The
ABLIFE July 2012
窮屈な毎日に縛られて気持ち悪くならないためのゆるやかな処方箋
黒い恥毛の奥深く、まばゆい女陰から迸る黄金色のオシッコを百薬の長と崇める稀代のネクタール(神の酒=おしっこ)愛飲作家が、自由闊達、繊細至極、奇々怪々、博覧強記の知性に加えて、百花繚乱の体験談を交えて読者諸兄からの質問・相談に答える新連載。内容・ジャンルは自由。ネクタール+言葉の免疫で、貴方が今を生きるためのヨスガを紡ぎます。
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第35回の受付案件
166、「付き合っている彼の過去が気になる」
167、「女性からレイプされたい」
168、「どこからがストーカーか」
169、「合コンでやるゲーム」
170、「食糞について」
166、「付き合っている彼の過去が気になる」
芳野先生、よろしくお願い致します。私は32歳の女で、現在付き合って1年半になる彼がいます。相談というのは私自身のことで、恥ずかしいのですが、彼のことを好きになればなるほど、彼の過去が許せなくなってしまうのです。過去と言っても彼が私より前に何人かの女性と交際をしたり同棲をしたりしたというだけですが、考えただけで怒りが湧いてきます。私の存在しない過去を知っているというだけで、彼のお母さんにまで嫉妬心が湧いてくるほどです。理不尽なことと分かっていながらそのことで彼を責めてしまいます。彼は笑っていますが、私は本気で怒っていますし、そのうちに言いすぎてしまって関係を壊してしまうんじゃないかと不安で......。芳野先生、こんな私に、彼の過去が気にならなくなるような魔法をかけてもらえないでしょうか。叱って下さい。自分でも苦しいんです。(OL/ミヅキ)
他人の「過去」とあなたとはなんの関係もありません。
他人の「過去」をホジクルケンリもありません。
自分勝手なシット心だけの、わずらわしいサイテーの女デス。
彼にフラれたとしてもあたりまえでしょうネ。
あなたは、本当は彼を「好き」ではないのです。
「好き」であれば、過去現在、なんにも気にしないハズです。ただただ「好き、好き、好き」ということを、あなたは知らないのデス。
男を「好き」になれない女の見本デス。
カワイソウ。
167、「女性からレイプされたい」
僕はあまねく女性に踏みつけられ、ツバをかけられ、小便をかけられ、性処理便所としていつまでも飼われていたいという願望を持つ26歳のマゾ男です。目覚めのきっかけは小2の時、3つ上の姉とその女友達に服を脱がされ、定規でチンコやアヌスを苛められ、激しく勃起したのを笑われた体験でした。そんな僕の夢は、女性から現実にレイプされることです。夢物語とは思いつつ、繁華街の路地裏などで悪そうなギャルたちが溜まっているのを見たりすると、いじめられたい一心でわざと四つん這いで歩いたり、地面を舐めたりして挑発しますが、ドン引きされたり、男を呼ばれたりしてぜんぜんレイプしてもらえません。不躾な質問ですが、芳野先生は、ご自身がレイプされたり、あるいはレイプされている男性をご覧になったことはありますか? 男が女性にレイプされるのにはどんな形がありえるのか、知りたいです。(公務員/八乙女)
君は病気デス。
公務員失格にならないように......。
すでに人間失格かも......。
168、「どこからがストーカーか」
芳野先生、こんにちは。僕の友達の行動について相談させて下さい。僕と同い年で21歳の彼には好きな女の子がいます。彼は一度告白してフラれているのですが、「押しの一手だ!」とまったくめげず、彼女のあとをつけてアルバイト先を特定して偶然を装いながら店(喫茶店でした)に入って声をかけたり、返事もないの毎日2度はにメールを送っているようです。まだ着信拒否はされていないようですが、友人の僕としては彼がそのうちにストーカー呼ばわりされるのではないかと心配です。その心配から彼に注意をしたのですが、逆に「ストーカーとは何だ」と彼からキレられてしまい、「女なんか押し倒しゃいいんだ」と極論をぶつけられ、最終的には僕も頭にきてしまいました。確かに、昔は彼のような価値観もなくはなかったのかもしれないと思いますが......。彼が本当に「押し倒す」ようなヤツでないことは分かっていますが、芳野先生からご覧になって、彼の行動や考え方はありですか? なしですか?(学生/yuta)
「押しの一手」の意味を知らないらしい。
「押し」って、ワルイ言葉デスヨ。
むりに彼女を「押し倒し」たり(レイプ)押さえつけたり、自分のことしか考えないでいじをとおしたり、ドロボーのように他人の生活に押し入ったりする。
君の友人は、完全に「ストーカー」です。
「フラれて」あたりまえの人間デス。
7月5日の朝日新聞の一面に、
「ストーカー、過去最多ペース」
とありました。
ストーカー殺人事件を受けて、警視庁や道府県警が、積極的な対応にのりだしたわけですネ。
「ストーカー規正法」で御用になるかも......。
169、「合コンでやるゲーム」
芳野先生初めまして。いつも楽しみにしています。特に先生が「誌友」さんたちとの素敵な体験を書かれている時、身を乗り出して拝読してしまいます。さて、早速相談なのですが、実は今度、合コンをします。メンバーはかなりくだけた連中です。そこで合コンの最中にエッチなゲームなどをしてみたいのですが、先生がご存知の、男女でする素敵なゲームをご紹介いただけないでしょうか。定番の王様ゲームや山手線ゲームからの罰ゲームなどには慣れきってしまっている連中なのです。どうか、お願いいたします。あともう一つ、これは質問なのですが、先生はいつも「誌友」と書いて「ファン」と読ませますね。珍しい書き方だと思うのですが、その意味を教えて下さい。よろしくお願いいたします。(会社員/柴田)
残念ながら、私は「合コン」を知りませんし、興味もありませんので、お答えのしようがありません。
私の珍小説のファンの皆サマの中で、友人になってしまった方々を「誌友」と書いております。ハイ。
170、「食糞について」
子供の頃、森に落ちていたスカトロ雑誌で裸の女性たちが互いの排泄した大便を体に塗りたくり、楽しそうに食糞している写真を見て以来、ずっと食糞に興味を持ち続けてきました。とはいえ、「大便は汚いもの・口にしてはいけないもの」という擦り込みも強く、なんとなく気にしていながらも実践したことはありませんでした。それがこの頃、「今ならできる。きっと美味しい。臭くない。たとえ臭くても、それをいい匂いと感じる自分がいる」という根拠のない確信が芽生えてきていて、実践してみないではいられない気分になってきました。そこで、セフレに相談して初めて大便を食べさせてもらおうかと思っているのですが、写真で見たままにやればいいのか、もしくは写真にはないけれども本当は抗生物質を飲んでからやるべきなのか等、分からないことだらけです。芳野先生のご見聞の中にある食糞について、どんなことでも結構ですので、参考までに教えて下さい。もちろん、食糞の結果の全責任は私個人が負います。どんなことでも、教えていただけたら嬉しいです。(自営業/U・D)
■食糞餓鬼
国宝「餓鬼草子(がきぞうし)」に、街かどで排便している老若男女に、妙にオナカだけが膨れ上がった食糞餓鬼が群がり、その排便をうかがっているおぞましい光景が描かれています。
用便をする老若男女の姿は、大和絵固有のおだやかな画風です。
参考文献 『国宝絵巻』(カラーブックス12) 著者=奥平英雄 発売=1962年 出版社=保育社
■フルーツウンチ
ある誌友(ファン)の彼女は、少女人形のように可愛い。食が細く、主食はビールである。
だから、彼女のオシッコは、すぐ白湯になってしまう。
彼女はビールを飲み、彼は彼女のあたたかい白湯を飲む。
「飲ませてあげないヨ」
と彼は私に言った。
「食欲がなくてね、彼女」
とうれしそうに彼が私に言った。
「スイカとヨーグルトしか食べないんだ」
「――」
「そしたらさ、可愛いピンクのウンチをしたの......」
「――」
「香ばしいピンクのフルーツウンチ」
「――」
「食べさせてあげないヨ」
■糞死
私が崇拝するミストレスに、刑事が姿を見せた。
「アリバイは」
「――に雲古を食べさせたことがあるだろう」
質問は、この二点である。
私の友人であるM作家が、事故死したことを、その時知った。
われわれの食物路は、口から、喉頭、食堂へと抜けるが、その喉頭で鼻から喉頭、気管へと抜ける気道と交差する。そんなことをするから、日本では、毎正月、モチがのどに詰まって死ぬ老人が、数十人に達することになる。両者がいわば平面交差をつくるのは哺乳類の中でも、なんとヒトのみであって、ふつう一般の哺乳類では、ここは立体交差を形成するためヒトのように致命的な現象が生じることはない。
『形を読む―生物の形態をめぐって』より抜粋
著者=養老孟司 発売=1986年10月15日 出版社=培風館
著者=養老孟司 発売=1986年10月15日 出版社=培風館
御婦人の黄金を愛したM作家は、ソーレツな糞死であった。
■もう一篇の誌
もう一篇の詩
恋人よ。
たうとう僕は
あなたのうんこになりました。
そして狭い糞壺のなかで
ほかのうんこといっしょに
蠅がうみつけた幼蟲どもに
くすぐられてゐる。
あなたにのこりなく消化され、
あなたの滓になって
あなたからおし出されたことに
つゆほどの怨みもありません。
うきながら、しづみながら
あなたをみあげてよびかけても
恋人よ。あなたは、もはや
うんことなった僕に気づくよしなく
ぎい、ばたんと出ていってしまった。
『人間の悲劇』(講談社文芸文庫)より
著者=金子光晴 発売=1997年2月7日 出版社=講談社
著者=金子光晴 発売=1997年2月7日 出版社=講談社
(続く)
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