web sniper's special AV review. WEBスナイパーAVレビュー 『鉄道と少女 ひなた (HMJM)』 文=井上文 精一杯、背伸びした少女が覗く大人の世界。旅先で行きずりの男に身体を許すひなた。未開発のカラダを男に開かれ、剥き出しのアソコを弄り回される。初めての快感にとまどうひなた。男の体にしがみつき、女の喜びを知る冒険のたび。 |
堀北真希がローカル線に乗って旅をする『NONFIXその先の日本を見に。 〜少女と鉄道〜』を意識した(?)、ドキュメント風のAV。一見フツーの地味めな少女・ひなたが、アキバから電車を乗り継いで田舎へと一人旅をします。郷愁あり、出会いあり、甘酸っぱさあり。「ローカル線」+「少女」のベタながら一定の引力を持つ組み合わせで作った小さなファンタジーです。
「用事がなければどこへも行ってはいけないと云うわけはない。なんにも用事はないけれど、汽車に乗って大阪へ行ってこようと思う」(内田百\xFB閨j的な不思議感のあるナレーションと共に、ひなた嬢がどことも知れない田舎に向けて出発。最初のエロは、湖に浮かぶ鳥を見て、自分が温泉に浸かっているところを想像するシーンです。
気持ちよさそうに湯船に浸かるひなた嬢のオールヌードは、いかにも無垢な少女っぽく、卑猥というよりは綺麗です。いや、綺麗というよりは生々しい。エロなのか、旅情なのか。宙ぶらりんな雰囲気の中で見る少女の裸は、ただの裸でしかないがために、見てはいけないものに感じられます。
分からないのは、これが狙いなのかどうかです。
やがてひなた嬢は無人駅のホームで一人の少年と出会います。なぜかすぐ旅館に入って(笑)、いいムードになるのですが、この二人のカラミは、やはり宙ぶらりん。フェラ、クンニ、体位の変更、顔射に至るまで、素人の男女がAVのマネをしているような固さがあり、時折浮かべる素の照れ笑いにはこっちまで恥ずかしい気持ちにさせられます。
狙いだとしたら凄い演出です。
翌朝、一人になったひなた嬢はさらに旅を続け、今度は中年のカメラマンと関係を持つことになります。ここでは先の少年とは違って、中年男のエロテクを存分に味わわされることに。耳や脇腹を丁寧に舐められ、指をしゃぶられ、少しずつ色気を滲ませていくひなた嬢。
正常位、バック、騎乗位で突きまくられ、時にはフェラをしながら片手で玉を転がしたりしつつ息も絶え絶えになっていく姿は、ただの女の子のようでもあり、仮面を剥がされていく無惨さを感じさせるものでもあり、いかにもなAV女優のようでもあり……。
素朴なのか、普通なのか、AVなのか、リアルなのかが分からないことで、やはり彼女の身体の生々しさだけがシンプルに浮き上がってくるのです。
たぶん、狙いでこうなっているのではないと思います。堀北真希の番組から着想を得て「ローカル線」+「少女」が持つ独特のイメージでAVを撮ろうとした結果、ポイントを整理できずに作り手の意図が全て死んだ。そうしたら偶然にもひなた嬢の肉体の生々しさだけがくっきりと表現された。そういう、奇跡のAVではないかと。
ベタに「素朴」「不思議」といったイメージをひなた嬢に重ねて観た一回目、先入観をなくして若い女の子のリアルな肉体を覗くような態度で観る二回目。まだ二回目は観ていませんが、たぶん、まったく別の作品として愉しめるような気がします。ひなた嬢の肉体が掛け値なくロリータなものであるだけに、これはある意味非常にマニアックな作品です。
文=井上文
『鉄道と少女 ひなた(HMJM)』
発売日:2009/03/07
出演:ひなた
収録時間:DVD110分
定価:定価 3,990円(税込)
商品番号:VGD-046
メーカー:HMJM
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井上文 1971年生まれ。SM雑誌編集部に勤務後、フリー編集・ライターに。猥褻物を専門に、書籍・雑誌の裏方を務める。発明団体『BENRI編集室』顧問。 |
09.02.23更新 |
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