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角川文庫から人気ミステリ作家「米澤穂信」のデビュー作、ついに京都アニメーションでアニメ化!
省エネを信条として何事にも積極的に関わろうとしない高校1年生・折木奉太郎は、ひょんなことから廃部寸前の「古典部」に入部する。彼はそこで出会った好奇心旺盛なヒロイン・千反田える、中学からの腐れ縁・伊原摩耶花と福部里志らと共に、日常に潜んだ不思議な謎を次々と解き明かしていくことになる――。人気ミステリ作家の同名小説を京都アニメーションがアニメ化。近日Blu-rayとして発売される注目の作品をさやわか氏にレビューしていただきます。
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■日常系の過去を手繰る推理

ミステリ、つまり推理小説の世界にはいくつかのサブジャンルがあって、『氷菓』の作者である米澤穂信が得意としているのは中でも「日常の謎」と呼ばれるものである。だからこそ、彼の作品を当代きってのアニメ制作会社である京都アニメーションが映像化したことは意義深い。なぜなら、同社は『らき☆すた』『けいおん!』などの作品によって、「空気系」ないし「日常系」と呼ばれる今日的なフィクションの代表的な担い手とされている(いた)からだ。

「空気系」という言葉について、たとえばWikipediaではこうまとめられている。
空気系(くうきけい)とは、主にゼロ年代以降の日本のオタク系コンテンツにおいてみられる、美少女キャラクターのたわいもない会話や日常生活を延々と描くことを主眼とした作品群。日常系(にちじょうけい)ともいう。
(...)
舞台の大半が現代日本の日常的な生活空間(しばしば学校や登場人物の家の周辺)に限定され、困難との対峙や葛藤・極端に不幸な出来事・深刻な家族関係の描写・本格的な恋愛といったドラマツルギーを極力排除することで物語性が希薄化されている。
(...)
視聴者はドラマチックな展開ではなく、作中で描かれる楽園的な世界の永続を願いながら視聴を続けることになる。
この書きようにも顕れているように思うが、こうした作品は、とりわけ年長世代からは特に、揶揄的に語られることが多い。しかし、この定義をひとまず受け入れたとして、京都アニメーションは果たしてそのような作品を漫然と作っていると言えるのだろうか。

違うだろう、と筆者はいつも思う。なぜなら『らき☆すた』には家族関係の描写として失った母親についてのストーリーなども描かれていたし(第22話)、『けいおん!』にいたってはより明確に、第1話の冒頭から葛藤や困難が存在しないこと(高校に入っても何をしたらいいのかわからないこと)そのものが強調されていた。たとえ日常性が前面化していたとしても、このメタ的な言及性をもってこそ、まず彼らは「空気系」「日常系」を描くことに意識的であったと言っていいだろう。つまり、日常を描くことによってこそ何を伝えたいのか。彼らは我々にその確認を迫っているのである。

京都アニメーションが『氷菓』の前に『日常』という作品を作ったのも、そうした意識があるからこそである。だいたい、「日常系」などと呼ばれている会社が『日常』という作品を作るというのだから、そこに何か意図を見て取ろうとするほうが普通ではなかろうか。これはギャグアニメだが、ギャグの形式としては、しごく些細な出来事が過剰な演出と共に展開されるところに面白みを見いだした作品だった。それもまた日常性を問い続ける一つの手段としてあった。

そして次が「日常の謎」作品としての『氷菓』である。「日常」というキーワードの再提示によって、やはり彼らはその自覚的なやり方を示唆している。

では「日常の謎」とは何か。ごく簡単に言うとそれは「犯罪がほとんど関与しない、日常の些細な謎を解くミステリ」である。たとえば、いつの間にか教室の鍵が外から掛けられ、閉じ込められていた。それはなぜだろうか。あるいは図書室から毎週同じ時間に同じ本が借りられている。その理由は何なのか。

ミステリのサブジャンルとしては、殺人が繰り返される従来的なミステリに対するアンチテーゼとしての側面から理解がすすんだと言っていい。つまり、殺人などが起きるからこそミステリは意義深いのか、というミステリ全体に対する疑問を投げかける意味でも注目されたサブジャンルなのだ。

殺人などの犯罪が起こる一般的なミステリを「困難との対峙や葛藤」や「極端に不幸な出来事」が登場する従来的な物語として考えれば、「日常の謎」ものである『氷菓』はやはり「日常系」あるいは「空気系」と位置づけることができるだろう。しかしならば「日常の謎」ものの含意としてある従来のミステリへの対照性は、そのまま、従来のフィクションの信奉者から「日常系」に対する揶揄への回答に置き換えることができるに違いない。つまり、非日常を描くことだけがフィクションではない。また日常を描いているからといって物語性がないわけではない。そこにはたしかに推理され、語られるべき何かがある。

ではいったい、なぜ推理は行なわれるのか。「日常の謎」は、このように半ば必然的にミステリを成立させている条件そのものを解体していく。推理はなぜ必要とされるのか。謎を解くことに意味はあるのか。

『氷菓』の主人公である「古典部」部員の折木奉太郎は、そんなことはどうだっていいと考えている。彼にとって謎は放置しておけば済むことで、それ以上のものではない。しかしヒロインである千反田えるの好奇心の異様なまでの凄まじさを垣間見て、彼はそれらの謎を解くほうが解かないよりも面倒が少ないと考え、結局は謎の答えを提示する。

しかし、推理は常に、過去と現在を切り離して行なわれる。事件は既に終わっていて、現在には存在しない。折木は、あるいはあらゆる探偵たちは、常に、過去の残滓を現在の中に見いだそうとする。『氷菓』の世界に、過去を占うための資料や物証は残されている。しかし記録とは過去そのものではない。その意味では過去の残滓ですらない。現在に、過去は一切残されていないのだ。だがそれでも過去へと思いを馳せる。それが推理ということである。

アニメの中で過去の回想は、必ず文字の多用やカリカチュアライズ、あるいはイメージ映像などの抽象化によって賄われる。折木たちのいる時間軸を越えて過去のシーンが描かれ始めたりはしない。過去は陰画のようにして、本来あったはずの何かを空想的に思い描くものでしかありえないのだ。

したがって謎解きの答えは「正解」でなくてもかまわない。折木はそう信じているし、実際、ことの真相が実際はどうだったのか語られないこともしばしばある。千反田を、あるいは視聴者の好奇心を満足させるような謎解きが一通り繰り広げられれば足りる。世のあらゆるミステリがそうした構造の中にあるということが、ここで示唆されている。

先の引用では、「日常系」の視聴者は「作中で描かれる楽園的な世界の永続を願」っているのだという。永続とは永遠のことであり、永遠は過去を持たない。そもそもアニメに描かれるものは、一切が過去を持っていない。それはたしかである。

しかし、このアニメにも「聖地」があり、ロケーションとしてあえて選ばれた古い場所が現実世界に存在する。豪農・千反田邸やオーセンティックな喫茶店「パイナップルサンド」の古めかしい佇まいは精巧に描かれ、我々はそこにリアリティを感じ、アニメの世界に現実と地続きの過去を感じることもある。

作品の劇伴として『無伴奏チェロ組曲』が流れる時、多くの人はもはやバッハの時代を具体的にイメージすることはなく、ただ「クラシック」と書かれたラベルとしての歴史性だけがそこにはあるかもしれない。だがそこには原典があり、系譜があり、歴史が存在する。実際、作品タイトルにもなっている古典部の文集『氷菓』は、過去の意志をたしかに現在にまで残そうとしているのだ。推理は、過ぎ去った時間を「古典」として見据えて、時間が現在へと連なっていることを感じ取ろうとする。それは「希薄化されている」として乱暴にまとめられた「日常系」に、既に残滓としても残されていない意味を炙り出そうとする行ないのようにも見えるのだ。

文=さやわか

『氷菓 限定版 第1巻』 [Blu-ray] (角川書店)

原作=米澤穂信
監督=武本康弘

価格:7350円(税込)
ASIN:B007RC1KWQ
発売:2012年6月29日
販売元:角川書店

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さやわか ライター、編集者。漫画・アニメ・音楽・文学・ゲームなどジャンルに限らず批評活動を行なっている。2010年に西島大介との共著『西島大介のひらめき☆マンガ 学校』(講談社)を刊行。『ユリイカ』(青土社)、『ニュータイプ』(角川書店)、『BARFOUT!』(ブラウンズブックス)などで執筆。『クイック・ジャパン』(太田出版)ほかで連載中。
「Hang Reviewers High」
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12.06.10更新 | レビュー  >  アニメ
文=さやわか |