WEB SNIPER's special AV review.
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スナイパーAVレビュー!
思わず目を疑ってしまう、ほとんど拷問ともいうべき過酷な責めが延々と繰り広げられる緊縛の60分。肌の色が変わり、血が流れ、それでもなぜ彼女は苦しみに堪えるのか……。人間の奥底に潜むものを抉り出す、痛烈なSM作品!! 血がにじむほどの鞭打ちに逆さ吊り、宙吊り、それになんていうんでしたっけ。尖った板の上に正座して膝の上に重しを載せられるやつ。
とにかく、ほとんど拷問とも言うべき責めをこれでもかってほどしつこく繰り返す一本です。
休むことなくM女を責める様子だけを収録し、時間も60分と短め。このうえなくシンプルな構成ですが、まあ、この激しさを見ると逆に60分が限度なのかもって気がしてきますね。
責めるのは、ベテラン緊縛師・乱田舞。そして責められるM女は坂下れい。
パッと見て印象に残るのは細身の体と(たぶんウエスト60センチ以下!)とショートの茶髪。こう言っちゃなんですけど、そう若くも美人でもない。ちょっとスレた感じからすると、水商売か元ヤンでしょうか。こういうタイプがSMにハマったら、死ぬ直前まで歯を食いしばって我慢しそうです。
そんな勝手な想像をよそに、自己紹介も事前インタビューもないまま、いきなり緊縛開始。
まず着衣の上から縛り上げ、熟れた熟女尻を思いっきりスパンキングします(すでにこの時点で下半身は真っ赤)。
続いて、尖った板の上に正座し重しを載せる拷問プレイ(重しだけじゃあきたらず、その上からさらにグイッと踏みつけるSっぷりが見事)、洗濯バサミプレイ、宙吊り、逆さ吊り、三角木馬等々、目を覆うようなガチ責めが続きます。
WEBスナイパーでレビューを書かせてもらうようになってこの手のSMビデオを見る機会が増えたけど、乱田舞の縛りはやっぱりホンモノですねえ。容赦なくて、美しい。
パッケージ文には「これはMの“進化”なのか?」と書かれているけれど、それよりはもともと心の中にあった感情を無理矢理えぐりだされたって印象。ハードな責めを繰り返しているうちに、坂下さんの苦痛の叫びとアヘ声は競い合うようにどんどんボリュームアップしていきます。痛みや苦しみで心が解放されたら感度までアップしちゃったんでしょうか。
責める側も、それを黙って見ちゃいません。
「責められてどう?」「痛い……苦しい……嬉しい」「それから?」「……バカヤロー!」
「そうだ、もっと吐き出せ! バカヤローでもいいから叫べ!!」
ピンポイントで効果的な言葉を発し、肉体だけじゃなく心の中までどんどん踏み込んでいきます。
「君にとってこの傷って一体なんだろう?」「……生きてる実感」
「痛みより、辛さより、人として相手にされないことのほうが辛いよね……。生きてたいよね。生きる実感がほしいよね」
うあー。こんなこと言われたら「自分は満たされてない」って思ってる女はたまりませんよ。また、このM女さんのルックスや表情がイイ感じに業を背負ってそうなんですよね。
ほっといたら3日くらいご飯食べないんじゃないかって感じの平らなお腹、スパンキングするたびにフルフル揺れる熟れたデカ尻、ツンと上を向いた男好きのしそうなオッパイ――。
最後には、プレイはエビぞり宙吊りで背中に重しを載せるなんていう「ヘタすりゃ死ぬんじゃないの?」ってところにまで及び、痩せた下腹にはしばらく消えなさそうな幾筋もの血傷ができてしまう。
なのに、乱田舞を見上げる彼女の表情は女っぽいくてゾクッとするほど。自分に痛みを与える相手の目をじっと目を見て、乱田の一挙手一頭足を目で追うようになっていきます。
坂下さんは、果たしてM女として進化したのか。何かを克服できたのか。
すべてが終わった後、さりげなく画面に映し出された「34歳、人妻」のクレジットに、かなりズンときてしまいました。
文=遠藤遊佐
『奴隷通信No.29(アートビデオ)』
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11.05.14更新 |
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