編集者突撃モニター 東京SM見聞録 第二回 プレイ報告=本村夏彦 スナイパーアーカイブ、数回にわたって当時の記事をご紹介します。 |
●竹笞が暴く官能●
「ほう、これはすごい」
『サム』に到着するとO氏はさっそく傑台や檻のあるものものしい店内を見て回りながら感心したように呟いた。
夫人の由紀さんのほうはさすがに緊張気味である。それでもこれからプレイの舞台となる店内のようすは気になるらしく椅子に座ったまま硬い表情で店内を見回している。
「僕のことは無視してご主人と二人っきりだとおもってリラックスしてください」
撮影の準備をしながら私が言葉をかけると、夫人はやっと弱々しい微笑を浮かべた。
ただ、夫人にとっては撮影されるのも他人の前でプレイするのも初めてなのだ。いざとなると緊張し羞恥に襲われるのも無理はない。
「準備はどうですか?」
夫人の横に座りO氏がいう。
「OKです」と私。
「じゃあ始めますか」
「その前にお二人並んでいるところを記念撮影させてください」
「アップは前からだけで頼みますよ」
多少薄くなった頭上を押さえO氏が笑わせる。記念撮影を終えると、あとは夫妻にまかせた。
「由紀、きてごらん」
O氏は夫人を檻の前に連れていった。中には一体のマネキンがともに金属製の首輪と連結されたブラを装着され、後ろ手の手首には拘束具をつけられて立っている。
「おまえも入ってみろよ」
O氏にいわれるまま夫人は檻の中に入った。氏が扉をロックする。
「どんな気分だ?」
「なんだか囚人みたい」
夫人は檻の鉄柵につかまって笑っていう。
「そうだ、おまえはいまから女囚だ。俺がいやらしい看守になってたっぷりと嬲ってやる、覚悟しろ」
O氏は芝居がかったセリフをいってそばの竹の笞を手にした。S、M両方をこなすだけにプレイの演出は充分心得ている感じだ。
「ほうらスカートをめくってみせろ」
檻の中に差し入れた笞の先が夫人のスカートの裾をめくり上げる。黒いストッキングの太腿がチラリ。
「いや!」夫人は慌ててスカートを押さえ、しゃがみ込む。
「女囚に洋服は必要ない。さ、脱げ!」
笞の先で小突くO氏を、夫人は恨めしそうに見て逡巡しているようだったが、覚悟を決めたらしく悄然として俯くと、ブラウスのボタンを外しはじめた。
はだけた黒いブラウスの前からなまめかしく白い肌が覗く。
「ブラを取れ!」
O氏の笞の先が白いブラカップの上から小突く。夫人はフロントホックのブラを外した。こぼれ出た乳房はほどよい大きさで、乳首も乳暈も小さく、いかにも感度がよさそうだ。
「隠すな!」
そう命じてO氏は笞の先で乳房を嬲りながら夫人に脱いだ洋服を檻の外に出させる。
上半身裸になった夫人はつづいてスカートを脱いだ。黒いパンストを透かして見える白いビキニショーツが悩ましい。
贅肉のないすらりとした体はそばのマネキンに勝るとも劣らないプロポーションだ。とりわけ長く真直ぐに伸びた脚線美がすばらしい。
それに人前で初めてヌードになるという夫人のそこはかとない恥じらいがたまらない色気を感じさせる。
そこでO氏は夫人を檻の外に出しでパンストを取らせた。
ビキニショーツ一枚で素足に黒いハイヒールを穿いた夫人――その姿がなんともなまめかしい。プロポーションのすばらしさをハイヒールが一層際立たせるからかもしれない。すらりと伸びた脚がさらに引き締り、腰高のヒップが形よく持ち上がっている。
O氏は夫人の両腕を後手に縛りあげた。さすがにみごとな縄捌きだ。夫人の華奢な腕がかっちりと背中に固縛された。
後手縛りの縄尻は天井から下がった鉄輪に結ばれた。
立ちポーズを強いられた夫人の裸身をO氏の竹笞の先がなぞる。乳房、脇腹、そしてショーツの前のふくらみ……。それにつれて夫人の体がくねる。
「どうした? もう感じてるのか?」
「いや」
夫人はすねるようにいって弱弱しくセミロングの髪を振る。
「恥ずかしいか? ん?」
O氏は“おおよしよし”というように夫人を抱き寄せると夫人の顔を仰向かせて口づけした。それもねっとりと熱っぽいディープキスだ。
息苦しそうに夫人が甘い鼻声を洩らすと、O氏はやっと唇を離した。
「ちょっとは気分が出てきたか」
夫人に笑いかけると、その体をくるりと後ろ向きにした。形よく張って引き締ったヒップをつつむショーツがセクシーだ。
後手の縄をつかんだO氏はそのヒップを竹笞でしばいた。ビシッ! 「アッ!」夫人が苦痛のこもった声をあげてのけぞる。
悶えくねるヒップをつづけて竹笞が襲う。竹笞特有の鋭い打擲音が立つ。そのたびに「アッ」「ウッ」と短い呻きを放ってのけぞる夫人。突き出したヒップが淫らがましくくねる。ようやく『サム』の店内にサディスティックな熱気がたちこめてきた。
やがてO氏は笞打ちを中断すると身悶える夫人を首にかけたポラロイドで撮りはじめた。もはやカメラマンの小生など眼中にない熱心さ! 小生のほうはその背後から又撮りする。
「いいぞ由紀。もっと尻を振れ」
「いやっ」
笞打ちのうずきにヒップをもじりかせていた夫人が恥ずかしそうにいって身悶えるのをやめると、O氏は夫人のショーツを剥き下ろした。引き締ったヒップが剥き出しになる。焦れるように悶えるヒップを、O氏の笞が打ちすえた。
ピシッ! 「ウウッ!」呻いてのけぞった夫人がヒップをくねらせて悶える。
O氏はふたたびつづけざまに竹笞をふるいはじめた。白い尻朶にみるみる赤い笞痕が浮かびあがる。が、さすがに夫人はわめきたてて苦痛を訴えたりはしない。それどころか呻き声はしだいに感じ入って昂ぶってきたようにきこえる。それはO氏自身、身をもって知っているツボを心得た打擲テクニックのせいかもしれない。
ピシッ、ピシッと夫人のヒップを狙い打ちするO氏の笞は適確に夫人のマゾヒスティックな官能を掻きたてていくようだ。
(続く)
プレイヤー紹介 O氏夫妻=夫36歳、妻29歳(当時)。名古屋在住。自営業。結婚7年。SM歴は夫13年、妻7年少々(結婚前から夫と)。夫はS,M両刀使い。妻はM、ただ時々夫の要求でSも演じる。共に好奇心旺盛。今度の上京は東京のSMクラブやSMショーの探訪、鑑賞も目的の一つとか。勿論、第一の目的は今回の本誌への出演。すこぶる人柄のいい、息の合った夫妻である。 |
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