WEB SNIPER's special AV review.
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生まれてこのかた実家住まいの平凡な女子・明良は訳あって田舎を飛び出し、都会で新生活をすることに。ところが入居を決めたシェアハウスには男しか住んでいなくて......。新しい家が見つかるまでの期間限定「女1×男4」の共同生活が始まった! シェアハウス物AVというと、「肉食系痴女やむっつりスケベな女の子ばかりが住んでる家になぜか男が一人だけ住んでいて、ヤリ放題ヤラれ放題でもうウハウハ! 一滴残らず絞り取られてボクちんもうダメ!」ってな感じなんですが、本作はまったく逆のパターン。男だけのシェアハウスに住むことになった女の子の話であります。
女性向けメーカー・シルクラボの作品だから、設定が逆になるのは当たり前といえば当たり前なんですが、ターゲットが違うとここまで違うのか......と改めてびっくりさせられました。
一言でいうと、AVというよりちゃんとしたドラマ。それも、人気ラブコメ漫画を実写化してみました!みたいな雰囲気なんですよね。
イケメンと一つ屋根の下のハーレム状態なのに、カラミは一回だけ。しかも時間はムード作りや前戯までコミコミで収録時間90分のうちの30分弱。あとの60分はというと、ドキドキ、キュンキュン、ハラハラのラブコメ展開が続くわけです。
でも、ピストンばっかりが続く退屈なカラミよりも見入ってしまうのは何故なのか......。結局「ベタな展開だなちくしょう!」と思いつつも、最後まで一度も早送りすることなしに観てしまいました。
ヒロインは、シェアハウスで暮らすことになった女の子・明良(浜崎真緒)。
彼女は田舎の豆腐屋でバイトをしてたんですが、付き合っていた豆腐屋の店長が妻子持ちだとわかり「もうやだ! こんなところにいられない~!」と衝動的に上京を決意します。お金も時間もない彼女が選んだのはシェアハウス。でもちょっとした手違いで、男性オンリーのシェアハウスに女子一人で入居することになってしまう......と、まあストーリーはこんな感じ。
これだけでもすごいラブコメ感なんですが、さらにたまらないのが、このシェアハウスに住んでる4人の男たち。これでもかってくらいに女子がグッときそうなタイプを取り揃えてるんですよ。
スペックをあげていきますと、まず1人目はシェアハウスを仕切ってる千紘くん(北野翔太)。小柄で面倒見がよくってお料理上手。
2人目はオシャレでマイペースでゲーム好きな充くん(有馬芳彦)。私生活はちょっと謎。
3人目は、シルキー王国からの留学生・アラン(月野帯人)。ボディタッチが得意な恋顔の美青年。うっすらアイメイクなんてしちゃってるのもニクイ!
そして4人目は、千紘のいとこで文学オタクの引きこもり、ほとんど外には出ない龍之助(一徹)。
どうですか! この来月からでも『花とゆめ』で連載できそうなキャラ設定! しかも全員がヒロインのこと「ちょっとイイな」と思ってるという状況。いやあ、ここまでくると、ちょっとくらいベタでも女子なら身を任せずにはいられないでしょう。
さて、普通のAVなら全員食っちゃうのがセオリーですが、女性向けではそういう展開はNG。いくらいいムードになっても、最終的にくっつくのは一人だけ。そう、キング・オブ・エロメン・一徹様演じる龍之助です。
その昔女にフラれたトラウマで引きこもりになってしまった彼は、いきなり入り込んできた明良にキツくあたりますが、それは気になっているからこそ。
明良が他のシェアメイトにキスされてるのを見て「お前が悪いんだ。自業自得だ!」と怒ったり、いいムードになってるところを連れ出してしまったり。また、他の男の前ではかわいい明良も、龍之助相手だと大声で言い返したりするんですよ。あー、ラブコメ! キュンキュンする!
このへんの「ベタすぎて笑っちゃう」と「キュンキュン」の匙加減は非常に難しいところだと思うんですが、浜崎真緒ちゃんと一徹の演技力のおかげで思う存分萌えられるのが素晴らしい。
特に一徹さんは、画面に出てきた途端、AVの芝居がテレビドラマの芝居に格上げされます。華があるっていうのはこういう人のことを言うんだろうなあ。
浜崎真緒ちゃんも、女慣れしてない龍之助を「カワイイね」なんつってちょっと肉食っぽくリードする姿がエロかわいくて必見です。
いつものことながら、観終わったときには四十路女の淀んだハートもすっきりデトックスされておりました。
更年期治療にも効果的な一本だと思われますので、妙齢女子の皆さんは是非どうぞ。
文=遠藤遊佐
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15.10.05更新 |
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