武器や貴金属を隠し持つことができない。
二、 敗者を徹底的に辱めることによって、勝者の威力を誇示することができる。
三、 若い少女の全裸を眺め、何時でも強姦を楽しむことができる。
四、 後ろ手に縛ったままで排便をさせ、緊張した縄を跨いで後始末をさせることができる。
五、 革鞭、塩酸や煙草の火などで、直接娘たちの柔肌を痛めつけることができる。
六、 寒い時や暑い時は、全裸それ自体が苛酷な責めとして捕虜たちの拷問に用いられた。
七、 入浴の代わりを、消防車の放水や、スコールの豪雨で済ますことができる。
さて、本日の生け贄のうち四人が、石抱き刑のモデルとなりますが、裏神道では処刑される生け贄が自ら刑具の製作と、刑場の設営を行なう掟になっております。どうか皆様方、お好みの少女の鎖を付けて裏山に追い立て、杉の木を刈り倒した後、製材所へ担ぎ込むことを命じて下さい。竹刀や茨鞭で乳房やお尻に、遠慮なく血文字を刻み付けて頂いて結構です。
製材所では原木を適当な長さに切断し、さらに数本を縦割りにして、鋭い稜線を持つ三角柱に仕上げます。かつては我が国でも、漁師の娘や海女たちは素っ裸で働いていたそうですが、最近は乳首さえ出しません。花も恥じらう年頃の美少女が汗まみれ涙まみれになって、スッポンポンで働いているのはなかなか見事な眺めではありませんか。
やがて、哀れな少女たちの手によって何本かの杭が打ち込まれ、十字型に四組の処刑台が組み立てられます。そして、台の上には恐ろしい三角横木が並べられるのです。「やめてー、許してー!」の声も空しく四人の娘は全裸のまんま刑具の上に正座させられます。たちまちにして、向こう臑に激痛が走り、娘たちの泣き声は慟哭へと変わります。
頃合いを見て、非情の板石を震える膝の上にのっけて下さい。「ギャァー」という悲鳴とともに、括約筋は力を失って、ほのかな異臭とともに大便と小便を垂れ流し、全身を痙攣させながら、口からは泡を噴き出します。
こうして、我が国の代表的な拷問である「石抱き責め」が演出されるのでございます。うららかな啓蟄の光景とは対照的に、厳しい血涙の責めが展開されているところに、黄肛災の残酷さが一段と輝いて参ります。私たちは、三月初頭のこの拷問をとくに「啓膣の涙石抱き」と呼んで重宝しているのでございます。
(続く)
大園喜八郎プロフィール 関西地方在住のマニア男性。詳細一切不明。ある日突然、「あぶらいふ」宛てに手作りのいろはカルタを送付。A4判の厚紙の表側は色鉛筆で描かれたカラーの絵、裏側にはワープロで打たれた文章が丁寧に貼り付けられている。内容は「赤満講」という架空の団体が伝える教えや珍奇な風習。ユーモアとエスプリが利いた力作である。 |
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