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穿たれた美肛 後編

告白=仮名・宇田島博子(20歳)
イラスト=石神よしはる


お姉さまは私のアヌスをじっと見つめ、
コネコネといじくるのです!
80年代の読者告白手記、『穿たれた美肛』を一挙掲載、本日は後編です。
女学生専用のマンションでおこる女性同士の倒錯世界の果ては……。

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悪魔の光景


たとえばこの手記をかいている机のそばの女性週刊誌には、佐良直美とキャッシーのレズのことがかかれています。擬似ペニスを使っての、女同志のセックス……そんなペアは芸能界に限らず他の世界にもあるように思います。

でも、私たちは違うのです。私たちのあいだは、もはやレズといえなくなりました。それはもう、レズを超越したアブプレイだと思います。とても恥ずかしくて困るのですが、正直にありのままをかきます。

じつはこの春、新入館生が私たちのMハイツにはいってきたあとでした。二年生の私もやっと先輩になり、お姉さまは卒業まであと一年という、四年生となりました。卒業するとお姉さまは外国に本社のある大手商社に就職します。お姉さまの親戚の人がその会社の重役をしていて、そのコネで就職が内定していました。

「博子、もう一年ね、私たちも。だからこの一年はうんとハッスルしようよ」

お姉さまは男のような口調でいい、

「そんな哀しいこといわないで……別れるなんて、博子、イヤです……」

私は涙ぐんで訴えました。

「そのためにこの一年はもっともっと刺激のあるプレイをしようよ……」

お姉さまはそういって、あの電動こけしを私の恥ずかしい部分に当てたのでした。

「あっ……」

ヌメヌメした先端が触れてきた瞬間、私はまっ赤になりました。いつもと位置が違うのでした。いつもとは五センチほど後方なのです。

「どうしたの、博子……」

「お姉さま、位置が……」

私はお尻を電動こけしから引っこめるようにし、あえぎながらいいました。

「博子……愛してるのよ……」

青く蛇みたいに濡れたお姉さまの双眸が、じっと私を見つめました。ほとんど芯のうごかぬその眸のひかりを見て、私はある予感にぞっと身震いしました。

「お姉さま……」

「博子……」

お姉さまは決して、間違ったのでありません。それは意識的なものだったのです。

「あれっ……」

いやらしい先端が、私のアヌスに喰いこんできたとき私は叫びました。

「博子……こっちのバージンも、いただきたいのよ……」

お姉さまはそういい、私の口をふさぐようにキスし、手の力をつよめました。

「あっ……」

私の体内におぞましい器具は侵入してきたのです。それはいままでの感じとはまったく異質の、熱い砂をこじ入れたような感触、しいていうなら異次元の感覚といっていいものでした。

「博子…愛してる……」

私がはげしく拒否するので、お姉さまはいっそうつよく私をはがい締めにし、そのグリグリした先端をついに埋没してしまったのでした。

私はもう呼吸ができません。体じゅうの水分が蒸発し、血がなくなった感じでした。怖ろしい侵蝕はアヌスから直腸をとおり、背筋をつらぬき、脳天まで駈け抜けました。

その瞬間、私という人間は解体し、別の淫らな生物に変貌してしまったのです。ずっと昔、文学少女の私はフランツ・カフカという小説家の『変身』という小説を、翻訳で読んだことかあります。

その主人公はある日、突然、巨大なイモムシに変身してしまうのです。実直なサラリーマンだった主人公は、イモムシになって、もう会社員としてのスーツを着ることもできぬのでした。そのとき私はあまりの怖ろしさに、ぞっと戦慄したものです。

恥ずかしいアヌスに電動こけしの先端を、ふかぶかと埋めこまれた私は、そのとき人間でなくなったと思いました。アヌスと直腸だけの、巨大な円筒状の環形動物……そんな姿に私は変身していたのです。

「あ、あっ……」

私はえもいえぬ鈍重な、それだけに異形な快感に鳴咽しました。私は白い大ミミズのように、アヌスを中心に全身を淫らにうねらしていたのでした。

「博子……博子……」

いつのまにかお姉さまは私をうつ伏せにして、そのうえに反対むきにまたがっていたのでした。壁に嵌められた大鏡で、私はそのすざまじい姿を見つめていました。

お姉さまは両手でしっかと、私のアススにつながるものを握っていたのです。そしてあたかも男女のセックスの姿態のように、胸をのけぞらせ、自分の体も前後に揺すって私を責めていたのです。

それは悪魔の光景であり、地獄のシーンでした。私は悪夢の中の出来事のように、鏡の中を見つめていましたが、そのうちに視界がぼーっとうすれ、混濁していきました。やがて私の視界は黄濁色で埋まり、私は意識さえ失っていったのです。


求めるアヌス


それがきっかけでした。私とお抽さまのプレイは、単なるレズプレイから、アヌス責めのSMプレイと変わっていったのです。一年前、想像もできぬ世界へ、私たちは踏みこんでしまいました。

うまくいい現わせないのですが、それは宇宙の果てにあるというブラックホールへ、おちこんだ宇宙船みたいでした。私とお姉さまの二人は、裸で抱きあったままそこへ、突入して捕獲されてしまったのです。

「博子……すてきよ……」

「お姉さま……」

お姉さまは縄で私をスチールのフレームのついたベッドに、うつむけに縛りつけるのでした。そして私のアヌスを変な器具でこじあけるのです。

「恥ずかしいからやめて……」

私は呼吸を止めて訴えます。

「消毒してるのよ。博子、便秘だから」

意地悪なお姉さまは私のアヌスをじっくりと見つめ、コネコネといじくるのです。それはあのいやらしい電動こけしをインサートするまえの、いわば前技みたいなものでした。

くすぐったり、突っついたり、周辺を撫でたりするのです。

「菊花っていうけど博子のは白菊じゃなくて乱菊ね」

そんないやらしい言葉さえ、口にするのです。あの上品で、つつましやかなお姉さまと思えぬような熊度なのです。

「お願い……電灯を消して……」

私はわめきますが、そういうと反対にあかあかとお姉さまは電灯を点けるのです。sMホテルですから、ヌード撮影用の照明はどれだけでも明るくなるのでした。

お姉さまはこうして、一日一日と乱暴になっていきました。

「博子は私のアヌス奴隷よね……」

そんなこともいうのです。

「私に奉仕するアヌス奴隷……」

ときに気が狂ったように、ケラケラと笑うことさえあります。私は烏肌立って身震いしますが、しかしさいごにはいつも負けてしまいます。お姉さまのいうがまま、私はどんな淫らなポーズもとってしまうのです。

四つん這いになったり、トイレの便器にしゃがんだり、私は生きる人形と変わり果ててしまいました。こんなふうに責められると、あれほど敏感だった私の性感は異常に歪められていくのでした。

もはやふつうの愛技で、私は反応しなくなったのでした。たまにお姉さまがふつうの責めをしようとすると、

「お姉さま……」

私はハレンチにもお尻を突きだし、媚びるのでした。巨大な淫らな生物の私に、もはや人間の良識も理性もないのです。

「イヤね! また菊を責めてほしいの」

軽蔑した口調のお姉さまに、

「お願い……」

私はお尻を左右に振るのです。

「スケベね! 博子は……」

お姉さまはしかし、そんな私が可愛くて可愛くてならぬという表情で、ポンポンとお尻を叩くのです。

最近、お姉さまはローソクをプレイに使うようになりました。SMホテルにはローソクが何本も用意してあります。私たち以外の人も使ったらしく、床には蝋涙のあとがシミとなっています。

「博子、これ使おうか」

そういわれたとき私は恐怖に顔色を失いました。

「それだけは止めて……」

私は両手を合わせました。

「博子がイヤというと、よけい使ってみたいな……」

お姉さまはしなった手つきでローソクに火を点け、それを私のお尻に近づけます。メラメラと燃える焔が、お尻の柔らかな肉をかすめて、その熱さに私は悲鳴をあげます。

「あれっ……」

私の悲鳴はしかし、お姉さまにとって天国の楽の音のように、快く聞こえるふうでした。「うふふ……博子の菊を焼きつくしてしまったら楽しいわ」

いやらしく笑って、ローソクの焔をこんどはアヌス近くに左右にうごかせるのです。

「きゃーっ……」

「アヌスのお毛々が焦げた……」

お姉さまは興奮していい、ますますその恐怖のプレイをつづけるのです。

「お願いです、ローソクだけはもう使わないでください」

なんどもなんども私は哀願しましたが、決して聞きいれてくれません。

「大丈夫だわ。こっちのお顔はどんなになっても見るのは私だけよ……」

くすくすと含み笑いして、私のアヌスを責めつづけます。たしかにそのとおりで、こんな恥ずかしいところを見られるのはお姉さま以外にないのです。そしてそのことが、不思議にも私にはえもいえぬ被虐の歓びに転化していくのでした。

もう自分はどうなってもいいお姉さまのためにメチャメチャになって、青春も人生もどうなってもイイそんな感情におそわれてしまうのでした。

つい先日、私は久しぶりで郷里に帰省しました。

「博子、すっかりきれいになったね。幸福そうじゃないの」

なにも知らぬ郷里の両親はそういって嬉しそうなのです。私を東京の大学に入れ、学生専用マンションに入館させているという親の誇りが、私を見る目にあふれています。

「そうかしら……」

私はその視線を避けるように、そっとつぶやきます。皮肉にも私のアヌスは、お姉さまの弄虐で菊花の原型もないほど、メチャメチャにつぶれているのですが、私の顔は自分でもはっとするほどきれいなのです。

一年余りまえ、私の体重は四十五キロはあったのですが、現在は痩せて三十八キロしかありません。お姉さまのプレイで不要なゼイ肉がみんな削がれていったのです。

私はできたらもう、お姉さまと別れたいと思っています。これは理性のささやきですが、しかしその反面、私のお尻はお姉さまの責めを求めて、いまも燃えているのです。私はもうこのまま、正常な女性に戻れぬのでないかと心配で心配でたまりません。

(おわり)

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07.07.01更新 | WEBスナイパー  >  スナイパーアーカイヴス