
(C)2012 SHIRAO RAY All Rights Resereved.
Photo series by Shirao Ray;turtle shell tombs
連載 写真シリーズ「カミヌクー」
沖縄県に多く見られる墓の形式のひとつ「亀甲墓」。「カミヌクーバカ」とも呼ばれる巨大なそれは、形状から「亀の甲」を意味するだけでなく、母の体を表わしてもいた。――人は生まれ、どこへ還るのか。フォトグラファー・白汚零の写真シリーズ連載全5回、月に一度の更新です。




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巨大墓の住民
古代遺跡のような風格を持つ亀甲墓だが、その歴史はさほど古くない。現存する最古の亀甲墓といわれる「護佐丸の墓」は15 世紀に築造された武将の墓だ。この頃は豪族しか亀甲墓を造ることが許されなかった。それが明治以降、一般人も巨大な墓を作るようになり、一気に増えた。
風葬の習慣があった沖縄で火葬が一般的になる以前は、亀甲墓に死者の亡がらをそのまま入れた。そして3 年後取り出し、遺骨を洗い清め、厨子や甕にいれて再び墓の中に入れた。 内部はひな壇のような階層があり古いものほど奥においた。
墓は主に男性の家系列が管理する門中墓と呼ばれるものが多い。最近は小さめの家族墓もあり、墓地で管理されていたりする。
写真・文=白汚零
著者既刊写真集
『地下水道 Undercurrent』
著者=白汚零
ISBN:978-4-7942-1758-5
判形:A4変形 96ページ
定価:2940円
発売:2010年5月01日
出版社:草思社
Amazon.co.jpにて詳細を確認する
著者=白汚零
ISBN:978-4-7942-1758-5
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白汚 零(しらお れい)
1965年高知県生まれ。上京してきた18歳のときに下水道工事に遭遇し、たちまち穴のとりこに。以来、下水道、鍾乳洞、地下鉄、さらには墓穴まで訪問し、居心地の良いところを探し求めるようになる。
1965年高知県生まれ。上京してきた18歳のときに下水道工事に遭遇し、たちまち穴のとりこに。以来、下水道、鍾乳洞、地下鉄、さらには墓穴まで訪問し、居心地の良いところを探し求めるようになる。